異世界に召喚されたのは二度目だけど、まぁとりあえず強くてニューゲームします

Luxuria

第一章 5 大森林調査隊


    昨日の夜は凄かった。何が凄いかといったら、女性の偏差値が高かった。皆美形なのだ。その上技術も申し分なく、何をとは言わないが何度も出し・・てしまった。

    店の形態はネットカフェに近く、受付で指名後、個室でスる訳だ。また、注文すればドリンクや酒の類いも飲める。俺は軽めの酒を注文し、相手のお姉さんにも出した。そのまま二人で甘い夜を過ごした訳だ。

    でも、無駄遣いは避けて俺はギルとオリバーより一つ下のコースを選択した。まぁ本番が無いだけだが。

    そして相手についてだ。相手は童顔巨乳の猫系獣人。うん、めちゃくちゃシコい。小さな手で一生懸命アレを擦る姿は可愛らしさと妖艶さを織り交ぜた魅力で、一発目はすぐにやってきた。

    あと舌と胸。彼女は童顔に見合わぬ巨乳でアレを挟み、凶悪な攻撃力で攻め立てた。止めは舌だ。ガチの猫程では無いが舌にザラつきがあり、それが裏を刺激するのだ。また、出した後に出口をチロチロと舐められた時は潮らしきものが出た気がする。

    恐ろしきかな異世界風俗。そう思った夜だった。



    そして現在時刻は午後二時。今日は一人で街を歩いている。あの二人は店をハシゴしたとかで、疲れと酔いが消えずまだ宿屋にいる。

    改めて街並みを見ると真新しいものばかりでワクワクする。召喚されたメルト教国の城下町も十分良い街だったのだが、あの街はどこか気品に溢れ、近寄り難いイメージがあったため、こちらの街の方が好みだ。


    街を歩いて見つけたのは武器屋。あるものが必要なので寄ろうと思っていた所だ。

    店内に入ると、カン!    カン!    と金槌を叩く音が聞こえる。どうやら鍛冶屋が併設されているようで、オーダーメイドも承っているらしい。

    「何かお探しで?」

    店内を歩き回っていると、店員に声をかけられる。俺に近しい180cm程の男で、特徴といえば、メガネと無駄に可愛らしいエプロンだろうか。

    「投剣用のナイフを探している。なるべく安価で魔力と親和性の高いものはないか?」

    そう聞くと、男はふむ……といった様に考える。

    「投剣用ですか。投剣ですと比較的安価な素材で作るので魔力親和性の高いものは少ないですね。あるといえばあるのですが、材質は銀で、数は多くありませんし、比較的高価になりますね。いかがでしょうか?」

    「手持ちが少ないからな。高価なものは無理だな。どうしたものか」

    俺が探しているのは魔力親和性の高いナイフ。用途は魔術を織り交ぜた遠距離攻撃用。ローコストで用意したかったが、やはり無理な相談らしい。

    「魔力親和性を重視するということは、もしかして一週間後の大森林の大規模調査に出るお方ですか?」

    大森林の調査。彼女──ミラも言っていたあの事か。街でも聞いたが、一週間後に魔物の大量発生の理由を解明するための大規模な調査隊が組まれるという話だったか。

    「ああ、その予定なんだが、数が多いと聞いてな。投剣に魔術付与マジックエンチャントして手数を増やして数を稼ぎたくて丁度いい物を探していたのだが、資金が無くてはしょうが無いな。出直すよ」

    俺は踵を返し店を出ようとしたが……

    「待て、一つ案がある」


    奥に見える鍛冶場で鳴る金属音が止まり、低めの声が届く。

    「青年よ、比較的大容量のアイテムボックスは持っているか?」

    「持っているが、それが何か?」

    振り向き、その声に返答する。

    「それならばお主の要望に応えることができるやもしれん」

    「詳しく聞こう」

    「安い投剣用ナイフであればウルフを一撃で倒すことは不可能、故に魔力付与によって威力を増大させたいが、安価な物に魔力をかけると崩壊しかねない。そのため魔力親和性の高い物を扱う必要があるが、回収やもしも破壊された時のダメージが大きい。そして資金不足。通常だったらお手上げだが、今回は大量に魔物がいる。つまり……」

    「……魔石を使い捨てに使う。ということか?」

    「そうだ」

    そうか。あの量の魔石を使い捨てにすれば強力な攻撃を連発できるし、ナイフのクオリティも軽視できる。

    「解った。ここに二万五千ネス程ある。都合できる分だけ作って貰えないか?    魔石の収集と魔力付与はこっちでやる」

    「承った。三日後に来い」

     俺は硬貨の入った袋を武器屋のカウンターに置き、店を後にした。


    さて、狩りの時間だッ!!








