女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~
275話 ちょっぴり複雑なお年頃(似)
ハロウィン、当日。自室にて・・・
日向「えっと・・・着替え終わったよ。」
僕のその一言で、部屋のドアが開く。入ってきたのは、服を作った張本人のジェリーさんと、そそのかした母さん、加奈お母さんの3人だった。
ジェリー「おぉ・・・やっぱり似合ってるよ!可愛いね~」ナデナデ
日向「や、やめてください・・・」
理子「その格好で言われてもなぁ~」ニヤニヤ
加奈「なぁ?説得力ねぇよなぁ?」ニヤニヤ
日向「うぐぐ・・・あんたらのせいだろうがぁ!」
理子「怒ってる姿も様になってるね~!ご主人様に怒ってるって感じするよ!」
日向「う・・・」
やっぱり、からかわれていた。あの後、1時間くらい悩んで、着ることを決意したのだ。この、男としてはあんまりきたくない服・・・
メイド服(ハロウィンver.)がなぁ!!
ジェリー「ふふ、せっかくだから写真撮りましょうか。日向君、隣失礼しますよ。」スッ
日向「わわ、近い・・・」
なんの前触れもなく近づいてきたジェリーさん。なお、前言ってた通りマジでオソロだった。
加奈「こうしてみると、親子でご主人様に仕えるメイドって感じだな。似合ってるぜ日向ぁ!・・・ふふ」
日向「笑ったなぁ!!今そこ笑ったなぁ!!」
加奈「笑ってねぇ笑ってねぇ・・・あっははは我慢ならねぇや!ここまで女装が似合う男もそういねぇぞぉ!」ゲラゲラ
日向「もぉぉぉ!だから嫌だったんだよ!絶対笑われるって思ったから!」
僕は怒りを露わにする。・・・けど、全くと言っていいほど、それは御三方に伝わってなかった。
理子「大和はこういうの絶対着てくれないからね~。俺のキャラじゃねぇ!って。」
加奈「まぁそれはそうだな。あいつにゃ、カッコイイ系が似合うぜ。それこそドラキュラとかな。」
日向「ぼくもそういうのがよかった・・・」
加奈「お前はそれがピッタリだろwww」
大笑いする加奈お母さん。今まで生きてきて、これほどまでに女の人をウザイと思ったことはないよ。・・・というか
日向「ピッタリで思い出したんだけど・・・なんでこの衣装、僕にピッタリのサイズなの?さすがに母さんは、そこまで把握してないよね?」
そう、恐ろしいほどまでにピッタリだったのだ。ほとんどズレのない、完璧な寸法と言えよう。
加奈「あぁそれな、なんか知らんけど叶恵に聞いたら即答しやがったぜ。あいつ、どんだけ日向にゾッコンなんだよってな。」
理子「まぁ、大和にゾッコンな私たちが言えたことじゃないけどね。でも凄いよね、ほぼピッタリなんて。」
僕は、背筋が凍る思いをした。僕だけの秘密どころか、僕ですら知らないことを知ってるなんて・・・。
ジェリー「理子さん、写真は撮れました?」
理子「バッチリバッチリ!後で送ってあげるからね!」
日向「もうやだ・・・どうして僕はいつも・・・」
加奈「なよなよしいって言うかさ、あんまり男らしくねぇんだよな、お前。高2にもなって可愛さが上回るって・・・一応女なあたいより数倍可愛いものが似合うし。」
日向「やっぱそうなのかぁ・・・」
僕に男らしさがないことを、ここで改めて教えられた僕なのでした。
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