雨のための詩

小鳥 薊

第20話 氷雨

小さな刃に突かれるように
雨に打たれ続けた身体は
お酒飲んで帰った夜道
顔の火照りを冷やし
酔いもいい具合で
風邪引くなよと
誰かが言った
通りすがり
サンキュ
心拍数
数えつつ
いい感じね
顔はまだ赤い
犬みたいに走り
スキップで帰った
通りすがりの誰かに
おやすみと告げて私は
温かいシャワーを浴びて
明日の仕事のために眠るの

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く