◆◇◆








    三日後。鍛冶屋にて。


    「これが依頼されたナイフだ。合計百五十本ある。材質はくず鉄だったり、失敗作を溶かして作ったものだ。ほぼ手間賃だけに近い。持っていけ」

    鍛冶場の床に百五十本あるらしいナイフが並べられる。柄の部分に魔石を嵌める部分と思われる穴がある。完璧だ。

    「ところで、魔石は集まったのか?」

    鍛冶師の老父が髭を触りながら聞いてくる。

    「ああ、合計三百数十くらいか。あと上位種の【ウルフリーダー】の魔石も四個ある」

    小さな魔石がゴロゴロ入った袋とそれより一回り大きい魔石を四つ出す。

    「三百!?    魔力付与が出来るほどの人だとわ思ってたいましたが、それ程とは……」

    カウンターでこちらを見ていた男が驚きと賞賛の声で言う。少し照れくさい。


    でも実際そこまで辛くは無かった。大森林付近まで行って、大音量の音が鳴る爆発魔術を撃っておびき寄せて、来たら殺す。その繰り返しだ。

    ウルフ自体は対して強くないし、上位種も大したこと無かった。なにより、単独で狩りをしたので、装備は昔の物を使えたのが大きかった。

    ちなみに武器は素材にこだわった脇差である。元々軍用サーベルだったのだが、相手の懐に潜るために刀身を短く、日本の和の心を表した日本刀の形になっている。また、水属性魔術の魔術付与がされており、血などの汚れを自動洗浄出来るといった出来である。


    ナイフを全て腕輪に収納し、店を出ようとするが、老父に引き止められる。

    「待て、餞別だ。くれてやる」


    棚から一つのナイフを取り出してこちらに放る老父。

    キャッチして、それを見ると、それは魔銀で出来たナイフだった。

    「魔銀のナイフ。それも純度の高い魔銀で出来ている。これを俺に?」

    「そうだ。うちも客の何人かが奴らに喰われている。恨みを晴らしてやってくれ」

    「……ありがたく受け取った。報告を待っていてくれ」

    そう言って俺は店を出た。






◆◇◆







    さて、四日経った。今日は国が大森林への調査隊を編成する日だ。

    王城前の広場に冒険者と兵士、騎士が集まっている。

    見た感じ、練度の高い者が多いのは、弱いと瞬殺されることを知られているからだろう。しばらくすると、王城の門から、一人の男が出てきた。

    「これから大森林への調査隊の編成を行う。私はアグスティン・ロイゼン。ロイゼン侯爵家の次期当主にして、調査隊の統括だ。この調査は命を落とす事になるやもしれんが、我らが祖国の為、身命を賭して戦う所存だ」

    右手を左胸に当て、スピーチ的なものをするアグスティン。というか、ロイゼン?    どこかで聞いた気がする。確か……


    「ッッ……」


    あからさまに顔を隠す男、ギルデバートがいた。

   たしかこいつの姓は……

    ……ロイゼン。侯爵家の家名だ。


    確か妾の子だから家内では待遇……というか除け者みたいな扱いだった。というのを酒の席で聞いた覚えがある。

    貴族だったり大企業だったりだと、大体跡継ぎとなる長男が優遇されるというのは良く聞く話だ。それに加え妾の子であれば冷遇されるのも、一夫多妻制の国であれば当然といえば当然なのかもしれない。

    それで成人してまもなく家を出た、というのが彼の経歴だ。


    まあ、あった初日に泥酔してた男が良家の出だと知っても関係は何も変わらないが。それに彼は普通に接してくれとも言っていたしな。


    「さあ、前置きはこのぐらいにして、会議と編成に向かおう。奴らの増殖は異常に早い。迅速な原因の解明と解決をしなくてはならない」


    手をパンパンと叩き、円滑に話を進めるアグスティン。

    そんなこんなで会議は進み、編成は決まった。明日には出発するらしく、慌ただしく物資の購入に向かう者もいた。


    さて、肝心の編成だが……


    形式は四人一組で十四組、計五十六名のレイドパーティー。あの数に対して少ないとも思ったが、これはあくまで調査であり、生半可な実力の者が混じると甚大な被害が出かねない、というのと単純に比較的平和な南大陸には実力者が少ないという事らしい。

