魔王様は学校にいきたい!
寝間着女子会と珍妙なる者
お月様の眩い時刻、場所はウルリカ様の寝室。
大満足の一日を過ごし、そろそろクッタリ疲れてきたころ。しかしまだまだ一日は終わらない、むしろ楽しい時間はこれからだ。
「さあ、ここからは女子会ですわよ!」
「わーいなのじゃ……女子会なのじゃ……」
ゴロゴロ寝そべり女子会を楽しむ、ウルリカ様、オリヴィア、シャルロット、ナターシャ、そしてヴァーミリア。ただの女子会と思うなかれ、可愛らしい寝間着に身を包んでの寝間着女子会なのである。
「ウルリカ様の寝間着、とってもステキだわぁ!」
ウルリカ様の寝間着は綿菓子そっくりフワフワの寝間着、お菓子大好きなウルリカ様にピッタリである。
「オリヴィアちゃんもステキ、パクッと食べたくなっちゃうわねぇ」
オリヴィアの寝間着は焼き菓子色のモコモコした寝間着、ポテッと転がる姿はまるでシュークリームのよう。
「シャルロットちゃんはキレイねぇ、ずっと眺めていられるわぁ」
シャルロットの寝間着はキラキラの刺繍に彩られた寝間着、半透明に輝く刺繍は飴細工を思わせる。
「ナターシャちゃんは……ちょっと眩しいわぁ」
「私は気に入りました!」
ナターシャの寝間着は魔法の寝間着、色と模様を変化させながらピカピカと発光している。珍寝間着とでも呼ぶべきであろうか、なぜこんな寝間着を選んだのやら。
「ふふっ、ヴァーミリアも似合っていますわよ」
「ふふぅ、ありがとうシャルロットちゃん」
最後にヴァーミリアの寝間着は黒を基調としたフサフサの寝間着。ヴァーミリアは寝間着にあわせ黒猫の耳と尻尾を生やしている、変幻自在なキマイラならではの着こなしである。
「昼間の寝間着選び、とっても楽しかったわねぇ」
「最高に楽しかったですわ、でも流石に疲れましたの」
「私もすっかりクタクタです、どこへいっても走り回るウルリカ様のお世話で……ふぁ」
「温泉あがりでポカポカします、なんだか眠たくなってしまいますね」
「羨ましいわぁ、私も一緒に温泉入りたかったわぁ」
魔界へきてからというもの、ずっと遊びっぱなしなのである。疲れてしまうのも無理はない、しかし楽しい話は尽きない。
「こんなに楽しい一日は久しぶりでしたわ、魔界のことを大好きになりましたの」
「きっと明日も楽しいことで目白押しよぉ。ねえウルリカ様、明日は何をして遊ぶ予定なのかしらぁ?」
「ふむ……ふむむ……」
「あらあらぁ?」
「ウルリカはお休みの時間ですのね」
「眠ってしまいそうなウルリカ様も最高に可愛らしいわぁ」
気づけばウルリカ様は、ヴァーミリアに抱っこされたままコクリコクリと船を漕いでいた。なんとも可愛らしいウルリカ様の寝顔にほっこり、とそこへ──。
「お待たせ、遅くなっちゃったわ!」
「「「「……は?」」」」
「あら、ウルリカ様は寝ちゃったのね」
「……もしかしてゼーファードかしらぁ?」
現れたのは魔界の宰相ゼーファード、と思われる珍妙な存在。虹色に輝くド派手な寝間着を着込み、ベッタリと趣味の悪い化粧を施している。果たして本当にゼーファードなのであろうか。
「いいえ違うわ、私の名前はゼファ子よ! さあ私も女子会に参加させてね!」
「「「……」」」
どうやらゼーファードは女子会に参加するため、珍妙な女装を自らに施してきた模様。よくよく思い返してみると、昼間は城下町で忽然と姿を消していた。寝間着女子会の話を聞き、乱入を企み準備をしていたのだろう。
とにかく珍妙すぎるゼーファードの姿に、オリヴィア、シャルロット、ナターシャは絶句である。
「あら、黙っちゃってどうしたのかしら?」
当然ながらゼーファードの珍行動は許されるものではない。
「はいはい、変態はご退場よぉ」
「変態って? ヴァーミリアは何を言ってるのかしら?」
「はいさようならぁ」
「ちょっと待──ぐはぁ!?」
一切の手加減なし。
ヴァーミリアの強烈な一撃で、ゼーファードあらためゼファ子は窓の外へと吹き飛ばされたのであった。
