神に会っても祈らない ーこの恋と呪いの続きをー

藍舟

19

「――何故、リューガどのでは駄目なのですか?」

 違う。
 リューガが駄目なのではない。
 駄目なのは、わたしだ。

「ジェナ様、我らが王よ。もうこれ以上は待てませんぞ」

 やめてくれ。

「なにとぞ、我らのためにお世継ぎを――どうぞリューガ様とのご婚姻を!」

 やめろ。
 この愚かな血を残す気は、わたしには無い。
 この呪いを、わたしはもう終わりにしたい……。
 頼むから、これ以上わたしを追い詰めないでくれ。

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品