ジャスティン・ウォーカー〜予言の書〜
予言者
 目がさめると僕はベットに横たわっていた。
この感じは能力訓練でのスピリットの使いすぎた時のようだった。日の光は見えず、もう夜になっているようだった。すると医務室の外から少し声が聞こえてきた。
「もうあの子は大丈夫だそうです。校長」
モーリス先生の声だった。
「ふむ。あの子はとてつもないものをひめておる。じゃが、スピリットの量は問題なくめも技に込めるコントロールが未熟なためにすぐに疲れてしまうのじゃろう。何事もなくてよかったのう。あのフィールドは外側からは何もできんようになっておるからわしもどうにもできなかった。」
「あのフィールドにいた中に犯人がいるとお考えですか?」
「そうは考えたくないがの。火をつけた犯人もしばらくは何もしなかったが、この件と関わっておるかもしれん。」
「あの子は事件に関わりすぎますわ。やっぱりあれはあの子のことだと?」
「それは分からぬ。エピメデスはもうこの世にはおらんからの。」
すると、近くに足音が聞こえてきた。僕は寝たふりをした。足音の主はマダムフローレンスだった。
「もう起きなさいジャスティン。もう大丈夫ですよ。寮に戻りなさい。きっとお祝いムードでしょう。」
僕は急いで医務室を出た。校長先生とモーリス先生の言っていたことは一体なんだったのだろう。僕はスミスさん達の会話を思い出した。2人が言っていたことと先生達が言っていたことはとてもよく似ていた。僕が事件に関わることを先生達は知っていたのだろうか。
寮にはあっという間にたどり着いた。寮に着くとみんなの声に圧倒された。
「シルフ優勝に万歳!!」
「今年のトロフィーは俺達のものだ!!」
談話室に入った瞬間一瞬歓声が静まり、一気に真ん中に連れ出された。
「時の人ジャスティンが戻ったぞ!」
「やめてよ。ノア。リアム」僕は半分照れ隠しでそう言った。
「ねぇ最後のあの技はどうやったの?」
「フィールド全部を包む竜巻なんてすごすぎるぜ」
「分かんないんだ…」本当に答えられなくて僕は落ち着かなかった。すると誰かが僕の腕をひっぱって談話室から連れ出してくれた。
僕を連れ出してくれたのはイザベラだった。僕の部屋に着くとイーサンとリリーもいた。
「まったく。俺達の活躍なんてお前の次だったな」イーサンは冗談混じりで笑いながら言った。
「だって。ジャスティンの技は、対抗戦の中でも一番の技だったわ。」リリーが優しく言った。
「ほんとにそうよ。ジャスティン大丈夫?」イザベラが言った。僕達は座って話し出した。
「まったく、ずっとあの調子だぜ。」
「仕方ないわ。シルフはこれまでずっと優勝をのがしているもの。初優勝なんだからこのぐらい。それより…」イザベラが考えこんだように言った。
「あのコマを動かした犯人よね」リリーが言った。
「校長先生達は、犯人はあのフィールドの中の誰かが犯人だって話してた。」僕がこの話をしても3人ともあまり驚いていないようだった。
「私達あの後犯人について話していたの。あのフィールドは外からは手出しできないわ。それにあれだけのスピリットを操ることができたのはあの場には1人しかいなかった。」
「それって…」
「そうハワード先生よ。」リリーが言うのも恐ろしいというように話した。
「でも、みんなも先生はそんなことしないって…」
「私高台から全体を見れたの。ハワード先生は一歩も動かなかった。助けにもいけたのに。先生からはスピリットは開放されてなかったけど、何か言霊を発しているようだった。先生ほどの能力者ならスピリット開放をさとられないようにできるのかもしれない。」
「そんな…」
「でもジャスティンは無事だったし、うまくはいかなかったわね。」リリーが言った。
「犯人がハワード先生なら、ジャスティンが言っていたように火事の犯人もハワード先生かもな。」
