捨てられた令嬢~呪われた皇太子~

ノベルバユーザー417511

第四二部

 サラとラッセルは馬車へ乗り込む。ステラとロビンは遅れて次の馬車で城へ向かう。カイルが
「サラ様、凄い歓声でしたね。なんだか本当の市民の御披露目のようでしたよ」
「本当にありがたいです」
「サラの人柄だ」
ラッセルはサラの肩を抱く。二人は、微笑みながら見つめ合う。
「これからはずっと一緒だな」
「うん。そうだね」

程なくして、馬車は城に到着した。使用人達が、ラッセル達を待ち構えている。
「お帰りなさいませ」
「今、戻った。サラを部屋に案内してくれ」
使用人達が、ザワザワとしてる。
「お綺麗だけど、本当に伯爵令嬢なのかしら?」
「だって、あのベル家よ?」
使用人達の間では、サラの噂は広まっており、皆良い印象を持ってないようだった。そんな中、ソフィアが前に出る。ベル家の使用人だったソフィアは、テレーザの事件以来、城で働き初めていた。
「サラ様、お久しぶりでございます」
「ソフィアね。元気そうで良かった」
「ええ、サラ様も。本当に私嬉しいです...またサラ様に仕える事が出来て」
ソフィアは涙ぐむ。
「私、何も分からないから、宜しくお願いね」
「もちろんですっ!全力でサポート致します」
と言い、周りの使用人達を睨み付ける。

ソフィアは、サラを部屋へ案内すると、途中レオがサラを待っていた。
「サラ...サラ姉さん。ゴメン....あの時は」
「レオ王子、もういいのですよ。お母様はどうされましたか?」
「うん、相変わらず。俺が話しかけても全然反応しない」
「そうですか。私に協力出来る事があれば、何でも言って下さいね」
「やっぱり、サラがいいな....」レオは小さく呟く。
サラは首を傾げると
「ううん、何でも無い....」
「レオ王子、これから宜しくお願い致します」
「分かった。これから宜しく」
レオに挨拶を済ませると、ソフィアが
「私、レオ王子って好きではありませんっ。だってサラ様を落とし入れようとしたのですよ?」
「そうかも知れないけど、色々あったと思うの。だから、そんなに嫌わないであげて」
「サラ様は、優しすぎますっ」
「私もね、ベル家にいた頃は、辛かったから。人は良い面ばかりを持ってる訳では無いと思っているの。だけど、なるべくなら、皆が幸せになって欲しいと思ってる」
「やはり、サラ様は天使ですね。分かりました。私、サラ様をお守りしますから」
「ふふふ、ありがとう。でも無理はしないでね」
ソフィアはサラを部屋に案内する。部屋に入ると
「サラ様、ラッセル王子も後で来られると思いますので」ソフィアが部屋を後にした。
部屋が広すぎるのか、サラは落ち着かずソワソワしていると、部屋の中に扉があるのを発見した。
「もう一つ部屋があるのかな?こんなに広くなくていいのに....」
サラは、扉を開ける。
「サラ、やっと気ずいたな」
そこには、ラッセルがソファーに座っていた。
「ラッセル?」
サラが驚いていると
「ははは、驚いたか?」
「いつの間に部屋に入ったの?」
「ここは、俺の部屋だ。サラの部屋と繋がっているんだ。これならいつでも会えるだろ?」
「そうなの?ビックリした。いつでもラッセルに会えるのは嬉しいかも」
「サラ、ここにおいで」
ラッセルは手招きをする。サラはソファーに向かうと、ラッセルはサラを自分の前に座らせ、後ろから抱きしめる。サラはラッセルにすっぽりと包み込まれた形になる。
「やっぱり、いいな....これから、妃教育とかお披露目の夜会などが始まる。サラにとっては、窮屈かもしれん」
「簡単な事じゃないとは思ってる。私頑張ってみようと思う。皆からはまだ信用されてないのも分かってるし、だけどこんな事で挫けてたら、ラッセルの奥さんになんてなれないもの」
「頼もしいな。だがあんまり無理するなよ?」
「もちろん。それにお母さんもお父さんもいるしね」
「ああ。強力な助っ人だな?」
ふふふ。笑うと、サラはラッセルの方を向き、二人は自然と顔を近付ける。ラッセルはサラに深くキスをする。
「んっ...」
唇が離れると、
「ずっとこしていたいな…」とラッセルは呟く。
「大丈夫。これからはいつでも会えるんだから」
「ああ、そうだな。これから、父に会ってくれるか?」
「もちろんだよ」
二人はアーサーの元へ向かう。

コンコンコン_

「父上、宜しいですか?」
「ラッセルか。入れ」
部屋へ入ると、サラが
「初めまして。サラ・レベッカ・ベルと申します」
とお辞儀をするアーサーは、ベットに横になっていたのを体を起こす。
「あなたがサラさんか。こんな姿で申し訳ない。倒れてから、全てラッセルに任せているんだ。ウィリアムの件ではすまなかったな。私が元気なら何とかしてたのだが、迷惑をかけた」
ゴホゴホゴとアーサーは咳込むと、サラが
「大丈夫ですか?」と王の背中をさする。
「皆が言ってた通りの女性だな。いい人を見つけたな。ラッセル」
「ええ、かけがえの無い人に出会えました」
アーサーはサラの手を握ると
「サラさん、これから、ラッセルを支えてやって欲しい。私も長くないかもしれないからな」
「そんな事おっしゃらないで下さい。これからだって
元気になるかもしれませんから」
「そうだな。孫の顔を見るまでは死ねないな」
「そうだぞ。俺もまだまだ父上から色々教えて欲しい事が沢山あるんだ」
「ああ、そうだな」とアーサーは答えると、疲れたのか、そっと目を閉る。
「父上、ではまた来ますから」
サラは深くお辞儀をすると二人は部屋を出る。
「元気になられればいいね…..」
「心配ないさ。サラこれから宜しく頼むな」
サラとラッセルは、手をつなぎ部屋へと戻るのだった。

「捨てられた令嬢~呪われた皇太子~」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「恋愛」の人気作品

コメント

コメントを書く