リアル乙女ゲームは、悪役さえも付いていない、ただの令嬢だった。~40オーバーおばさんの乙女ゲーム初デビュー~

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ヤンデレ王子ケイン編2

 ケインの城へ到着すると、嬉しそうにリズを自分の部屋へと案内する。そして鍵をガチャリと閉める。

「ごめん、痛かったよね」と言うと、手錠を外してくれる。腕にはくっきりと手錠の跡が付いている。

「それで、悩みとは何でしょうか?ソフィ様の事ですか?」
「何で、ソフィが出てくるの?意味分かんないんだけど」いや、こっちも意味分かんないから。何で私を捕まえるんだっつうの。
「では、何でしょうか?」
「悩みじゃ無いんだけど、僕リズが気に入っちゃったの。それでどうしてもリズを一人占めしたくて」
「まあ、それは、それは、光栄ですわ」
「嬉しいっ」そう言うと、ケインはリズに抱きついて来た。
まるで無邪気な子供ね。欲しい物は何でも与えられて来たのね。
「でも、こんなやり方は良く無いですわよ?」
「リズ、僕に説教するの?」ケインはリズに抱きつきながら、上目遣いで見上げる。
くっ、なんだこの破壊力はっ!桜はいかんいかんと、自分に言い聞かせて
「ケイン王子、説教ではありません。私は心配しているのです」
「どう言う事?」
「私は物ではありません。こんなやり方では、皆逃げ出してしまうのでは無いですか?」
「だから、手錠を使うんじゃん」
なるほど。逃げられるのが怖いのか。母親が逃げ出したか、追い出されたのか、この時代はありそうな事だよね。
「私は、逃げませんよ」子供をあやすように、頭をよしよしと撫でる。
「本当っ?」と言うと、ケインはリズをベッドへ連れて行くと、そのまま押し倒す。そして、無理矢理キスをしてくる。

桜は、おっ久しぶりのキッス。なんだか、犯罪を犯してる気分だけど、この子、淋しさをこの行為で埋めてるのかもね。そう思うと、キスくらい答えてあげようじゃないの。でも手加減はしないわよ。おばあちゃんをなめるなよ。と心で呟くと、ケインに押し倒された体勢だったが、ムクリと起き上がり、ケインの頭を押さえ込み、大人なキスをかます。

「リ、リズ...ふっ....んっ....」ケインは色気のある声を出すが、構わず続ける。たっぷりとケインの唇を堪能すると唇をそっと離す。ケインの頬は真っ赤に染まっている。
「リ、リズ、凄い......」リズはケインを抱きしめるとトントンと背中を優しく叩く。
「心が繋がった相手とすると、もっと凄いのですよ」ケインは、驚いてリズを見る。
「こんな事、教えてくれる人なんていなかった」
当たり前でしょうが。実践で教えるのなんて、私も初めてだわ。
「じゃあ、リズが僕を好きになればいいんだよね」
「いえ、ケイン王子にはもっと若くて素敵な人がいるはずですわよ」
「何なの?リズだって若いじゃん」
「ええ、そうですが.....」
ケインがまたリズにキスをしようと、顔を近付けた時、
ドンドンドンドンドンっ。と、けたたましいドアのノックをする音が聞こえる。

すると、ケインが
「ちっ、ここまでか」と言うと、リズを引っ張ってソファーに座らせ、ドアの鍵を開ける。

バンっ。とドアが開き、それと同時に、ランバードとアンリが部屋へ入ってくる。
「やあ、お二人さんお揃いで。いつの間にか仲良しになったんだね」涼しそうな顔でケインが二人に言うと
「違うっ」と二人はハモりながら答える。
「やっぱり仲良しなんじゃん。ねっリズ」とケインはリズの肩に頭を乗せる。

「ちょっと、ケイン王子、リズに何かしてないでしょうね」アンリが怒りながら尋ねる。
「何かって、何?アンリ?」
「う、それは.....」アンリが顔を真っ赤にさせながらうつ向く。
ランバードはリズの腕を取り、リズの手錠の跡を触りながら、
「ケイン、お前また.....気に入るとなぜいつも手錠をかけるのだっ!」
「もう手錠もいらないかもね。ね、リズ?」ケインが意味ありげに言うと、
「どういう事だ?」ランバードがケインに聞く。
「秘密だよ~」と嬉しそうに答える。

リズが話しを変えたくて
「それより、お二人はどうしてこちらへ?デートではなかったのですか?」
「リズの屋敷へ行ったら、メアリがケインの城へ行ったって言ってたから。そしたら、ランバードもリズの屋敷に来たのよ」アンリが答える。
「お二人共、私の屋敷に?」
「そうよ」
何故二人でと思ったが、何故か二人は意気投合してるように見えたので、
「まあ、お二人は仲良くなられたのですね」
「どこが?」と反論するが、これで、このまま二人が仲良くなれば問題ないもんね。と安心する。ケインの事はちょっとやりすぎたか。とも思ったが時間をかけて、いい人を見付けて貰おう。
「それではっ、皆様私ケイン王子の用事も済みましたので、ここらへんで帰りますわ」と言うと
「えっじゃあ、私もリズと一緒に行くわ」
「俺も行くぞ」
「僕も行く」と口を揃えて言うので、しょうがなく
「じゃあ、皆で向かいますか....」
メアリ皆で行くと迷惑かな?と思ったが皆でリズの屋敷へ向かう。

馬車の中では、リズの隣にはアンリと、ケインがベッタリ引っ付いて離れようとしない。
「ちょっ、狭くありません?」
ランバードが
「ケイン、お前は、こっちに座れっ」と言うが
「やだね。アンリがランバードの隣行きなよ。婚約者でしょ」と言うが、アンリも
「関係ありませんわ。ケイン王子こそ邪魔ですわ」
などのやり取りをしている。仲がいいのか、悪いのか分からないけど、皆楽しそうにしているので、これは、これでいいっかと思い、リズの屋敷へと向かうのだった。

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