転生して帰って来た俺は 異世界で得た力を使って復讐する

カイガ

15-1

対象 前原優

 「よーぉ杉山!今日はこのゲームで遊ぶで!」
 「おおっ、これ新しいやつやん!もう買ってくれたのかよーすごいなー前原んちは」
 「まーなー!俺がお利口やからやな!頼めば買ってもらえるで俺んちは――」

 小学校低学年の頃、前原優とは放課後で割と一緒に遊ぶ仲だった。時には奴の家に上がってゲームすることもあった。
 あの頃は......お互い気が合うガキ同士だった。歯車か何かが狂い始めたのは、6年生の終わりか...中学に上がってからの頃だったか。

 「杉山?ああアイツは本当に最悪な奴でな~~」
 「お前......ムカつくんだよなぁ。俺がお前に劣るとかあり得ねーんだよ」
 「お前は俺の下にいればいいんだよ!」
 「くははは!見た?汚されたノートとか上履きを見た杉山の顔、笑えるww」
 「オラぁwオラぁwwお前一人で俺らに勝てると思うなバァカ、あはははははは!!」
 
 小学校の終わりくらいから、俺を敵視していたグループに俺のありもしない悪評を吹き込んで、俺を見下そうとする言動をしてきて敵対しするなど、いつの間にか奴は俺を虐げる側の人間に変わっていた。
 小学生時は勉強が出来て授業をちゃんと受けていた前原は、どういうわけかグレた。んで、不良グループに入った奴は...俺を虐げるようになった。そんなところだ。中村と小西とツルむようになってからは、3人でイキって、周りの生徒や教師に迷惑かけて害を為してはの日々。そして俺への理不尽な虐め。

 「はっはっはっは!杉山なんか臭いと思ったら、机の中に糞ついた雑巾入っとるしwうわキモっ!教科書とノートまで糞の臭いするし、お前教室から出て行けや糞杉山!」
 「なあなあ知ってるかお前ら?こいつスキー実習の風呂で見たんやけど、あそこメッチャデカくてキモかってんで!チ〇デカやチ〇デカ!顔だけじゃなく下の方もキモいとか最悪やなアイツはww」
 「死ね!早くこの学校から消えろや!俺より下のお前が何反抗的態度とってんねんクソが!そんなやから俺らにこうして虐められてるんやろーがぁ!!」

 理由は知らない。前原が不良化したことも、俺を下に見るように...というか格下にしようとしたことも。そして俺が奴の思い通りにならないと知るや、虐めの主犯となって、6年間ずっと俺を貶めて辱めて、苦しめ続けて...俺の人生を潰した。

 

 「――小学の時さぁ、俺らそれなりに遊ぶ仲だったよなぁ?」
 メキッ...「ぐ、ああ”っ!」
 「あの時はお前本山や川路には頭上がらずデカい面はしなかったなぁ。その時からか?俺を格下扱いしようとしたのは。当然俺は反抗したが」
 ミシミシィ!「あ”...ぐあ”...!」
 「いきなり不良になって、授業受けないようになって他の生徒に高圧的になってちょっかいかけて...俺の虐めに加わったよな?最初は陰湿に、エスカレートすると暴力は勿論、リンチ動画を晒したり俺の味方を潰したりエグいこともしやがって、高校の時も、放課後になったらあの二人と一緒になって俺をさらに潰しに来て......そぉんなに、俺を虐げるのが良かったんだなお前?」
 グリィ!「い”......あ”っ!!」

 「――まぁ、お前が何でいきなりそういうことをするようになったかなんて、今となってはもうどうでもいいけど...なっ!!」

 ボオオオオオオオ...!!
 「――あ”あ”あづァ!あぢぃ!熱いあづい”痛いいでぇ!!」

 ゆっくり語りながら前原の手をゆっくり踏み砕いて、語り終わると今度は手から炎を放って奴の全身を燃やして熱する。服の中に炎を発生させて肌を直接焼く。皮膚が冒される激痛は金属バットで殴られるよりも辛く苦しい。拷問法でも“痛み”に関しては皮膚に苦痛を与えるやり方がいちばん痛い...それはそれは激痛を味わう拷問だ。
 だから、俺は鞭を力一杯振るって、火傷した肌に容赦無く打ち付ける。

 パァンンン!!「――つぎゃあ”あ”あ”あ”あああ...!!!」
 パァン!パアァン!「いぎゃあああああ!!あ”あ”あ”あ”あ”!!」
 一撃目で皮膚がベロンと剥けて、二撃目で腕からは骨が見えてきて、三撃目は血飛沫が舞った。
 「あはははははは!面白れぇ!SⅯプレイで見るものとはワケが違うなぁ!拷問に使う鞭ってのは、本当に激痛と苦しみを与えることに特化してるらしい!」
 
 ヒュ――パパパパパパパパパッ...!!
 
 「―――!!―――!!!」
 「学校では、革ベルトを鞭として使って俺の顔面や剥き出しになった背中に打ってくれたなぁ。どうだ?これが本物の鞭拷問だ!殺傷力を省いた、ただただ相手に地獄の苦痛を与える道具が鞭だぁ!はははははははは!!」

 ス――パアアアアァンン!!

 「あ”jdwfdbん”bbm...!!!」
 「ふっ......随分情けない声を上げてるじゃねーか。さっきは俺を殺すとか言ってたくせに。さっきから泣いて悲鳴上げてばかりかよ、このボンボンが取り柄のクソ野郎」
 「......!!(ぜぇーひゅー......)」

 掠れた呼吸をしながらも、前原は何とか俺を睨んでみせる。その目には怒り、先程殺した二人の仇に対する憎悪が感じられる。さっきの二人と違って丈夫な復讐対象だ。

 「お前があの時俺を虐げるようになった理由なんてどうでもいい......今はただこうやってお前に復讐する、もうそれで良い」
 「ご......ろ...す...!お、ま...え、は、俺が......殺す...!」
 「あっそ。その前に俺がお前をぶち殺すけどな」
 

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