イーサンがそう言ったのを聞いて、僕は校長先生達が話していたことを思い出したようにみんなに説明した。
「エピメデス…聞いたことのない名前だわ。」
「先生達はジャスティンが何かに関わってるって考えてるみたいだな。」
「うん…」
僕達はその後の話したが話は全く進まなかった。イーサンのあくびを合図に僕達は寝ることにした。
翌日の朝、食事をしているとイザベラがすごい勢いで入ってきた。そういえば朝食にイザベラが来ていなかったのに今頃気づいた。昨日の祝杯ムードがまだ続いていたせいかもしれない。
「わかったわ。」
「何が?」僕はパンを飲み込んで聞いた。
「エピメデスって人のことよ。」
「学校の歴史の本はほとんど読んだのに知らないなんておかしいと思って。旧世界の有名な人を調べていたの。ここを見て。」
イザベラが指差したところには確かにエピメデスの名があった。
エピメデスは、キューマ国の有名な詩人である。
「えっ?詩人?」イーサンが言った。
「まだ続きがあるわ。」イザベラがその先を読んだ。
また、キューマ国の七賢者とも言われ、神の預言者として人々に崇められた。
「預言者?」
「神の言葉を伝える人のことよ。今でいう予言者の事だわ。予言者はその時代に1人と言われているから、この人も能力者がいない時代は神の言葉を伝える人と考えられたのね。」
「じゃあ校長先生が言ってたのはこの予言者のことなの?」リリーが言った。
「きっとそうよ。そしてこのエピメデスの言ったことがジャスティンと関係するってことだと思う。」
「でもかなり前の時代の人だろ?」イーサンが言った。
「きっと何らかの形で遺されているのかもしれないわ。」イザベラの答えには隙がなかった。
「後継者に継ぐ…」
僕ははっと思いついた。
「きっとあの遺跡にあるのはこの人が遺した予言なんだ。この予言を手に入れれば、あの人は政府とも闘える。だって神の言葉を告げる人が遺した予言なんだから。」
この感じは能力訓練でのスピリットの使いすぎた時のようだった。日の光は見えず、もう夜になっているようだった。すると医務室の外から少し声が聞こえてきた。
「もうあの子は大丈夫だそうです。校長」
モーリス先生の声だった。
「ふむ。あの子はとてつもないものをひめておる。じゃが、スピリットの量は問題なくめも技に込めるコントロールが未熟なためにすぐに疲れてしまうのじゃろう。何事もなくてよかったのう。あのフィールドは外側からは何もできんようになっておるからわしもどうにもできなかった。」
「あのフィールドにいた中に犯人がいるとお考えですか?」
「そうは考えたくないがの。火をつけた犯人もしばらくは何もしなかったが、この件と関わっておるかもしれん。」
「あの子は事件に関わりすぎますわ。やっぱりあれはあの子のことだと?」
「それは分からぬ。エピメデスはもうこの世にはおらんからの。」
すると、近くに足音が聞こえてきた。僕は寝たふりをした。足音の主はマダムフローレンスだった。
「もう起きなさいジャスティン。もう大丈夫ですよ。寮に戻りなさい。きっとお祝いムードでしょう。」
僕は急いで医務室を出た。校長先生とモーリス先生の言っていたことは一体なんだったのだろう。僕はスミスさん達の会話を思い出した。2人が言っていたことと先生達が言っていたことはとてもよく似ていた。僕が事件に関わることを先生達は知っていたのだろうか。
寮にはあっという間にたどり着いた。寮に着くとみんなの声に圧倒された。
「シルフ優勝に万歳!!」
「今年のトロフィーは俺達のものだ!!」
談話室に入った瞬間一瞬歓声が静まり、一気に真ん中に連れ出された。
「時の人ジャスティンが戻ったぞ!」
「やめてよ。ノア。リアム」僕は半分照れ隠しでそう言った。
「ねぇ最後のあの技はどうやったの?」
「フィールド全部を包む竜巻なんてすごすぎるぜ」