    そして俺達のパーティーは、俺、ギル、オリバーとミラ。再開の予感は当たっていたようだ。


    ミラは集合の確認だけすると、すぐに解散しようとしていたが、俺が安全のため、手の内をある程度明かした方が良いと言ったら、渋々残ってくれた。



    「すまないな、残ってもらって」

    「いいわ、安全に越したものはないもの」

    ツンツンした返しが来ると思ったが、中々合理性に寄っているらしく、普通に返してくれた。

    「以前の戦闘である程度戦い方は知っているが、他に使える武器、手段を教えて欲しい。なるべく中距離から遠距離で扱えて、なおかつ広範囲殲滅の類いだと助かる」

    「そうだな、僕は弓が使えると思う。学生時代、弓の扱いも練習して、実用レベルには至っているがどうだ?」

    弓、遠距離攻撃の手段としてはメジャーなもの。昔敵のものを奪って使用していたので、ある程度は使える。

    「弓か。解った。他に誰か何かないか?」 

   「俺は無いな、とにかく近づいて斬るだけだ。嬢ちゃんはどうだ?」

    オリバーは脳筋スタイルか。てかその呼び方は……


    「その呼び方は止めて頂戴。ああ、私は杖を使っての広範囲殲滅も出来るわ。ちなみにあなたは何かあるのかしら?」


    うん、機嫌悪くなった。なんか目つき凄く怖いし、声音も怖い。


    「一応準備してあるこれだな」

    腕輪の収納から特注のナイフを取り出す。

    そのナイフは投剣用のもので、魔術術式とレッサーウルフの魔石によって強化されたものだ。

    数日前に用意してもらった形だけの粗悪な金属で造られたものに、俺が魔術刻印と魔石を嵌め込んだものだ。

    術式は爆発。単純かつ殺傷能力の高いものにした。魔力で魔石を刺激、投擲後に対象に着弾、の二つのプロセスを踏んで発動する、二種ある魔術起動法の一つ、【条件起動法】を使用したもので、使い捨ての銃みたいなものだ。


    「大分粗悪なナイフに、実用的かつ緻密な術式に、ウルフの魔石。よく考えてるじゃない」

    取り出されたナイフを見て評価するミラ。どこから目線なんだお前は。

    「もしかして、最近見かけなかったのはこれを用意してたからなのか?」


   「そうだ。別にナイフ自体は大した値段じゃないし、あとは単純作業だからな」

    単純作業というのは嘘ではなく、昼夜関係なくウルフを捌き、受験生の如く術式を書き込んで魔石を嵌めるだけの簡単なお仕事だ。

    「というか、これナイフ自体はともかく、術式に関しては魔術師に頼んだらかなり金かかるぞ……もしかして自分で書いてたり……」

    「単純作業だよ、道具さえあれば誰でも可能だ」

    「いや、無理だわ!    戦闘も出来て魔法も出来る、加えて魔術の刻印まで出来るとか、一家に一台欲しいわ!」

    随分とノリのいいツッコミだが、これも嘘ではなく、ただ回数をこなせば誰でも出来る。実際、罠の作成だったり、敵から奪った武器を加工して使用するうちに、いつの間にか上達してたので多分誰でも出来る。

    「で、他に何かないか?」

    ツッコミをスルーし、議論を進めるが何も出ないので、終了。いつの間にか日も沈み始めているので、今日はさっさと寝たほうがいいだろう。

    「じゃあ解散で。お疲れっした〜」

    「「いや軽いな!?」」

    
    その後解散し、各々明日の準備をした。ちなみに俺は例のお店でウルフの魔石の余りを売ったお金を溶かしてきた。



    こういう事が出来るというのは、勇者組と別れた俺だけの特権だとも言える。やったね。






◆◇◆







    一方その頃、城下町貴族街、ロイゼン侯爵邸では……



    「久しぶりだな、弟よ」

    「三……いや、四年ぶりか」


    ロイゼン侯爵邸、二階の応接室。そこでギルデバートと、その兄にしてロイゼン侯爵家現当主の正妻の息子、アグスティンは会っていた。

    彼らのよそよそしい口ぶりから、元々疎遠であったことがわかる。

    机上に置かれた紅茶の湯気が彼らを遮るように立つ。


    「それにしても、何の用だ?    母上が死んで、それから僕は縁を切った筈だが?」

    「なに、弟に会うのに用が必要か?    まあ明日死んでしまうやもしれんから、じっくりと顔を見たいというのが本音だ」

    葉巻を口にし、懐かしむ様な表情で話を切り出すアグスティン。

    「冗談を言うなら、僕は帰るぞ」

    カチャ。と、啜っていた紅茶のカップを机に置く音。

    「待て、実はお前にちゃんとした用があるのだ……」




    「……ッ!?」


    兄の言葉に、弟は動揺を隠せないようだった。

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