幼女の、幼女による、幼女のための楽園(VRMMO)
反省と発散
「ふぅ……私としたことが、つい暴走してしまったよ。後で、もっかいネネちゃんに謝ろう」
羞恥心、罪悪感、後悔、心の中に込み上げる色々な感情を持て余しつつ、みのりんは一人、街を歩いていた。
ネネはまだ、【魔女の家】に残り、調薬の練習に励んでいる。
あの場で大騒ぎした、みのりんは、なんだか気まずくなってしまい、謝罪もそこそこに一人で家を抜け出してきたのだ。
みのりんが暴走するのは、正直いつものことだが、他人に迷惑をかけて平然としていられるほど無神経でもない。
「よしっ、こんな時は新しい武器でも試してスッキリしよう!」
とはいえ、いつまでもクヨクヨと落ち込んでいるのは性に合わない。
お詫びについては、後でネネ本人と相談することに決め、今は取り敢えず気分転換を図ることに。
意識を切り替えた、みのりんは、前にも世話になった修練場へ足を向けた。
—————————————————————
「さてと、新しい武器も手に入ったことだし、せっかくだから新しい場所で試してみようかな!」
持ち前の極振りステータスで、あっさりと初心者訓練を終えた、みのりんは、ゲットした弓を手に山へ来ていた。
この山は、始まりの街から徒歩で1時間ほどかかる場所にあり、標高は100メートルほど。
付け加えると、いつも利用していた森とは、街を挟んで反対方向だ。
移動は機動力特化のステータスで、さっさと済ませ、今は弓に必要な攻撃力や技術力を中心としたステータスになっている。
「ふむ、今まで技術力に割り振ったことって無かったから気付かなかったけど、こんな感覚かぁ」
修練場で使った時は、せいぜい10メートルほど離れた敵を狙う程度だったので、分かりにくかったが、どうやら遠くの敵を狙う時ほど、技術力の数値によって補正が掛かるようだ。
具体的には、敵を狙って弦を引いた時、自動で向きや角度が修正される。
もちろん、『この状態で放てば絶対に命中』という訳ではないが、素人が適当に当たりをつけるより、遥かにマシだ。
ゲームシステムのサポートを受けつつ、みのりんは弓による遠距離狙撃を練習していく。
「そうだっ! 例えば、こんな風に……出来た!」
水平方向の射出に慣れてきた、みのりんは、半分ふざけて、ほぼ真上に近い向きで狙いを定めてみる。
すると、どうやら、これでもサポートは正常に機能するらしく、僅かな修正を受けて放たれた矢は、前方を走っていた赤狼せきろう(白狼の亜種)の背中に真上から突き刺さった。
「このゲームの弓って、命中性に関しては結構、高性能だね。それとも、魔導銃でも同じことが出来るのかな?」
ステータスは弄らずに、魔導銃に持ち替えて、再度、射撃してみる。
しかし、少なくとも魔導銃では、照準のサポートは掛からなかった。
まぁ、魔導銃は、自由に消費MPを変更できるという別の利点があるので、バランスが取られているのだろう。
ちなみに、矢を放つだけの通常攻撃では、矢もMPも消費しない。
スキルを使った特別な攻撃のみ、矢とMPを消費するようだ。
「さーて、そんじゃあ肩慣らしも済んだことだし、ハンターとして本格的に活動を始めますか!」
適度に【空中ジャンプ】も駆使しつつ、木々の枝を跳び移り、山の中を駆け回る。
そして、大地を走るモンスターを上から狙撃し、また次の獲物を探す。
機動力に特化したステータスでなくなっても、みのりんには【韋駄天】の効果があるので、移動速度は、それなりに速い。
結果、多くのモンスターが、みのりんの動きについてこられず、その頭を射ぬかれていった。
たまに強力なモンスターにも出くわしたが、今回はあくまで、ストレス発散のためのエンジョイプレイなので、無理に相手にせず逃走を図る。
そんな感じで、数時間ほどモンスターを狩りまくり、そろそろ日が暮れてきたので終わりにしようかと考えた頃、久しぶりのファンファーレが耳に届いた。
『条件達成おめでとうございます! 称号を獲得しました!』
—————————————————————
獲得称号
☆【怨念】
