捨てられた令嬢~呪われた皇太子~

ノベルバユーザー417511

第二二話

 サラはレオに連れられて、レオの部屋へと入る。サラがソファーに座ると、レオはサラを膝枕にしてゴロンと寝転ぶ。


「ねえ、サラ俺の事好き?」
「ええ、もちろんです。レオ王子」
「どこが?」
「..........」
サラは一点を見つめたまま答えられずにいる。レオはサラを見つめ
「サラ、俺にキスしてみてよ」
「はい。レオ王子」と言うと、サラはレオに顔を近付ける。唇が重なろとした時


コンコンコン。
ドアをノックする音がする。レオはサラから離れる。
「レオ、今、宜しいかしら?」
レオの母シーラが部屋へやって来た。
「お母様が、部屋へ来るなんて珍しい。何かご用ですか?」シーラは大きくなってからは、殆んどレオの部屋へは訪れる事が無かった。
「今、誰といるの?」
レオが扉を開け、シーラを部屋へ入れる。シーラは、サラの事を見るなり
「なんですかっ、その卑しい女はっ」と怒鳴りつける。サラはステラの作ったワンピースを着ていたのだ。
「お母様、何ですか?いきなり」
「私はあなたをそんな女と一緒にする為に育てたのではありません。すぐにここから叩き出しなさいっ」
「お母様、落ち着いて下さい。この娘は、ベル伯爵の娘ですよ」
「あの誘拐事件の娘?」
「ええ、そうですよ。ラッセル王子のお気に入りの娘です」レオがそう言うと、シーラの態度は一変して
「そうなら、そうと早くおっしゃい。この娘がね.....でもレオ結婚なとど言うのではありませんよ。落ちぶれた伯爵家があなたの嫁には相応しくありませんから」
「はい。お母様。もちろんです」
「分かってるなら、いいわ」そう言うとレオの部屋から出ていく。扉が閉まるのを確認すると、レオは顔を歪める。シーラは男爵家の出身だ。今でも何も変わらない母に嫌気がさす。
「ふんっ、俺はお母様の言いなりなんてならない。もう子供じゃないんだ」
サラは、相変わらず一点を見つめ、何も語らない。
「ねっ、僕の可愛いサラ」
サラは濁った瞳のまま、人形のように微笑む。
「サラ、これからどうしよっか」
レオはサラをベッドへと連れて行く。
「ねえ、僕サラを奪ってもいい?」
サラは返事をしない。無理矢理、サラをベッドへ押し倒すと、サラに馬乗りになり、服のボタンを外そうとする。しかしサラは何も言わずじっとレオを見つめる。
「おい、何か言えよ.....」
「はい。レオ王子」
「やっぱ、やめた。気分が削がれた」そう言うとレオはサラから離れる。ラッセルが言ってた事が脳裏に浮かぶ。
『そんな事をしても虚しいだけだぞ』
「そんな事あるわけないでしょ。だってサラはここにいるんだよ?」と独り言を言う。レオはベッドに横たわるサラを放置したまま、部屋を出て行く。


その頃、ヒューは、ハンナの館へ向かっていた。到着すると、わんっと鳴いてハンナを呼び出す。
「まあ、ラッセル王子。今日はどんな用件で?」
ハンナはラッセルを部屋へ招き入れる。
「サラがアンブラから謎の薬を飲まされた。それから、レオにべったりしながら、レオが連れ去ってしまった」
「お止めになりませんでしたの?」
「止めたさ、しかしサラが自らレオの元へ行ったんだ」
「また、あの子ったらなんて事を、それは惚れ薬ですわ」
「惚れ薬?それはどうすれば、元に戻るのだ」
「それなのですが、この間も言いましたが、呪いは、かけた本人しか解けませんの。薬も独自の作り方がありますので、その解きかたは、作った本人しか.....申し訳ありません」
「だがアンブラは、ヒントは真実の愛と言って消えていったんだ」
「そうですか....やはりあの子、真実の愛を見たいんだと思います。まだ綺麗な心が残っているのかもしれませんわ」
「真実の愛をサラに見せればいいのか?」
「そうだと思うのですが、そんなに簡単にはいかないかもしれません。サラさんは、今レオ王子の事を好きだと強く思っているはずですから」
「そうだな」
ラッセルはステラの言葉を思い出す。もがいて、もがきまくるか....
「ハンナありがとう。また相談に来る」
「何も出来ませんで、申し訳ありません」
「ハンナがいてくれるだけで心強い」


ラッセルは、ハンナの館から出ると、真実の愛か。と呟くと、店へと戻る道を走り出すのだった。

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