女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~
277話 無意識なそれっぽい仕草(怒)
それから30分位たった頃。
大和「よし・・・っと。飾り付けはこんなもんだろ。」
日向「お疲れ様、お父さん。飲み物持ってくるね。」
大和「おう、頼むわ。」
お父さんが主体となり・・・というかほぼお父さんのみで、リビングの飾り付けを行い、今さっき完成した。
ちなみに、お母さん達は何もサボってた訳じゃなくて、料理やら掃除やら、そういうことをしてた。
由良達は10分ほどフリーズしていたが、突然ピコンと電源が入ったかのように動き出し、僕を囲んでジロジロと見てきた。若干ローアングル気味で。やめていただきたかった。
そのせいもあって、お父さんはほぼ1人で飾り付けをしたのだった。
日向「はいお父さん。」スッ
大和「ありがとう、助かるわ。」
お盆に乗せた麦茶を渡し、お父さんは一気に飲み干した。さすがに疲れたんだろうな・・・本当にお疲れ様です。
日向「あ、コップ受け取るよ。」
そう言って、再びお盆をお父さんに向けたのだが・・・お父さんはピタッと止まって、考えるような素振りを見せた後、お盆に乗せてきた。
日向「・・・?どうしたの、お父さん。」
気になって聞いてみると
大和「いや・・・さっきあんなこと言っといてあれだけど、その格好でその仕草されると、本当にメイドさんみたいだな。高校時代を思い出すよ。」
日向「なっ・・・お父さん!!」
大和「はは、冗談だよ冗談。ごめんな、怒らんでくれ。」
日向「もう・・・」
お父さんのコップを運びながら、僕は怒っていた。全く、少しでもかっこいいって思ったこっちが馬鹿だったよ!
と、その時。
由良「あいよ待たれい!」ザッ
江美「うふふ、その格好、本当にメイドさんみたいねぇ。」
叶恵「それさっきお父さんも言ってたぞ。」
謎の変態組・・・ではなく、妹三人衆にまた囲まれてしまった。
日向「また?こっちは忙しいんだけど・・・これ手に持ってるの見えない?」
由良「それなら心配無用!奈々!」
奈々「はいなの!」サッ
日向「・・・え、あれ!?お盆とコップが!」
奈々の声がしたと思ったら、いつの間にか僕の手からお盆とコップが無くなっていた。嘘でしょ?ちゃんと持ってたのに・・・!
奈々「それならここなの!理子お母さんこれも洗って!」
理子「えぇ?もう、あんまり洗い物増やさないでy」
奈々「お父さんが使ったコップなの!」
理子「私におまかせあれ!綺麗にしてしんぜようぞ!」
奈々「わーい!・・・ということで、にぃはいまフリーなの!」
母さんェ・・・と、そんなこと思ってる場合じゃなかった。
日向「いやいや、他にもやることが・・・」
由良「飾り付け終了、料理も作ってて、おまけに洗い物もやってる。掃除だって既に済んでるんだし・・・さて、やることって?」
日向「うぐ・・・」
言葉が詰まってしまう僕なのだった。
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