女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが ~2nd season~
140話 決して忘れてはならないこと(真)
うーんと・・・なんだろう、この空気。さっきまでのほほんとしてたのに、いきなりピリピリしだしたんだけど。いやだなぁ、これ。
お父さんが、人が変わったように真剣な目をしてる。今まで見たことないよこんなお父さん・・・。
大和「・・・まず1つ。誰にでも優しくしろ。まぁお前なら大丈夫だと思うが。」
日向「う、うん。当たり前だよね。」
大和「・・・ただ、優しくしすぎて逆に恨み買うのは気をつけろよ。」
日向「なにそれ、意味わかんない。そんな人いないでしょ~」
大和「いなかったら良かったのにな、ほんと。・・・生徒会長、元気にしてるかな。」
お父さんは遠くを見つめていた。・・・嘘でしょ、さすがに。
大和「2つ目。女性として妹を好きに」
日向「なるわけないでしょ。」
当たり前だけど、即答。
大和「最後まで言わせろよ・・・で、その根拠は?」
日向「妹だから。」
大和「あのなぁ・・・」
日向「好きになるほうがどうかしてるんだよ。お父さん、色んな意味で最低だよ。」
大和「(´・ω・`)」
とりあえず、お父さんが意味わからぬやつだということがわかった、うん。
大和「えーと・・・最後。これはマジのやつだからな。」
日向「今まではマジじゃないんだね。」
大和「・・・」
黙っちゃった。
大和「・・・好きな人には、ちゃんと想いを伝えろ。何もかもが遅くなる前に。」
・・・?はい?
日向「どういう・・・こと?」
大和「詳しくは言わない。けど、好きなら絶対伝えろ。別れる時でもなんでもいい。もう2度と・・・会えないかもしれないんだからな。」
その言葉はとても重く、そして寂しそうだった。
大和「・・・っと、あんまりしんみりすんのも違うな。そろそろ日の出だし、外出るか。」
日向「・・・ねぇ、お父さん。」
大和「あ?」
日向「なんで、そんな話をしたの?」
大和「・・・いやなに、ちょっとな。別にそんな理由があるわけじゃないんだ。ただ・・・知ってて欲しいだけさ。」
日向「・・・?」
言ってる意味がよく分からない。お父さんは何がしたいんだろうか・・・ま、いっか。
車から降りた時、キラッと光るものが見えた。ちょうど、日の出のようだ。・・・お父さんの目からも、キラリと光るものが流れた気がした。
カメラを向けて、写真と動画を撮る。それ自体はすぐに済んだから、これで任務完了なんだけど・・・そこから動こうとは、何故か思えなかった。お父さんも、僕も。
しばらくの間、少しずつ昇る朝日と明るくなっていく空を、少し高い山から見ている僕らなのでした。
もはやグダグダは当たり前(白目)
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