これって悪役令嬢?!私の生き方貫きます!

ノベルバユーザー417511

マシューズ家のお茶会

 あれから、3日経ち、マシューズ家の
お茶会の日がやって来た。


初開催という事もあり
お母様とリリアンの張り切りようは
見ていてこちらも楽しくなってくる。


「リリアン、ほら、あれとあれも用意しないと。それに、あれも...」
「奥様、あれとあれでは、流石に私も...」
「マリー、ほら、あれよ」
「お母様落ち着いて下さいませ。準備は
もう十分ですわよ」
「そうかしら?じゃあ、あれはいいかしら...」
本当っ、お母様って天然。


お茶会の準備も終わり、次々と
招待した人がやってくる。


「ルーファス、ライル、テレサ!
いらっしゃい!」
「お招き頂き、有り難うございます。
マリー様」
「テレサ、城には慣れた?」
「ええ、ライル様が、色々と
面倒みてくださいまして。
大分慣れて参りました」
「ふ~ん。そうなんだ~。ね~ライル?」
「おほんっ」
ライルがそっぽを向く。
ふふふ。いい感じじゃな~い。


「マリー、俺を放っておくわけじゃ、
ないだろな」
「ルーファス王子、どうぞ。こちらへ」
マリーがルーファスに手を差し出す。
ルーファスが手を取り、庭へ行く。


皆でたわいもない話しをしながら
笑い合う。


こんな日常って、幸せだよね。と思い
ながら、庭の方を見る。


すると、悪役令嬢連合軍の面々が
一人の令嬢を囲んで、なにやら揉めている
ように見えた。


「また、あいつら、性懲りもなく。
本当、暇人なんだから。さてとっ」
「マリー、余計な事に首を突っ込むな」
「何?ルーファスまさか、私を止めるんじゃ
ないでしょうね」
ルーファスを睨み付ける。
「いや、なんでもない...」
「王子、ああなった、マリー様は
誰も止められないかと」
「だな...」
二人は深く、ため息をつく。
隣でテレサはニコニコしてる。


マリーは、連合軍の元へいき、
「ごきげんよう。皆様、何を話して
らっしゃるの?」
「マ、マリー様。本日はお招き頂き
有り難うございます」
連合軍の顔がひきつる。
「まさか、そちらの令嬢に何か
しているのでは、ないでしょうね?」
「違いますのよ。ミリカ様が、挨拶をしても
知らん顔するんですのよ!ほんと失礼よねぇ。
皆さん」
「そうですわ、マナーもあったもんじゃない
ですわ。おかしいのではないですか?」


「あなた達、よってたかって、言う事では
ないわよ。言いたい事があるなら、
一人でかかってきなさい!いつでも相手に
なりましてよ!」
ふんっ。たわいもない。
連合軍がそそくさと逃げ出す。


「金さん、みたい...」
んっ?今なんて?なさかだよな。
とりあえず、


「大丈夫でしたか?」
「初めまして、私、
マリー・ウィリアム・マシューズ
と申します。マリーとお呼び下さいませ」
「わ、私は、ミリ、カ・ロイヤ、ル、だっけ?」


ちょっと、個性的なご令嬢なのかしら?


「ミリカ様で宜しいですね?」
「あ、はい。それで」
「ミリカ様、何かお好きな飲み物
ありまして?」
「うーん、そうですね、
タピオカミルクティーとか、あります?」
「はぁ?タピオカ?」
「い、いえ、聞いてみただけですっ」


「タピオカと申しました?」
「え、ええ」
「もしかして、ミリカ様は、
三度の飯より、タピオカがお好きですか?」
「えっ、そうですが...どうして?」


「ミリカ様、最近どちらに
いらっしゃいました?」
「どちらかといいますと、
ここには無い所?」


「もしかして、に・ほ・ん?遠山の金さん...」


「えっ!」
二人は見つめ合う。


「まさかっ、あんた、まり?」
「もしかして、美香?」
いきなり、美香が抱き着き、
「まり~!淋しかったよ~」
どれくらい、一人だったんだろう?


「美香~。会えて嬉しい、けど
美香がどうしここに?まさか、後追いとか
してないでしょうね。それだったら
許さないよ」
「まさか、だよ。そんな事してないよ」
まりが美香の涙を拭いてあげる。
「詳しい話し聞きたいから、部屋行こっ」
「うん」
マリーはミリカを連れて部屋へ戻った。


「なんかさ、よく分かんないんだけど
目が覚めたらここにいてさ。それに
名前も自分と似ててさ、頭混乱してる...」


なんか、聞いた事ある話し...


「ジル~!!」
マリーの怒号が部屋に響くのであった。



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