効果:同一モンスターの同じ部位に、
連続でダメージを与えた時、
呪いの状態異常を付加する。
獲得条件:100体のモンスターと戦闘し、
同じ部位に連続で合計100回の攻撃。
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羞恥心、罪悪感、後悔、心の中に込み上げる色々な感情を持て余しつつ、みのりんは一人、街を歩いていた。
ネネはまだ、【魔女の家】に残り、調薬の練習に励んでいる。
あの場で大騒ぎした、みのりんは、なんだか気まずくなってしまい、謝罪もそこそこに一人で家を抜け出してきたのだ。
みのりんが暴走するのは、正直いつものことだが、他人に迷惑をかけて平然としていられるほど無神経でもない。
「よしっ、こんな時は新しい武器でも試してスッキリしよう!」
とはいえ、いつまでもクヨクヨと落ち込んでいるのは性に合わない。
お詫びについては、後でネネ本人と相談することに決め、今は取り敢えず気分転換を図ることに。
意識を切り替えた、みのりんは、前にも世話になった修練場へ足を向けた。
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「さてと、新しい武器も手に入ったことだし、せっかくだから新しい場所で試してみようかな!」
持ち前の極振りステータスで、あっさりと初心者訓練を終えた、みのりんは、ゲットした弓を手に山へ来ていた。
この山は、始まりの街から徒歩で1時間ほどかかる場所にあり、標高は100メートルほど。
付け加えると、いつも利用していた森とは、街を挟んで反対方向だ。
移動は機動力特化のステータスで、さっさと済ませ、今は弓に必要な攻撃力や技術力を中心としたステータスになっている。
「ふむ、今まで技術力に割り振ったことって無かったから気付かなかったけど、こんな感覚かぁ」
修練場で使った時は、せいぜい10メートルほど離れた敵を狙う程度だったので、分かりにくかったが、どうやら遠くの敵を狙う時ほど、技術力の数値によって補正が掛かるようだ。
具体的には、敵を狙って弦を引いた時、自動で向きや角度が修正される。
もちろん、『この状態で放てば絶対に命中』という訳ではないが、素人が適当に当たりをつけるより、遥かにマシだ。
ゲームシステムのサポートを受けつつ、みのりんは弓による遠距離狙撃を練習していく。
「そうだっ! 例えば、こんな風に……出来た!」
水平方向の射出に慣れてきた、みのりんは、半分ふざけて、ほぼ真上に近い向きで狙いを定めてみる。
すると、どうやら、これでもサポートは正常に機能するらしく、僅かな修正を受けて放たれた矢は、前方を走っていた赤狼せきろう(白狼の亜種)の背中に真上から突き刺さった。
「このゲームの弓って、命中性に関しては結構、高性能だね。それとも、魔導銃でも同じことが出来るのかな?」
ステータスは弄らずに、魔導銃に持ち替えて、再度、射撃してみる。
しかし、少なくとも魔導銃では、照準のサポートは掛からなかった。
まぁ、魔導銃は、自由に消費MPを変更できるという別の利点があるので、バランスが取られているのだろう。
ちなみに、矢を放つだけの通常攻撃では、矢もMPも消費しない。
スキルを使った特別な攻撃のみ、矢とMPを消費するようだ。
「さーて、そんじゃあ肩慣らしも済んだことだし、ハンターとして本格的に活動を始めますか!」
適度に【空中ジャンプ】も駆使しつつ、木々の枝を跳び移り、山の中を駆け回る。
そして、大地を走るモンスターを上から狙撃し、また次の獲物を探す。
機動力に特化したステータスでなくなっても、みのりんには【韋駄天】の効果があるので、移動速度は、それなりに速い。
結果、多くのモンスターが、みのりんの動きについてこられず、その頭を射ぬかれていった。
たまに強力なモンスターにも出くわしたが、今回はあくまで、ストレス発散のためのエンジョイプレイなので、無理に相手にせず逃走を図る。
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