よだれをつけられようが、駄々こねられようが俺が成仏させてあげるから!!
2話 悟ったんだぁぁぁあ
「この家から、でていって。」
幼女のつぶやいたこの短い言葉は、とても重く俺の中にのしかかった。しばらくの沈黙と葛藤の末俺は勇気を出して話しかけてみることにした。
「君はどうしてここにいるの??」
幼女は俺の問いかけに答えずにふんっとそっぽを向いた。
反抗的だが、負けまいと俺は更に質問をすることにした。
「名前は、なんていうの??」
そっぽをむいて、動かない幼女。
いや、何この状況は…もしかしたらこれは夢なのかもしれない。またドアを閉めて開けてみたら誰もいないのかもしれない。そう考えた俺は、ドアを勢いよく閉めた。口に溜まったつばをゴクリと飲み、ばっとドアを開けた。
………………いたぁぁぁぁぁぁあ!いたわ!!
夢なんかじゃ、ないんだな。
「おーい…お嬢さん??お兄ちゃん、お話したいんだけど…。返事してくれるかなぁ??」
自分のことをお兄ちゃんといった俺に少しぞっとしてしまったが、優しい感じで話しかけれたと思う。どうだ、返事くれるかっ!?
幼女は、俺の工夫を思い切りスルーした。スルーするだけじゃない。こっちを1ミリたりとも視界に入れてもくれなかった。それでも俺は負けない。
「この部屋に一人でいたら、寂しいよ?」
俺は声をワントーン高くして口元をヒクヒクさせながら声をかけてみた。…不審者だ、俺、不審者みたい… その時だった。幼女が小さく震えたのだ。それもつかの間、真新しいフローリングの床に水滴がぽたぽた落ち始めたのだ。泣いている!?俺、なんかまずいこと言った!?!?どうすれば、いいのか?
目の前で小さい子が泣いているのは初めて見た。一人っ子の俺には慰め方など、よくわからない。とりあえず頭をなでてあげよう。そう思って少女に近づいた。
小さな肩は小刻みに震えている。プクッとした桜色のほっぺは愛らしいが、涙でびちょびちょだ。紅葉みたいにちっさい手は目をこするのに一生懸命動いていた。
なんて可愛いんだ。小さい子供独特の可愛さが俺の心をいっぱいにした。…触れても、いいのか…?変な意味じゃないぞ?驚かないかな?怒らないかな?
俺は恐る恐る手を伸ばし頭を撫でて泣き止まそうとした。
「んんんんんん!?はぁぁぁ!?」
勇気だして、頭に触れた、はずなのに俺の手はすかっと音をたてて幼女を貫通?したのだ。おかしい、なんだこれ!?
もう一度撫でようとしたが、やっぱり貫通する。よくよく考えると、極わずか、ほんとに極わずか、幼女は、
「透けている……??」
その事実を目の当たりにし、俺は、1つ悟った。
この子は、幽霊だ。
何らかの事情で取り残されたのか?とりあえずこの幼女に泣き止んでもらってすべきことをすればいいだけだ!
まずは話をしよう!どうにか!
俺のスタート地点が決まった。物語の始まりだ。
幼女のつぶやいたこの短い言葉は、とても重く俺の中にのしかかった。しばらくの沈黙と葛藤の末俺は勇気を出して話しかけてみることにした。
「君はどうしてここにいるの??」
幼女は俺の問いかけに答えずにふんっとそっぽを向いた。
反抗的だが、負けまいと俺は更に質問をすることにした。
「名前は、なんていうの??」
そっぽをむいて、動かない幼女。
いや、何この状況は…もしかしたらこれは夢なのかもしれない。またドアを閉めて開けてみたら誰もいないのかもしれない。そう考えた俺は、ドアを勢いよく閉めた。口に溜まったつばをゴクリと飲み、ばっとドアを開けた。
………………いたぁぁぁぁぁぁあ!いたわ!!
夢なんかじゃ、ないんだな。
「おーい…お嬢さん??お兄ちゃん、お話したいんだけど…。返事してくれるかなぁ??」
自分のことをお兄ちゃんといった俺に少しぞっとしてしまったが、優しい感じで話しかけれたと思う。どうだ、返事くれるかっ!?
幼女は、俺の工夫を思い切りスルーした。スルーするだけじゃない。こっちを1ミリたりとも視界に入れてもくれなかった。それでも俺は負けない。
「この部屋に一人でいたら、寂しいよ?」
俺は声をワントーン高くして口元をヒクヒクさせながら声をかけてみた。…不審者だ、俺、不審者みたい… その時だった。幼女が小さく震えたのだ。それもつかの間、真新しいフローリングの床に水滴がぽたぽた落ち始めたのだ。泣いている!?俺、なんかまずいこと言った!?!?どうすれば、いいのか?
目の前で小さい子が泣いているのは初めて見た。一人っ子の俺には慰め方など、よくわからない。とりあえず頭をなでてあげよう。そう思って少女に近づいた。
小さな肩は小刻みに震えている。プクッとした桜色のほっぺは愛らしいが、涙でびちょびちょだ。紅葉みたいにちっさい手は目をこするのに一生懸命動いていた。
なんて可愛いんだ。小さい子供独特の可愛さが俺の心をいっぱいにした。…触れても、いいのか…?変な意味じゃないぞ?驚かないかな?怒らないかな?
俺は恐る恐る手を伸ばし頭を撫でて泣き止まそうとした。
「んんんんんん!?はぁぁぁ!?」
勇気だして、頭に触れた、はずなのに俺の手はすかっと音をたてて幼女を貫通?したのだ。おかしい、なんだこれ!?
もう一度撫でようとしたが、やっぱり貫通する。よくよく考えると、極わずか、ほんとに極わずか、幼女は、
「透けている……??」
その事実を目の当たりにし、俺は、1つ悟った。
この子は、幽霊だ。
何らかの事情で取り残されたのか?とりあえずこの幼女に泣き止んでもらってすべきことをすればいいだけだ!
まずは話をしよう!どうにか!
俺のスタート地点が決まった。物語の始まりだ。
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