勝部??

伊達\\u3000虎浩

第1章5 新入部員??

勝負部の部室にて部長から素晴らしい・・否!ありがたいお言葉をいただきました。


新入部員を捕まえに行くそうです。


捕まえるってなんだよ!こぇえよ!
「今捕まえるっていわなかったか?」
かつまは軽く茜をにらむ。
「あぁ・・いい間違えたわ」
そんなかつまに、手のひらをひらひらさせて茜が答える。
本当にいい間違いか?
その内、宇宙人を捕まえにいくわよ!とかお願いだから言わないでね!
「とにかく部員募集で勝負って言ったでしょ」
腰に手を当てて茜が俺をみあげる。
「勝負って言われても・・部員ってのはたくさん集めればいいってもんでもないだろ?」
100人集めてこられても困る。
こんな部に入ろうとする奴がいるとは思えんが、こいつならなんか集めてきそうなんだよな・・・ん?
待てよ・・100人集まればしれっと辞められるんじゃ・・
「確かにそうね・・うん!じゃぁ一緒に勧誘にいくわよ」
しまったぁぁぁぁぁあ!俺のおバカ!
一緒にまわったら、さぼれなくなるじゃねぇか!
くそ~常識人の血が邪魔しやがった・・
半べそをかきそうなかつまを連れて、部室を後にするのであった。


ここは体育館か?
茜に連れてこられた場所は体育館だった。
「かつま!いい!勝負部に必要そうな子がいたら直ぐにしらせなさい」
額に手をあてキョロキョロしている茜にそう告げられる。
その勝負部に必要ってどういう意味なのかをまず俺にしらせなさい!
心の中でそう思いつつ、とりあえず探しているフリをする。
バレー部にバスケ部、卓球やら色々な部活があるんだな・・ん?
かつまは小さい小窓からのぞいている人影を見つける。
のぞきだと!!実にけしからん!!
一言注意して今度から一緒に使わせてもらおう♪
演劇部に偵察に行っている茜に気付かれないよう忍び足で体育館の外にでることにした。


秘密の花園は何処だ?・・確かこの辺りだったような・・アレ?
小窓辺りで、「うへへ・・」っと声をもらしながら顔を赤くしている人を発見したかつまだったが、黒いロングヘアーから女子である事に気付く。
「おい」「ひゃあぁあ」
声をかけられた彼女は変な奇声とともにビクっとふるえる。
この子は確か・・
「山月 ありさじゃねぇか」
クラスメイトでもある彼女は、学校1の美少女として有名で茜を忘れていたかつまも当然覚えていた。
「そういう君はかつまか」
黒いロングヘアーをサッとかきあげる。身長もあり、スタイルも抜群でそのうえお金持ちなお嬢様なのだ。
のぞいてたのこいつか?
疑いの眼差しを送っているとありさは咳払いをし、美声を放つ。
「かつま?何か用でもあるのか?」
「いや、のぞきを注意しようと思って」
「・・・・」「・・・・」
数分の沈黙が流れる。
「お願いだ!かつま!誰にも!誰にも言わないでくれぇ」
急に足にしがみついてくるありさ。
「だぁぁ!わかった!わかったから離れろ」
かつまはありさを引き離す。
「ほ、本当か」
嬉しそうな笑顔をみせるありさ。
「あぁ。お前が変態だって事は誰にも言わないでおいてやるよ」
俺が紳士でよかったね。若干上から目線のかつま。
「違う!!!ここがベストスポットだって事をだ!」
変態なのはいいんだ・・・
ありさのあまりにもすごい迫力にかつまはうなずく事しかできなかった。


しばらくしてありさは小窓の前にかがみこんだ。
「まぁ君も見たまえ」
ありさに手招きされ、かつまも小窓をのぞく。
ちがうよ?自分からのぞいたんじゃないからね!山月さんに無理矢理来いと言われました!
よし!いいわけばっちり。さぁて花園はっと。
・・・?
柔道部やレスリング部が練習しているだけだけど・・
チラッとありさを見ると彼女は「く~」っと何故かもだえている・・
興奮するポイントがわからん。
「見たか?かつま」
目をキラキラさせながらありさはかつまを見てくる。
お前が変態なのはみえたよ?
「見てたけど・・何?」
さっぱり解らないのでありさに聞く。
「ちゃんと見てなくてはダメではないか!ほら!よく見ろ!」
マズい・・もしかすると答えがでるまで帰さない気なのか・・
帰らせま10だったらどうしよう・・
その隣では最高とかやべ~よとか聞こえてくる。
かつまが逃げるかどうするか考えていたその時であった。


「何やってんの」
この声に2人は瞬時にアイコンタクトをとる。
変態同士にしか通じぬアイコンタクトを。
「何ってな?」「そうそう。草むしりだよね」
「新入部員の勧誘をサボって?」
その声にかつまは冷や汗が溢れ出す・・・
ヤバい!ヤバいヤバい・・
ここで、さぼって女の子とのぞいてましたなんて言ったら殺される。
ごまかすんだ!いいわけと、はったりなら俺は無敵。
「なんだ~茜だったのか・・いや何、彼女に勝負部への入部をすすめてて、ただ突っ立てしゃべるよりさ・・座ってた方が・・な?」「そうそう」
アハハと笑う俺とありさをを見て茜は嬉しそうな笑顔をみせる。
「そうだったの!よくやったわ!かつま!」
(おぃ何だ勝負部って?)小声でありさが聞いてくる。
(俺も何なのかわ知らん)小声で返すかつま。
「同じクラスだし、自己紹介の必要はないわね。とりあえず、ありさには会計をやってもらおうかしら」
「わ、わ~い♪会計頑張ります」
(おぃ、どうするんだ)
(し、仕方ないだろう。あそこでのぞいてましたなんて言ってみろ)




((花園がなくなってしまう))
2人の意見は完璧だった。


こうして勝負部に変態が加わりました。


次回 第1章6 中2病??









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