ファナリス~恋の物語~

まろふわ

第8話 レイラ 婚礼

ーークロナ家 当主 書斎ーー

レイラは過去に1回、書斎に呼び出された。
覚醒魔法を使ったときである。
レイラにとって書斎は''お説教部屋''だった。

書斎には、他にイムとレイ、メイサ、ライ、そしてレイラの母であるファナリス学院の理事長が呼び足されていた。

右大臣「……」

右大臣は、無言でレイラとイムを見つめていた。

レイラとイムは、無言で下を向いていた。

理事長「で、なんです」

最初に口を開いたのは理事長だった。

右大臣「……レイラが覚醒魔法を使った」

理事長「だから?」

右大臣「覚醒魔法を……」

理事長「覚醒」

理事長はいとも簡単に覚醒魔法をした。

右大臣「そなた……覚醒魔法が……。」

理事長「ファナリス学院では、Sクラスの生徒は覚醒魔法を使える魔力を持っています」

覚醒魔法は、魔力だけではなかなか出すことができないため、使える魔法使いはこの国ではレイラと理事長しかいない。

理事長「戻れ」

そういうと、覚醒魔法から戻った。

右大臣「戻れるとは……」

理事長「正しく使えば危険な魔法ではありません」

右大臣「しかし、レイラは過去に使った際、1週間も眠っていたぞ?」

理事長「1週間だけではありませんか、大げさな。」

レイ「レイラは今回……」

理事長「一瞬寝たぐらいでいいでしょ?」

レイ「……はい」

母の圧力にレイは負けた。

理事長「レイラも覚醒魔法を完璧に使えるようにしなさい、学院の生徒が心配するでしょ?」

レイラ「はい」

理事長「イムも本気になりすぎです。クロナ家のしつじがみっともない」

イム「はい、奥様」

理事長「他の人は文句なし」

ライ、メイサ「はい」

理事長「じゃ、解散 今後こんなことで呼び出さないでね。あ・な・た」

右大臣「ああ」

理事長「まったく、たまには『愛してるぜ、レミアス』とかいえないわけですか」

レミアスとは、理事長の名前である。

右大臣「……愛してる」

理事長「私も」


しばらく二人の時間が流れた。

レイラ「……では私たちはこの辺で」

レイ「そうだな」

メイサ「お邪魔いたしました」

ライ、イム「失礼いたします」

レイラ達は出ていった。

レイ「しかし、レイラも婚礼か」

ライ「早いものですね」

レイラ「色々と覚えることが多くて大変です」

皇族の儀式なので、さまざまな作法をレイラは完璧に覚えないといけない。

イム「もう少しですね」

レイラ「そうね」

イムは、レイラの練習相手また、イムの臣下昇進の儀式もある為、覚えることがあるらしい。

ライ「イムも臣下だし、イムに偉そうなこといえるのもあと少しか」

レイ「皇太子妃様と臣下様だもんな。」

イム「臣下様だなんて、お辞めください。」

レイラ「お辞めください、生徒会メンバーとは、これまでどおり……」

レイ「プライベートでは、レイラって呼ぶよ」

ライ「では、私もプライベートではイムと」

レイラ「はい、お兄様」

イム「もちろんです」

むしろ、これまで通り接してほしいとレイラとイムは思った。

メイサ「レイ様は、いい加減私をメイサとお呼びください」

レイ「いや、皇女様を名前呼びするのは……」

メイサ「私は、クロナ家の人間ですよ?」

レイ「……わかった…………」

ライ「頑張ってくださいレイ様」

レイ「……メイサ」

レイは照れながらいった。

メイサ「ありがとうございます、レイ殿」

レイラ「熱々ですね」

ライ「では私はこれで」

イム「2人の時間をお楽しみください」

レイラとイム、ライはそれぞれの部屋に向かった。


ーーファナリス学院 劇場ホールーー

学院祭 2日目

1日目に魔法バトルがおこなわれるので、休憩として2日目がおこなわれる。

学院内にある劇場ホールでは、演劇部に所属しているイムとハマが主役で劇をしていた。

イムとハマがそれぞれの役になりきって演じている。

その光景をレイラ達がみていた。

レイラ「演技上手だよね二人とも」

マリ「本当だよ、学院の女子がメロメロだよ」

マリのいうとおり、劇場ホールはほぼ学院の女子で埋め尽くされていた。

カムラ「演技うまいし、魔力強いし、いうことないさすが師匠だ」

魔力バトル以降、カムラはイムのことを師匠として尊敬している。

レイラ「皇太子様が臣下のことを師匠と呼ぶのは……」

カムラ「公式の場じゃないからいいのさ」

マリ「そういう問題ですか?」

カムラ「ああ」


イム「お疲れ様です」

ハマ「ふー、やっと終わったな」

レイラ達が話してる間に劇が終わったらしい。

レイラ「お疲れ様」

マリ「モテモテだったよ」

ハマ「チョコバナナ余ってないかな」

チョコバナナは、レイとライそしてウムが生徒会の出し物として模擬店に出品している。


カムラ「師匠、お飲み物と何か食べ物を買ってきましょうか?」

イム「お辞めください、皇太子様、私はあなたの部下です」


カムラ「魔法の師匠でもありますが」

イム「せめて、師匠呼びは訓練のときだけにしてください」

カムラ「なら、お互いタメ口でいかないか?」

イム「なぜです?」

カムラ「そっちのほうが、話しやすいからだ」

レイラ「公式の場では辞めてくださいね」

カムラ「もちろんだ、レイラ」

レイラ「ありがとう」

カムラとレイラはメロメロだ。

マリ「模擬店に戻るよ」

ハマ「わかった」

イム「はい」


3人は、生徒会の模擬店に向かった。

レイラ「待ってよ」

カムラ「こーいうときは瞬間移動だ」

レイラ「そうね」

カムラ「瞬間移動」

レイラとカムラも瞬間移動で模擬店に向かった。

■模擬店

レイラ達が着くと、レイ達によって会場は片付けられていた。

レイラ「お兄様、模擬店は閉じてしまわれて大丈夫なのですか?」

例年よりも、早い時間に模擬店が片付けられていたため、レイラは不安に思った。

レイ「明日は、レイラの婚礼式だからな早めに閉めたのだ」

ライ「学院祭も例年より早く終わるみたいで、あと30分で解散だそうですよ」

イム「とのことでしたので、マリ様とハマ様にはお先に帰られました」

レイ「執事科の生徒が片付けをしているけど、僕は暇だから手伝っている感じかな?」

ライ「その片付けが終わったので今から帰るところです」

レイラ「そう……だったら帰りましょうか」

もう少し、学院祭を楽しみたかったレイラだったが、明日は婚礼式があるので帰ることにした。



          

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