女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~

ko-suke

152話 嗚呼、親の偉大さよ(震)




帰りの会終了後。先生と日直の合図の後、すぐに教室を飛び出した。

叶恵「ちょ、日向!?」

日向「僕、先帰ってるから!」

アフィア「・・・ほんと、どうしちゃったの?日向・・・」

そうでもしないと、心の準備が出来ない。

数十分後、家に着くと勢いよくドアを開け、部屋に駆け込んだ。後ろからお母さんの声が聞こえるけど、聞こえないふりをして。

部屋の鍵をかけた僕は、その場でうずくまった。

日向「うぅ・・・アフィアちゃん・・・」

本当に、伝えられるのだろうか。お昼休みにダメで、今は言えるなんて、そんなことあるのかな・・・。

不安を通り越した僕は、気づけば部屋を出て、1階のキッチンの前にいた。

日向「・・・お母さん」

理子「あら、日向。さっきの何だったの?ドタドタと2階へ行って・・・それに、由良達はどうしたの?」

日向「いや・・・なんでも」

スッと目をそらす。・・・お母さんに言っても、しょうがないよね。これは、僕の問題だし・・・。

理子「・・・日向、何があったの?ケンカってわけじゃ、なさそうね。」

日向「え・・・う、ううん。なんでもないよ。」

理子「あのねぇ、親を騙せるとでも思ってんの?ほら、言うとスッキリするよ?」

日向「う・・・あの、あのね」

僕は、お母さんに全てを話した。お父さんとのこと、アフィアちゃんとのこと。お父さんに言われたことは、お母さんにも伝えられていたみたいだけどね。

理子「・・・そっか。アフィアちゃんとのことね。」

日向「僕、お父さんに言ったんだ。絶対に想いを伝えるって。でも・・・いざとなると、勇気が出なくて・・・。」

理子「うーん・・・そっかぁ。」

日向「・・・お母さんはさ、お父さんにどうやって気持ちを伝えたの?」

理子「どうやってもなにもねぇ・・・私は結構、ずっと気持ちをオープンにしてたからなぁ。お父さんのほうがずっと逃げてたけどね。」

日向「あはは・・・僕みたいに、か。」

理子「日向より酷かったんじゃない?」

日向「嘘でしょ?」

理子「どうだろうね。」

お母さんは、笑いながらそう言う。

理子「・・・日向。お父さんの言う通り、気持ちは伝えた方がいいね。言葉にしないと、分からないこともあるし。」

日向「・・・うん。」

理子「そこまで気負う必要はないわ。この際、フラれたらどうとか、そんなこと考えちゃダメ。」

日向「でも・・・」

理子「まずは伝えること。結果は後から着いてくる・・・って、雫ちゃんが言ってたから、間違いないよ!」

日向「お母さんの言葉じゃないんかい!」

理子「私、適当なんでね。そういう訳だから、ファイト!」

日向「あはは・・・わかったよ。」

お母さんからの励まし(?)で、やっと元気と勇気が出た僕は、軽い足取りで2階へ向かうのだった。



雫「・・・結果はあとから着いてくるって、そういう時に使う言葉じゃないと思うんだけど。」

理子「嘘ォ!?」

雫「・・・まぁ、いっか。」


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