ファナリス~恋の物語~

まろふわ

救出作戦

ー刑事塔 入口前ー

カムラ「ここが、刑事塔の入口だ」

メイサ「正面から行くしかないわね」

ウム「行くぞ、変装魔法」

ウム達は、刑事塔の役人に変装した。

門番「要件は?」

ウム「皇太子様と皇女様が、刑事塔の見回りをしたいと」

マリ「命令で来ました」

ハマ「入ってもいいですか?」

門番「皇族方と罪人を合わせるつもりか?」

カムラ「皇太子として、帝国の機関を見るのは当然のことだろう。それともそなたは、この国の皇族の言うことが聞けぬか?」

メイサ「役人としてあるまじき行為ですこと」

門番「……わかりました。どうぞお入りください」

ウム「皇太子様、皇女様こちらへ」

マリ「私とハマは、レイラとイムを探しにいってきます」

カムラ「俺も行こう」

ハマ「皇女様とウム様は、取り調べ室をお願いいたします」

メイサ「わかったわ、行くわよ」

ウム「はい、皇女様」

ー牢屋ー

マリ「えっと、名簿によるとこのあたり……」

ハマ「いつのまに、名簿を……」

マリ「牢屋の役人から貰った」

ハマ「簡単に貰えたな……」

役人を口説いたことが恥ずかしくて、マリはハマに名簿が貰えた理由を言えなかった。

マリ「そんなことはどうでもいいから、早くレイラとイムを探すよ」

ハマ「1階の1番奥だっけ?」

マリ「どれだけ、広いのよ。魔法使ってワープしたい」

ハマ「牢屋では、魔法使えないからな……」

マリ「魔法使えたら、レイラとイムはすぐに救出できるのに」

ハマ「魔法吸収されていないといいけどな」

マリ「まさか、魔法吸収は裁判が終わってからじゃないと……」

ハマ「皇太子妃のレイラは裁判にかけられるけど、執事のイムは収容された時点で罪人だからな」

マリ「クロナ家の執事よ」

ハマ「左大臣一家からしたら、邪魔者一家の執事だからな。生きているといいな」

マリ「そんなこと言わないの、レイラとイムは生きているんだから」

ハマ「救出するためにも、早く探さないとな」

マリ「そうね」

謎の声「……奴……れ……いはやだ」

マリ「今声しなかたった?」

マリは震え声でいった。

ハマ「収容されている人の声か、幽霊だろ」

マリ「幽霊ってそんな怖いこと」

ハマ「この国の拷問はきついらしいからな」

マリ「ハマ、黙ってよ」

ハマ「悪い、そろそろだけど?」

マリ「声が近くなってる……」

マリは足から何か掴まれた感覚がした。

ハマ「どうした?」

マリ「なんか、そこから掴まれた……」

ハマ「そんな訳……」

ハマは、マリに指された方向を見ると、意識が朦朧としているイムがいた。

イム「ハマと…マリ……。」

マリ「私は、何もしていません。友人を助けに……」

ハマ「大丈夫か?イム?しっかりしろ」

マリ「……イム?」

イム「俺は……大丈夫、でもレイラ様が」

ハマ「大丈夫じゃないだろ?ここから出してやる」

マリ「鍵も貰ってきたから」

イム「レイラ様が……拷問……されて……処……」

ハマ「処刑場?」

マリ「嘘でしょ?」

ハマ「詳しい話はイムが回復してからだ」

マリ「でも待っているとレイラが」

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