女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

289話 固い意思と悪い顔(理)




日向「今回は絶対着ない!これは決定事項ですから!」

ジェリー「お願いですぅ!徹夜てつやして作ったんですぅ!」

日向「こんなもんに徹夜しないでくださいよ!」

リリィ「あー!日向君今こんなもんっていったなぁ!?まだ君はコスプレの素晴らしさを理解していないようだね!!」

日向「するわけないでしょうが!前回だって半ば押し付けられたんだし!」

理子「でも、ちゃーんと着てくれたよね。」

日向「前回はその、僕のために作ってくれたのにあんまり無下にするのもって思ったからで・・・今回は何を言われようと、無下にしてやるつもりなんでね!」

加奈「鬼!悪魔!」

日向「どうとでも言うが良い!というか、それをあんたらが言うか!!」

今回ばかりはもう頭にきた。これを着たら今後もまた続くだろうし、それに同じ展開2回やって何が楽しいんですかね。だから、絶対に着ない!

と、その時。

睦月「・・・メタを察知。」スッ

睦月が机の下から出てきたのだ。

理子「あら、睦月・・・って、何そのカッコ。あなたもクリスマスのコスプレ?」

睦月「・・・トナカイさんのコスプレ。」

加奈「へぇ、結構似合ってるじゃねぇか。お前はそういうの着ない口だと思ってたぜ。案外大胆だな?」

睦月「・・・別の世界線で馬が美少女にn」

日向「なんのことか分からないけど、それ以上は行けない気がする。」

睦月「・・・とにかく、コスプレの試着中」

睦月が意味不明のことを言い出すのは、まぁ日常茶飯事にちじょうさはんじだからいいとして・・・問題は、格好よ。

ジェリーさんが作ってきたコスプレも顔負けのインパクト。そして何より、そんな大胆なコスプレを睦月がやっているという事実。ギャップでしかなかった。ついでに、その格好で僕の部屋にいるという事態。

それをどうやら、ジェリーさんやリリィさんも感じ取ったようで。

リリィ「中々に大胆だねぇ。それに・・・なんでここにいるの?ま、まさか日向君、お取り込み中だったり・・・?」

日向「なわけないでしょ。この格好で乗り込んできたんですよ、こいつ。」ビヨーン

睦月「いひゃい・・・暴力はんはい・・・」

日向「さっきのお返しだ。」

睦月のほっぺをビョーンと伸ばす。・・・結構伸びるな、新発見や。

そんなことをしていると・・・ふと、あることを思いついた。それも、睦月の望む魅力を手に入れられて、ジェリーさんの努力を無駄にしないで済む方法。

さすがに可哀想かとも思ったけど・・・まぁ、いいでしょ。そんな格好してるのが悪いんだからね、うん。

・・・とまぁ、察しの良い方ならとっくに理解しただろうけどね。

日向「・・・いいよ、着よう」

ジェリー「・・・え?」

日向「そのコスプレ、着よう」

理子「さっきまで嫌がってたのに、どういう風の吹き回し?」

日向「なに、簡単なことさ。着ようとはいったけど、それを着るのは僕じゃない。」

加奈「・・・はぁ?」

僕は睦月の両肩に手を置き、言った。

日向「睦月が着る」

皆「・・・えぇぇぇぇ!?」

睦月「・・・!?」

皆は大声で驚き、睦月も動揺を隠せないようだった。てっきり心読んでるかと思ったんだけど・・・読んでなかったんね。


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