女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~
246話 逃げた先の目覚め(欲)
・・・今度こそ僕は、知らない天井で目が覚めた。覚めたはいいけど、さっきまでのやり取りで精神的な疲れが凄いため、起き上がる気になれない。
ちっくしょう女神様達め・・・後で覚えとけよ!絶対に仕返ししてやるからな!・・・神様に仕返しとか、バチあたりにも程がある?知ったこっちゃないね。あっちが悪いんだもん。
さて、そんなことはどうでもいいとして・・・こいつ、どうしたもんかなぁ。
由良「すぅ・・・すぅ・・・」
日向「・・・気持ちよーく寝ちゃって、まぁ・・・」
起きた瞬間気づいたのだけど、由良が何故か、同じベッドの中で寝ていた。俺の横で、一緒に。
こういうのって、ドラマとかだとベッドの横で椅子に座って寝てたりするのが王道だろ。何故同じベッドで寝てやがんだコイツは。
・・・まぁでも、気持ちはわからないでもないけどさ。それに、横の椅子がめちゃくちゃな位置にあったから、おそらく最初は椅子に居たんだろうけど、寝ぼけて入ってきてしまったのだろう。
・・・そういうことをするのは、寝ぼけてても家の中だけにしてほしいものだが。
ただまぁ、そのままにするわけにもいかないので、ナースコールしてやろうかと伸ばした右手を、そのまま由良の肩に置く。
日向「由良、起きろ。ここで寝てるのは色々とまずいって・・・」ユサユサ
由良「んみゅ・・・あと2時間・・・」
2時間て・・・普通は5分とかだろ。この欲張りさんめ。
あと今気づいたけど、今のこの体勢、傍から見たら、僕が由良を抱きしめてるように見える気が・・・考えるのはよそう。
日向「いいから起きろって。」
由良「んう・・・う?あ・・・日向・・・」
日向「よ、目ェ覚めた?可愛い寝顔だったよ。」
そんなキザっぽいこと言っとけばスッと起きてくれる・・・と思ったら、何故かフルフルと震えだした。
由良「あ・・・あ・・・日向・・・」ポロポロ
日向「ゆ、由良?何処か痛いところでもあるのか?」
・・・正直に言うと、なんで泣いてるかくらい僕でもわかる。鈍感主人公じゃあるまいし。だけど・・・あえて言うことでもあるまいて。
うーん、まぁとりあえず慰める方向で・・・
由良「うぁぁぁん!!日向のばかぁぁぁぁぁ!!!」ギュッ
日向「うわっ!?」
はい失敗です。本当にありがとうございました。
由良「もう絶対!絶対に離さないから!」
日向「いや離してくれっていだだだ!」
いくら宥めようとしても、一向に離れる素振りを見せず、それどころか1層に力強く抱きしめてくる。
そしてその瞬間、やっとここがどこなのかが分かった。・・・周りにいる人らが、こっちを恨めしい目で見てきたから。みんな、僕と同じ服装をしていた。
・・・ここは、病院だった。まぁ、当たり前って言われたらそれまでだけどね。
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