転生して帰って来た俺は 異世界で得た力を使って復讐する

カイガ

18-2


 やっぱりな...。コイツは前原が言ってた親戚。それもヤクザ...!大事な身内の安否のことで俺を疑ったってわけやな...。

 「前から優は杉山、自分のことでウチに相談しに来てたんや。何やら自分が優を脅してるとか何とか...いずれにしろ自分優にちょっかいかけてたそうやんけ?んで最近その優と連絡つかんようなってなぁ。学校行っても何でか学校先が分からんようなってるわ連絡先も分からんようなってるわでや...」
 「ぶはっ!......ああ失礼......くくっ......w」

 思わず吹き出してしまい詫びを入れる。後藤と組員どもは殺気を向けるも話を続ける。それよか、俺がちょっかいかけてたやと?あの最低ゴミカス野郎はどこまで俺を貶めりゃ気が済むんや...!まぁもう死んだからどうってこともねーけど。

 「そんな時にや...自分がウチらが運営してるカジノに来て自分の名前を出してくれたお陰で手がかりが掴めたって話や...。とは言ってもどうやったんか、自分見た目を誤魔化して入ったそうやな...。てっきり相手は二十歳の奴かと思ったら、まさかの優とタメやったとはな。しかも随分荒稼ぎしたとも聞いたが......今はそんなんはええわ。
 もう一度訊くで......優をどうしたんや?」
 「.........ふぅん?」
 「というか自分、昨日自分んとこに電話かけたよな?人質まで取って呼び出したのに昨夜はカジノにこーへんかったしなぁ...。お陰でこっちは待ちぼうけくらったでホンマ...。というか自分どういうつもりや?普通家族人質に取られたら――」
 「あーその質問さっき瀬戸?の奴にもされたからええよもう。というか用があったんやろ?ならお前から出向けや。何が来いや?人質もナンセンスやし。アホやろお前ら」

 度重なる俺の不遜な発言に後藤も組員どもも堪忍袋の緒が切れる寸前だ。

 「おい......こっちは昨夜待ちぼうけされて苛々してるんやわ...。そろそろ真面目に答えろや。やないと今ここで人質バラすことになるでホンマ――」
 「は?マジやけど?人質は無意味やって言うてるのが分からへんか?意味無いから昨夜はお前ら放置したったんやぞ」
 「自分......家族のこと何とも思ってへんのか!?」
 「そやけど?お前らと一緒にすんなや。あんな奴らどうなろうが俺の知ったこっちゃないから。今日俺が呼びかけに応じたんはただの暇つぶしや。まぁあのゴミカス前原がバックにお前らみたいなんがいるってのがホンマやったってことが分かっただけでも十分面白かった――「オイ」――あ?」

 少し部屋の温度が下がった...気がした。目の前にいる後藤の今の短い声に殺気が帯びているのが分かった。それに応じて組員どもも殺気を放っている。こいつらそれなりに命のやりとりの経験を積んだ奴らばっかのようやな...。現代に帰って以降でこういう連中と見るのはこれが初めてやな...オモロいやんけ。

 「優がゴミカスやと...?ウチの身内を侮辱することは流石に見過ごせへんなァ?裏社会を生きる俺が言うのも何やけどなァ、自分かなりの下衆野郎やで?家族を人質に取られても知らんぷりやわ、他人の身内を侮辱するわ、色んな人間見てきたけど自分ほどの腐った奴はそうおらへんで?」
 「あっそ。ホンマにお前が言えたことやないよな。反社会やってる分際が。というか前原が人として終わってる最低のゴミカスやってことは事実やぞ?まず誤解を解かせてもらうけど、ちょっかいかけてきたんや俺やなくて前原の方や。んで俺は二年半もあいつから理不尽な虐めを受けてたんや...!」

 俺がやや怒気を孕んだ声に後藤らはやや怯み、次いで驚愕した反応をする。

 「優が、虐め...!?杉山...自分を、か!?」
 「っははは...!そういうことか!あいつ、自分の身内に嘘教えてたんかよ!なぁ後藤。あいつの学校で見せてた汚い本性を教えたるわ!」

 そして俺はヤクザ全員に前原優という汚く最低な人間について教えてやった。強い奴についてそこでイキって人を虐げる奴。俺に対して散々理不尽を強いたこと、痛めつけられ辱められたこと、将来的にはあいつは社会のクズになるってこと全部を話した。

