幼女の、幼女による、幼女のための楽園(VRMMO)
真紅の光
「みのりんさん! 人型兵器を中心として時計回りに大きく旋回して下さい! 柱の瓦礫が、あちこち残ってるので、バリケードに使えるはずです!」
「オッケー! まっかせなさい!」
「ベイドさんとカナさんは、背後から近づいて攻撃を! ただし、そちらには細かい破片が散乱してるので、足元に気を付けて!」
「だってよ、騎士さま。ここで転んだら大ウケ間違いなしだぞ」
「フッ、だったら、その栄誉は君に譲るよ。まぁ、安心したまえ。どれだけ無防備な姿を晒したとしても、僕が護衛するからには傷一つ負わないさ。心置きなく道化になってくるといい」
「……アァン?」
「……フンッ」
「もう、お二人とも、こんな時くらい仲良くして下さいよぉ!」
4人の初めての共闘作戦は、このように危なっかしい場面が度々あるものの、基本的には順調に機能していた。
それぞれの長所を上手く活かせる役割分担こそが成功の要因だろう。
そして、この采配は、きっと、みのりんにしか成し得なかった事。
なにせ、メンバー全員と交流を重ね、性格や特技を把握しているのは、自分だけなのだから。
そんな事を考えていた、みのりんは、何だか無性に嬉しくなってしまい、頬の緩みが止められなかった。
出会った当初の、気弱なラックや、傲慢なベイドを思い返せば、感動も一入だ。
「ッ!? みのりんさん、危ない!」
「おわっ!?」
そんな感慨に浸り、注意が逸れていた、みのりんに向けて、極太の赤いレーザーが放たれた。
その真紅の光は、最後に残っていた石柱を、一瞬で飲み込み、消滅させる。
これまで、全てのレーザーを弾いてきた柱すら消し去る、その威力。
そして、とうとう安全地帯が無くなったという事実。
何とかレーザーを回避した、みのりんは、その二つに動揺したものの、すぐさま立ち直った。
「はぁ〜、ビックリしたぁっ! ラックさん、今の攻撃が来るって良く分かったね!?」
「あはは……。あの赤いレーザーが発射される一瞬だけ、胸のコアが光ったように見えたんです。たまたま予兆に気付けて何よりでした」
ラック自身も柱の影を飛び出して、どうにかレーザーを躱せたようだ。
そして、照れ笑いを浮かべつつ起き上がり、みのりんと合流する。
「私は全く見てなかったなぁ。次からは注意してみるよ。それにしても、ラックさんは目が良いんだね〜」
「そ、そうでしょうか? ……もしかしたら、商人としてアイテムの細かい所まで目利きする内に鍛えられたのかも知れません」
「へぇー、なるほどねぇ。……じゃあ、ベイドさんも似たような事が出来るのかな? あるいはラックさんが特別なのかも……?」
「ん? 何か言いましたか?」
「なんでもないっ。この調子で、引き続きサポートよろしくね!」
「はい! お任せ下さい!」
もう、ラックが隠れるスペースは無い。
それで無くとも、あの強力な赤いレーザーを食らえば、一巻の終わりだろう。
二人は改めて気を引き締め、人型兵器に立ち向かった。
「オッケー! まっかせなさい!」
「ベイドさんとカナさんは、背後から近づいて攻撃を! ただし、そちらには細かい破片が散乱してるので、足元に気を付けて!」
「だってよ、騎士さま。ここで転んだら大ウケ間違いなしだぞ」
「フッ、だったら、その栄誉は君に譲るよ。まぁ、安心したまえ。どれだけ無防備な姿を晒したとしても、僕が護衛するからには傷一つ負わないさ。心置きなく道化になってくるといい」
「……アァン?」
「……フンッ」
「もう、お二人とも、こんな時くらい仲良くして下さいよぉ!」
4人の初めての共闘作戦は、このように危なっかしい場面が度々あるものの、基本的には順調に機能していた。
それぞれの長所を上手く活かせる役割分担こそが成功の要因だろう。
そして、この采配は、きっと、みのりんにしか成し得なかった事。
なにせ、メンバー全員と交流を重ね、性格や特技を把握しているのは、自分だけなのだから。
そんな事を考えていた、みのりんは、何だか無性に嬉しくなってしまい、頬の緩みが止められなかった。
出会った当初の、気弱なラックや、傲慢なベイドを思い返せば、感動も一入だ。
「ッ!? みのりんさん、危ない!」
「おわっ!?」
そんな感慨に浸り、注意が逸れていた、みのりんに向けて、極太の赤いレーザーが放たれた。
その真紅の光は、最後に残っていた石柱を、一瞬で飲み込み、消滅させる。
これまで、全てのレーザーを弾いてきた柱すら消し去る、その威力。
そして、とうとう安全地帯が無くなったという事実。
何とかレーザーを回避した、みのりんは、その二つに動揺したものの、すぐさま立ち直った。
「はぁ〜、ビックリしたぁっ! ラックさん、今の攻撃が来るって良く分かったね!?」
「あはは……。あの赤いレーザーが発射される一瞬だけ、胸のコアが光ったように見えたんです。たまたま予兆に気付けて何よりでした」
ラック自身も柱の影を飛び出して、どうにかレーザーを躱せたようだ。
そして、照れ笑いを浮かべつつ起き上がり、みのりんと合流する。
「私は全く見てなかったなぁ。次からは注意してみるよ。それにしても、ラックさんは目が良いんだね〜」
「そ、そうでしょうか? ……もしかしたら、商人としてアイテムの細かい所まで目利きする内に鍛えられたのかも知れません」
「へぇー、なるほどねぇ。……じゃあ、ベイドさんも似たような事が出来るのかな? あるいはラックさんが特別なのかも……?」
「ん? 何か言いましたか?」
「なんでもないっ。この調子で、引き続きサポートよろしくね!」
「はい! お任せ下さい!」
もう、ラックが隠れるスペースは無い。
それで無くとも、あの強力な赤いレーザーを食らえば、一巻の終わりだろう。
二人は改めて気を引き締め、人型兵器に立ち向かった。
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