The hater
クローヴェルの場合 2
俺には友人が居た。 
可愛い女の子だ。幼い頃から病弱で、吐血を繰り返していた。
生まれつき、膨大な魔素を持っている彼女。
俺はそいつが好きだった。
放っておけなくて、触れてしまえば割れてしまいそうな花瓶のような少女に恋をしていた。
どうしてだか、そいつも俺に懐いていつも一緒に遊んでいた。
俺が彼女を背負って、街を練り歩く。
そんな日常をすごしていた。
少なくとも、楽しかったし嬉しかった。
互いに幸せだったと思う。
俺には誰かを幸せにすることは出来ないと思っていたから。
妹に嫌われて、途方に暮れていた時もあった。
だから、俺はその友人に愛を注いだ。
そしたら、両思いだったんだ。
俺は嬉しくて、嬉しくて。
下心丸出しの触れ合いだったのに、彼女は快く受け入れてくれた。
でも、その時間は長くは続かなかった。
目の前で血を吐いて倒れた友人が居た。
俺は迷わず口を噛み切り、血を飲ませる。
痛みなんて構わない。
ただ助けることだけを考えた。
俺には治癒能力があった。
細胞の劣化を上回る力があった。
だから、せめてもの希望で。
だけど、駄目だった。
温もりが失せつつある体を抱きしめて、俺は泣き叫んだ。
可愛い女の子だ。幼い頃から病弱で、吐血を繰り返していた。
生まれつき、膨大な魔素を持っている彼女。
俺はそいつが好きだった。
放っておけなくて、触れてしまえば割れてしまいそうな花瓶のような少女に恋をしていた。
どうしてだか、そいつも俺に懐いていつも一緒に遊んでいた。
俺が彼女を背負って、街を練り歩く。
そんな日常をすごしていた。
少なくとも、楽しかったし嬉しかった。
互いに幸せだったと思う。
俺には誰かを幸せにすることは出来ないと思っていたから。
妹に嫌われて、途方に暮れていた時もあった。
だから、俺はその友人に愛を注いだ。
そしたら、両思いだったんだ。
俺は嬉しくて、嬉しくて。
下心丸出しの触れ合いだったのに、彼女は快く受け入れてくれた。
でも、その時間は長くは続かなかった。
目の前で血を吐いて倒れた友人が居た。
俺は迷わず口を噛み切り、血を飲ませる。
痛みなんて構わない。
ただ助けることだけを考えた。
俺には治癒能力があった。
細胞の劣化を上回る力があった。
だから、せめてもの希望で。
だけど、駄目だった。
温もりが失せつつある体を抱きしめて、俺は泣き叫んだ。
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