これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!

ノベルバユーザー417511

さ迷う魂5

 ルーファスの目が覚め、皆が集まる。
「どうでしたか?」
美香が心配そうに聞く。
「元の世界に魂は行っているようだ」
「じゃあ、日本に....でも体は無いはずでは?」
「事故が起こらなかった次元に行って
いるみたいだ」
ルーファスは詳しく、話す。
「成る程、そういう訳ですね。でしたら
私も一緒に行きます。日本はこの世界とは
違いすぎます。まりと同じ会社なので
ルーファス王子をサポート出来ると思います」
「えっ、ミリカ危ないよ」
ロイが心配する。
「大丈夫だよ。一日一回必ずロイの元に
帰ってくるから」
「う、うん。あんまり賛成出来ないけど...」
「私を信じて」
ミリカがロイにキスをする。
「分かった。信じて待ってる....」


「美香も一緒なら、心強いね、ルーファス」
ジルが言う。
「ああ、ありがたいな。ミリカ嬢ありがとう」
「それと、向こう行ったら、きっとまりは
こっちの事覚えてないからね。
皆は大丈夫。美香は体あるから、
元の魂は眠らせておくね、あっそうそう」
「まだあるのか?」
「最後にもう1つ。ルーファスの体は
向こうには無いから、そのまま魂を
投影させるから本当に数日に、
一回は帰って来てね。
今度はルーファスの魂が迷子に
なっちゃうから」
「ああ、分かった」
「じゃあ、事故に遭ったであろう日に戻るよ!」
「その日は、新人教育ね。ちょうどいいかも」
二人はマリーを挟むように
川の字になり、ベッドに横たわる。
「それじゃ、行くっよ~」
二人は目を閉じる。


瞬間移動のように、日本の美香の部屋へと
移動してきた。
「ここは?納戸か?」
「違います。城とは、比べものには
なりませんが、日本ではこれくらいが
普通の部屋です」
美香の部屋は間取りは1LDKで
一人暮らしにしては、広い方だ。


「それより、ルーファス王子。今日から
私達の会社に入社して貰います。
新人教育担当はまりなので
ちょうど良いかもしれません。それと
日本には、王子という人はいません。
自分の事は、自分でしなくてはいけません。
出来ますか?」
「ああ、問題ない」
「ジル君、ルーファス王子にスーツを何着か
用意して!」
「はい、は~い!スマホもいるんじゃない?」
「そうだね。必須だね」
ジルが一回転すると、スーツと携帯が
出て来る。
「なんだ?この板は?」
「操作は、後で説明します。とりあえず
着替えて下さい。ジル君、着替え手伝って」
「は~い。ルーファス、向こうの部屋行こっ」
「ああ」


ルーファスがスーツに着替え出てくる。
美香が口を開け、ルーファスを凝視する。
「やっばっ。極上通り越してる....」
紺色の細身のスーツを着用するも
鍛え上げられた体のラインは隠す事が
出来ず、眩し過ぎるくらい、イケメンに
仕上がっているのだ。


まずいな、まりどころか、
他の女が寄ってくるじゃん。それにしても
こんなイケメンと、よく毎日顔合わせられる
もんだ。私なら、心臓がいくつあっても
足りないわ。
そっか、まりイケメンに興味無かったか。


なんて考えていると、
「美香~、ルーファス、
めちゃカッコいいよね!」
とジルが言ってくる。
「そうだね。度を越してるかもね.....」
「そんな言葉は、嫌と言う程、聞いてきた。
そんな事で寄って来るやからは、信用ならん」
カッコ良すぎるのも、生きずらいって訳か。
それなら、変な女寄ってきても、
心配ないかもね。


「では、王子会社に向かいます。
慣れないでしょうが、こちらもサポートいたしますので、何かあったらすぐに連絡下さい」
「まりに会えるのだな?」
「ええ、もうすぐですよ」
「じゃあ、会社に着いたあたりから
始めようか。ルーファスを入社させるって
思い込ませとくね~。僕ここでお留守番してるから。行ってらっしゃ~い」
二人は目を閉じる。


目を開けると
新人教育の部屋へ来ていた。


ガチャリと扉が開き、まりが
部屋へ入ってきたのだった。

コメント

コメントを書く

「恋愛」の人気作品

書籍化作品