捨てられた令嬢~呪われた皇太子~

ノベルバユーザー417511

第四五話

 無事挨拶も終わり、ラッセルはサラに
「サラ、私と一曲踊ってくれませんか?」
ラッセルはサラに手を差し出すと、サラはラッセルに笑顔を向け
「もちろんです。パレードの時以来だね」
と言って手を取る。二人がホールの真ん中まで歩き出すと、他で踊っていた貴族達の動きが止まる。二人は曲に合わせて踊り出す。
「まあ、なんて素敵なんでしょう」
会場にいた令嬢達からの声が聞こえる。ラッセルとサラはお互いを見つめ合いながらダンスをする。端から見ても、息がぴったりと合っていて、信頼しあっているのが分かる。曲が途切れ二人はお辞儀して離れる。
「サラ、休憩するか」
「そうだね」
ラッセルはサラの手を引き席へと戻る。
「フィン王子の挨拶上手くできたかな?」
「ちょっとしたトラブルがあったが問題無いだろう。サラの良さが伝わったさ」
「そうかな」
夜会も終盤を迎え、終わりを告げる。
「サラ、戻るか」
「うん」
ラッセルはサラの手を繋ぐと、二人は部屋へ戻る。
二人はソファーに座ると
「は~、終わったね」
サラの緊張が解けたのか、ソファーにもたれかかる。
「サラ、お疲れ様だ。良く頑張ったな」
「ありがとう」
ラッセルは、サラにキスをすると、
「疲れたから、もう寝るか」
「そうだね」
二人はベッドに入る。ラッセルは、サラを抱きしめ眠りに落ちる。

朝日が、差し込み二人は目を覚ます。
支度が終わり、ラッセルは部屋から出ると、カイルがやってくる。
「ラッセル王子、フィン王子なのですが、少し滞在したいと申しているのですが」
「フィン王子がか?」
「ええ、この国の勉強をしたいとかで」
「今さらか?フィン王子は以前は外交には興味なさそうにしていたがな」
「次期王になるので、準備では無いでしょうか?」
「そうか。それなら、最大のもてなしをしなくてはな」
「そうなのですが......」
カイルは、話しづらそうに言いよどむ。
「どうした?」
「実はですね、街の案内をして欲しいと」
「構わないぞ。問題は無いが」
「それが、サラ様を指名しておりまして....」
「何っ?サラをか?俺ではダメなのか?」
「ええ、ラッセル王子は忙しいだろうから、サラ様一人での事でして....」
「それで、何と答えたのだ」
「もちろん、まだ返事はしておりません。私が決められる事ではありませんので」
サラが部屋から出で来る。
「少し聞こえたよ。私がフィン王子を街の案内をすればいいのでしょ?」
「いや、だがな....」
ラッセルは、困った顔をする。
「大丈夫だよ。上手く案内するよ?」
「そうじゃなくてだな。俺がいやなんだ」
「ラッセル、考えすぎよ。ちゃんと昨日婚約者だって挨拶した所よ?それに、大切なお客様なのよ」
「まあ、そうたがな」
フィンとオリーがやってくるのが見える。
「やあ、ラッセル王子。昨日はありがとうございました。カイル殿からお聞きだと思いますが、少し滞在しようと思うのです。どうでしょうか?」
「こちらこそ、この国を知って貰えるのはありがたい限りてす。ゆっくりしていって下さい」
「じゃあ、サラ様をお借りしても宜しいですね?」
「い、いや、それはまだ...サラも婚約したばかりでして、そんな大役は私が引き受けますが」
「いいえ、ラッセル王子は忙しくいらっしゃる。サラ様は市民としての生活もしてたとか。案内にはぴったりではありませんか。ねえ、サラ様?」
フィンはラッセルてはなく、サラに返事を求める。
断れるはずがない。
「ええ、私でよければ、ご案内致します」
サラは笑顔を向け返事をする。
「なんと、天使のようだ。サラ様ありがとう」
フィンはラッセルの前で、サラの手を持ち上げ、手の甲にキスをする。ラッセルは苦笑いをし
「フィン王子、サラと打ち合わせ致しますので、またのちほど」
ラッセルはサラの手を引くと
「ええ、待ってますよ」
フィンは余裕の顔を見せ、二人を見送る。

ラッセルとサラ、カイルは、執務室に入る。
「フィン王子、あいつ....サラに触りおって」
サラは、
「挨拶よ。深い意味は無いと思うよ」
コンコンコン。レオが部屋へ来る。
「兄さん、見てたよ。フィン王子、あの人僕と同じ匂いするね。ヤバいんじゃない?先制布告ってやつだね」
「レオもそう思うか」
「間違い無いね。それに、フィン王子って女好きで有名らしいよ?手が早いんだってさ」
「何っ?それは本当か?」
「うん。グレクが言ってたよ」
「しかし、俺は婚約してるんだぞ?」
「婚約では弱いよね。サラ姉さんが、フィンがいいって言えば婚約破棄して終わりじゃない?」
「だが、友好関係が崩れるだろ」
「向こうは、この国だけと友好関係を結んでる訳じゃないからね。それに国土の大きさも全然敵わないからね。余裕なんじゃない?」
ラッセルは、黙り込む。
「ちょっと、勝手に話しを進めないで。私は、ラッセル以外好きにならないし、ただの街の案内よ?」
ラッセルとレオは顔を見合せ、ため息をつく。
「分かってないな.....」
「そうだね。とにかく忠告はしたからね」
レオは部屋から出て行く。
「しかないが、今回はサラに案内をしてもらうが、くれぐれも気をつけるんだぞ」
「大丈夫。任せて」
サラは初めて自分に任せてくれる事に喜んでいるようだ。
ラッセルは、サラには内緒でヒューに姿を変え後をつける事を決めたのであった。

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