大満足の一日を過ごし、そろそろクッタリ疲れてきたころ。しかしまだまだ一日は終わらない、むしろ楽しい時間はこれからだ。
「さあ、ここからは女子会ですわよ!」
「わーいなのじゃ……女子会なのじゃ……」
ゴロゴロ寝そべり女子会を楽しむ、ウルリカ様、オリヴィア、シャルロット、ナターシャ、そしてヴァーミリア。ただの女子会と思うなかれ、可愛らしい寝間着に身を包んでの寝間着女子会なのである。
「ウルリカ様の寝間着、とってもステキだわぁ!」
ウルリカ様の寝間着は綿菓子そっくりフワフワの寝間着、お菓子大好きなウルリカ様にピッタリである。
「オリヴィアちゃんもステキ、パクッと食べたくなっちゃうわねぇ」
オリヴィアの寝間着は焼き菓子色のモコモコした寝間着、ポテッと転がる姿はまるでシュークリームのよう。
「シャルロットちゃんはキレイねぇ、ずっと眺めていられるわぁ」
シャルロットの寝間着はキラキラの刺繍に彩られた寝間着、半透明に輝く刺繍は飴細工を思わせる。
「ナターシャちゃんは……ちょっと眩しいわぁ」
「私は気に入りました!」
ナターシャの寝間着は魔法の寝間着、色と模様を変化させながらピカピカと発光している。珍寝間着とでも呼ぶべきであろうか、なぜこんな寝間着を選んだのやら。
「ふふっ、ヴァーミリアも似合っていますわよ」
「ふふぅ、ありがとうシャルロットちゃん」
最後にヴァーミリアの寝間着は黒を基調としたフサフサの寝間着。ヴァーミリアは寝間着にあわせ黒猫の耳と尻尾を生やしている、変幻自在なキマイラならではの着こなしである。
「昼間の寝間着選び、とっても楽しかったわねぇ」
「最高に楽しかったですわ、でも流石に疲れましたの」
「私もすっかりクタクタです、どこへいっても走り回るウルリカ様のお世話で……ふぁ」
「温泉あがりでポカポカします、なんだか眠たくなってしまいますね」
「羨ましいわぁ、私も一緒に温泉入りたかったわぁ」
魔界へきてからというもの、ずっと遊びっぱなしなのである。疲れてしまうのも無理はない、しかし楽しい話は尽きない。
「こんなに楽しい一日は久しぶりでしたわ、魔界のことを大好きになりましたの」
「きっと明日も楽しいことで目白押しよぉ。ねえウルリカ様、明日は何をして遊ぶ予定なのかしらぁ?」
「ふむ……ふむむ……」
「あらあらぁ?」
「ウルリカはお休みの時間ですのね」
「眠ってしまいそうなウルリカ様も最高に可愛らしいわぁ」
気づけばウルリカ様は、ヴァーミリアに抱っこされたままコクリコクリと船を漕いでいた。なんとも可愛らしいウルリカ様の寝顔にほっこり、とそこへ──。
「お待たせ、遅くなっちゃったわ!」
「「「「……は?」」」」
「あら、ウルリカ様は寝ちゃったのね」
「……もしかしてゼーファードかしらぁ?」
現れたのは魔界の宰相ゼーファード、と思われる珍妙な存在。虹色に輝くド派手な寝間着を着込み、ベッタリと趣味の悪い化粧を施している。果たして本当にゼーファードなのであろうか。
「いいえ違うわ、私の名前はゼファ子よ! さあ私も女子会に参加させてね!」
「「「……」」」
どうやらゼーファードは女子会に参加するため、珍妙な女装を自らに施してきた模様。よくよく思い返してみると、昼間は城下町で忽然と姿を消していた。寝間着女子会の話を聞き、乱入を企み準備をしていたのだろう。
とにかく珍妙すぎるゼーファードの姿に、オリヴィア、シャルロット、ナターシャは絶句である。
「あら、黙っちゃってどうしたのかしら?」
当然ながらゼーファードの珍行動は許されるものではない。
「はいはい、変態はご退場よぉ」
「変態って? ヴァーミリアは何を言ってるのかしら?」
「はいさようならぁ」
「ちょっと待──ぐはぁ!?」
一切の手加減なし。
ヴァーミリアの強烈な一撃で、ゼーファードあらためゼファ子は窓の外へと吹き飛ばされたのであった。
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