雨のための詩

小鳥 薊

第16話 涙雨

かなしいことがあった日に
誰かが流した涙のおまけよ
本当に
わたし泣いたのよ
かなしくて
かなしくて
わたしの涙はまだ出ます
遠くの砂漠の乾燥地帯に
枯れた誰かさんの畑に
わたしの涙を寄付します
そっと
降らせてほしい
お裾わけできたらいい
あなたの知らないどこかの町で
いつも誰かが泣いてるのよ

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