適性?そんなもの1あれば充分です
夢だよ、夢
私は、イケメン転校生がよかったです。
すごくリアルだけど、これは夢。じゃなきゃありえない。
私ってば、授業中に神頼みした挙句、眠ってしまうなんて。
きっと、昨日の夜に夜更かししてラノベを読んでたのがいけなかったのね。
神様は気を利かせて、私の好きなファンタジーの世界を夢で再現してくれたんだろうけど。
でも、別に大きな狼っぽい獣が見たかったわけじゃないんです。その狼っぽい獣と戦ってるケモミミ少女たちを見たかったわけでも、森の中に佇む古城を見たかったわけでもないんです。いや、確かにケモミミ少女×2はご褒美だけれども。フリフリの服をきた美少女、しかも、オッドアイ…メイド服とか着せたら最高だろうな。
「学校のマドンナとは聞いて呆れますね。」
「…やっぱり現実見るべき?」
ケモミミ少女×2から目を離さず返す。
声の主は中学からの同級生、月島瑠生。
「現実を見るのであればまず、その緩みきった顔をどうにかしてください。」
「…やっぱ現実か。」
夢?それにしてはリアルすぎるのだ。
心地よい風も、芝生の感触も、そして…
ケモミミ少女たちと戦っていたはずなのにこっちを見ている狼っぽい獣の殺気も。
「グルヴゥゥ」
「ひとまず考えるのは後にしましょう。逃げますよっ。」
「ちょっ……うおぅっ」
突然手を引かれ転びかける。
後ろから迫る、獣の足音。
そして時折聞こえる咆哮。
「あそこに、入りましょう」
彼の目線の先には古びた城。
距離は50メートルほど。
獣との距離はおよそ30メートル。
ギリギリ間に合うっ。
城に駆け込み、入り口を閉める。
ドンッという衝撃と少し遅れて獣の唸り声。
足音が小さくなっていく。
どうやら、扉にぶつかったようだ。
助かった…。
入り口に座り込んで、ぼうっと天井のシャンデリアを見つめる。
城に駆け込んだ時にできた足の擦り傷がジンジンと痛み始めた。
そして痛みを感じて思う。
やっぱり現実だ、と。
すごくリアルだけど、これは夢。じゃなきゃありえない。
私ってば、授業中に神頼みした挙句、眠ってしまうなんて。
きっと、昨日の夜に夜更かししてラノベを読んでたのがいけなかったのね。
神様は気を利かせて、私の好きなファンタジーの世界を夢で再現してくれたんだろうけど。
でも、別に大きな狼っぽい獣が見たかったわけじゃないんです。その狼っぽい獣と戦ってるケモミミ少女たちを見たかったわけでも、森の中に佇む古城を見たかったわけでもないんです。いや、確かにケモミミ少女×2はご褒美だけれども。フリフリの服をきた美少女、しかも、オッドアイ…メイド服とか着せたら最高だろうな。
「学校のマドンナとは聞いて呆れますね。」
「…やっぱり現実見るべき?」
ケモミミ少女×2から目を離さず返す。
声の主は中学からの同級生、月島瑠生。
「現実を見るのであればまず、その緩みきった顔をどうにかしてください。」
「…やっぱ現実か。」
夢?それにしてはリアルすぎるのだ。
心地よい風も、芝生の感触も、そして…
ケモミミ少女たちと戦っていたはずなのにこっちを見ている狼っぽい獣の殺気も。
「グルヴゥゥ」
「ひとまず考えるのは後にしましょう。逃げますよっ。」
「ちょっ……うおぅっ」
突然手を引かれ転びかける。
後ろから迫る、獣の足音。
そして時折聞こえる咆哮。
「あそこに、入りましょう」
彼の目線の先には古びた城。
距離は50メートルほど。
獣との距離はおよそ30メートル。
ギリギリ間に合うっ。
城に駆け込み、入り口を閉める。
ドンッという衝撃と少し遅れて獣の唸り声。
足音が小さくなっていく。
どうやら、扉にぶつかったようだ。
助かった…。
入り口に座り込んで、ぼうっと天井のシャンデリアを見つめる。
城に駆け込んだ時にできた足の擦り傷がジンジンと痛み始めた。
そして痛みを感じて思う。
やっぱり現実だ、と。
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