「分かんないんだ…」本当に答えられなくて僕は落ち着かなかった。すると誰かが僕の腕をひっぱって談話室から連れ出してくれた。
僕を連れ出してくれたのはイザベラだった。僕の部屋に着くとイーサンとリリーもいた。
「まったく。俺達の活躍なんてお前の次だったな」イーサンは冗談混じりで笑いながら言った。
「だって。ジャスティンの技は、対抗戦の中でも一番の技だったわ。」リリーが優しく言った。
「ほんとにそうよ。ジャスティン大丈夫?」イザベラが言った。僕達は座って話し出した。
「まったく、ずっとあの調子だぜ。」
「仕方ないわ。シルフはこれまでずっと優勝をのがしているもの。初優勝なんだからこのぐらい。それより…」イザベラが考えこんだように言った。
「あのコマを動かした犯人よね」リリーが言った。
「校長先生達は、犯人はあのフィールドの中の誰かが犯人だって話してた。」僕がこの話をしても3人ともあまり驚いていないようだった。
「私達あの後犯人について話していたの。あのフィールドは外からは手出しできないわ。それにあれだけのスピリットを操ることができたのはあの場には1人しかいなかった。」
「それって…」
「そうハワード先生よ。」リリーが言うのも恐ろしいというように話した。
「でも、みんなも先生はそんなことしないって…」
「私高台から全体を見れたの。ハワード先生は一歩も動かなかった。助けにもいけたのに。先生からはスピリットは開放されてなかったけど、何か言霊を発しているようだった。先生ほどの能力者ならスピリット開放をさとられないようにできるのかもしれない。」
「そんな…」
「でもジャスティンは無事だったし、うまくはいかなかったわね。」リリーが言った。
「犯人がハワード先生なら、ジャスティンが言っていたように火事の犯人もハワード先生かもな。」
イーサンがそう言ったのを聞いて、僕は校長先生達が話していたことを思い出したようにみんなに説明した。
「エピメデス…聞いたことのない名前だわ。」
「先生達はジャスティンが何かに関わってるって考えてるみたいだな。」
「うん…」
僕達はその後の話したが話は全く進まなかった。イーサンのあくびを合図に僕達は寝ることにした。
翌日の朝、食事をしているとイザベラがすごい勢いで入ってきた。そういえば朝食にイザベラが来ていなかったのに今頃気づいた。昨日の祝杯ムードがまだ続いていたせいかもしれない。
「わかったわ。」
「何が?」僕はパンを飲み込んで聞いた。
「エピメデスって人のことよ。」
「学校の歴史の本はほとんど読んだのに知らないなんておかしいと思って。旧世界の有名な人を調べていたの。ここを見て。」
イザベラが指差したところには確かにエピメデスの名があった。
エピメデスは、キューマ国の有名な詩人である。
「えっ?詩人?」イーサンが言った。
「まだ続きがあるわ。」イザベラがその先を読んだ。
また、キューマ国の七賢者とも言われ、神の預言者として人々に崇められた。
「預言者?」
「神の言葉を伝える人のことよ。今でいう予言者の事だわ。予言者はその時代に1人と言われているから、この人も能力者がいない時代は神の言葉を伝える人と考えられたのね。」
「じゃあ校長先生が言ってたのはこの予言者のことなの?」リリーが言った。
「きっとそうよ。そしてこのエピメデスの言ったことがジャスティンと関係するってことだと思う。」
「でもかなり前の時代の人だろ?」イーサンが言った。
「きっと何らかの形で遺されているのかもしれないわ。」イザベラの答えには隙がなかった。
「後継者に継ぐ…」
僕ははっと思いついた。
「きっとあの遺跡にあるのはこの人が遺した予言なんだ。この予言を手に入れれば、あの人は政府とも闘える。だって神の言葉を告げる人が遺した予言なんだから。」
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