 「ぐ......デタラメを!!あいつが小学生の頃はそういう奴やなかった!12才の時のあいつはそういう奴には見えへんかった!!あいつはベソかいた様子で自分にちょっかいかけられてるって相談を受けた!あれが嘘には思え――」

 「全部嘘や。あいつはお前らヤクザという後ろ盾を使ってデカい面する為にお前らを上手いこと誤魔化してたんや。甥を溺愛してる様子のお前はそんなゴミカス野郎の下らん嘘に唆されて勝手に俺を悪役と決めつけて今回みたいな因縁をつけて、まんまとあいつの下らん思惑通りに動いたって話やっ!
 ただ、あいつの賢いであろう親は騙せなかった...というか相手にされへんかったんやろーな。権力者とは言え政治仕事に身をやつす柄である以上、学生同士の問題なんかに労力を割くことはせーへんかったんやろうな。せやから俺の家族が路頭に迷う理不尽な仕打ちはなかったって話やけど、まぁどうでもええか」

 前原優という腐った人間の本性を知らされた後藤は愕然としている。実の息子のように想っていたのか、ショックだったようやな。

 「じゃあ......自分は、優が消えたことについては何の関係もなかった言うんか...?俺らは優の嘘を信じて杉山...自分の家族を人質に取ってまで――」

 「ああ、あいつは俺が殺したで?」
 「.........は?」
 
 俺の暴露に後藤は瞬時に顔をこちらに向ける。驚愕と怒りを滲ませている。

 「いやお前らがあいつと連絡つかない理由は、その日にあのゴミカス野郎に復讐して、ぶち殺したからやって言うてるんやけど。うん、お前らが睨んだ通りで、前原優は俺が惨たらしくぶち殺しましたー!その証拠に......ほい」

 これの為に取っておいた証拠写真を後藤に見せてやる。その写真には......体の至る所に傷を負って泣き叫んでいる前原優の姿と、もう手遅れ状態の奴の姿が写っていた―――

 「~~~~~ここで死ねェ!!!殺してやるっっ!!!」
 
 後藤は、普通の人間が見れば震えるような般若相を浮かべた顔をして怒号を上げて手を挙げる。それを合図にヤクザ全員が一斉に俺に斬りかかってきた!闇雲にではない、同士討ちしないよう連携をとって襲ってくる。
 ははは、前原が仕切ってた馬鹿どもと違ってこっちの方がしっかりしてるやんけ!ハッキリしたわ......あいつは、前原優はやっぱりクズやったと!
 あいつは将来何か汚い手をつかって親の権力を奪って自分のものにして、このヤクザをも上手いこと乗っ取って利用して好き勝手するんやろうよ!実際だいぶ汚い事やりまくってたみたいやし多くの人を傷つけて潰して殺してたしな。
 反対に今のこのヤクザは、比較的善良寄りや。人質取ってるのはホンマみたいやけど二人には乱暴はしてへんみたいやな?どっちでもいいけど。
 まぁとにかくコイツらは別に俺を不快な気持ちにはさせてへんし害を為してもないけど......。

 「こうやって向かってくる以上は、しゃーないよなァ?」

 というわけで―――

 風魔術“斬撃”  

 「「「「「―――ごあ”......っ!!」」」」」

 敵となった以上は慈悲は無用、皆殺しルート確立!
 ってわけで魔術をつかって瞬時にヤクザどもを斬殺した!わずか数秒で俺以外の人間は全員首無し死体と化した...!

 「俺が下衆になったんは......お前んとこのゴミカス甥のせいや。あいつらの理不尽な虐めが、俺をこんなにさせたんや。じゃあな社会のクズども。今の俺がいる以上は、この組織は今日で終いや」

 特に恨みはない連中なので、証拠隠滅(別に必要無いけど)に死骸を全て消却して何も無い空間に変えた。そして下の階に移動して本当に縛られていた人質二人を解放する。

 「......」
 「......」
 「はッ、礼無しかよ。一応解放したったのに。心を消したら感謝の気持ちすら湧かへんようになるんかい」

 侮蔑を込めてそう吐き捨てて、二人を放置して屋上へ行く。そこから飛んで家へ帰った。

 少しは暇潰しにはなったな...。



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