レーヴハーモニー輝く星の希望
第79話 晩御飯戦争
「どうやって盛り付けようかなー。 このサーモンとイクラだけもいいし、イカも盛り付けるか……悩む!」
愛理は唇を尖らせてどの刺身を使用して自身の海鮮丼を作ろうか悩み続けていた。そして五分程度が経過した時に、愛理は決めたわと小さく言葉を発した。
「イクラとサーモンにイカを使うわ!」
愛理はそう言い、酢飯を愛理の掌に収まる程度の大きさの茶碗に入れ、酢飯の上にサーモンを敷き詰めてその上にイカを敷き詰める。そして、サーモンとイカの上にこれでもかというくらい多くのイクラを茶碗に乗せた。
「おっと! 零れる!」
茶碗から零れそうになるイクラを指で押さえて、愛理はイクラを乗せ終えた。愛理は自身の食べる晩御飯を調達し終えると、楓たちがいる席に戻っていく。席に戻ると注文した飲み物が届いており、楓もいつの間にか料理を取ってきていたようである。
「やっと戻ってきた! 遅いよ愛理ぃ!」
エレナが愛理に遅いと文句を言うと、楓が海鮮丼で唸ってたもんねと笑いながら言う。
「え!? あそこにママいたの!?」
愛理が驚いた顔で楓に言うと、ちゃんと横にいて盛り付けてたわよと返す。
「気づかなかった……」
愛理がそう言い、話しかけてくれてばよかったのにと言う。すると、楓は唸り過ぎてて面白い顔してたから話しかけなかったと言った。
「ママの意地悪!」
愛理はそう言いながら頬を膨らませて自身の頼んだ飲み物を飲もうとした。
「あ、乾杯が先よ?」
楓がそう言うと、愛理は飲むのをやめてグラスを持った。
「じゃ、皆グラス持ったわね? 乾杯!」
楓が乾杯と言うと、愛理たちはグラスを軽くぶつけて乾杯と思い思いの区長で言った。愛理は乾杯と言うと自身の飲み物を一口飲んで、作成した海鮮丼を食べ始めた。
「この海鮮丼に醤油を垂らしてっと……もう醤油を垂らした感じで美味しいってわかるわ!」
愛理は自身の盛り付けた海鮮丼の光沢具合に感極まっていた。愛理は醤油を垂らした海鮮丼に右手で持っているスプーンを入れた。すると、スプーンからでもわかる刺身の柔らかさや新鮮さを感じながらも、酢飯と共にサーモンとイクラをスプーンで口に運ぶ。
「もぐもぐ……お、美味しい! この海鮮丼美味しいわ!」
愛理は自身のスプーンで海鮮丼を奏やエレナに食べてと言う。奏とエレナは自分のがあるからいいよと拒否をするが、愛理が奏とエレナの口に強引に海鮮丼を押し込んだ。
「ちょっ、はむ……あ、美味しい!」
奏とエレナは二人とも美味しいと感想を言っていた。愛理はだよねと言って自身の海鮮丼を食べ進める。楓はその三人の様子を見ながら自身の料理を食べていると、楽しい空間で最高だわと考えていた。
「楽しいわね……この幸せがずっと続きますように……」
楓はそう呟きながら、楽しそうに話して食べている三人を見ていた。そして、晩御飯を食べ進めると、愛理がデザート食べましょうと言う。
「入り口の方にデザートコーナーあったわよね? 取られる前に美味しいの取りましょう!」
愛理が奏とエレナに言うと、先に行くねと愛理は席を立つ。先に行く愛理を見て、奏とエレナは苦笑しつつも、待ってと言って愛理を追いかける。二人がデザートコーナーに到着すると、そこでは愛理が他にデザートを取りに着た人たちと取り合っていた。愛理はそのラズベリーケーキは私のだと声を上げながらトングで一個ゲットした瞬間であった。愛理はやったと声を上げて喜んでいると、奏とエレナが愛理に声をかけた。
「お姉ちゃん超必死過ぎだったね! そんなにそのケーキ食べたかったの?」
奏が不思議そうに聞くと、愛理が食べたかったと答えた。ケーキは一口で食べられるサイズの大きさだが、その美味しさは絶品で有名なので、愛理はどうしても食べたかったのである。
「旅行に来たらケーキ食べないとね!」
愛理がゲットしたラズベリーケーキを自慢げに奏とエレナに見せると、右側にある従業員通用口から従業員が様々な種類のケーキを大きな皿に乗せて持ってきた。
「あんなに沢山持ってきてる!? 私の今までの戦いは何だったの!?」
愛理は肩を落として落胆していると、エレナが沢山デザート来たんだから早く取ろうと愛理の話しかけた。
「そうね! このイチゴやメロンの果物やチョコケーキとか食べたい!」
愛理が目を輝かせていると、奏とエレナが勢いよくデザートをトレーに乗せた皿に置いていた。
「二人とも早くない!? 私が考えてる間にそんなに乗せたの!?」
奏とエレナはケーキと果物を十個ほど乗せており、愛理はそんなに食べれるのかと驚いていた。
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