グラデーション

萩原 歓

17 続・プロポーズ

 仕事の忙しさと疲れによって、ネットゲームにログインすることは、月に一回か二回くらいだった。
☆乙女☆も同じような調子で週に一回ある、敵種族との戦争に行くか、行かないか程度だった。


 久しぶりにログインするとミストがいたので話しかけた。
今ではミストを含めて初期メンバーは数少なく、話すこともなかった。
会話をするのはギルドマスターのKAZU、ミスト、☆乙女☆くらいだ。




月姫:こん
ミスト:hi
月姫:戦争いくの?
ミスト:うん
月姫:じゃ俺も行こうかな




 他のギルドのメンバーとともに戦争に向かった。


ミスト:おつかれ
月姫:おつですまたよろ
ミスト:まだまだいけるな
月姫:相変わらずps高いね
ミスト:姫もうまいよ
月姫:あのさあ
ミスト:ん?
月姫:プロポーズ断られた
ミスト:w
月姫:笑うなよw
ミスト:いやww俺も通った道だなと思ってw
月姫:そうなのか
ミスト:うんwリベンジしたけどな
月姫:レッドさんか
ミスト:そそw
月姫:なんで断られたの?
ミスト:なんでだっけかなあ
ミスト:ああ仕事を前やってたやつに戻そうとしたんだったw
月姫:そんなのが理由になるの?
ミスト:俺が好きじゃない仕事を金のためにやるのが気に入らなかったみたい
月姫:ほー
ミスト:まあ結果断られて今では良かったと思ってるよw
月姫:レッドさんって変わってるよな
月姫:ああいい意味でねww
ミスト:うんw変わってるよww
ミスト:姫はなんで断られたんだ
月姫:相手が仕事張り切ってるみたいでさ
ミスト:いいことじゃn
月姫:そうなんだけどさ
ミスト:寂しがり屋かw
月姫:そういうんじゃないよw
月姫:この前俺三十になったんだ
月姫:で、なんとなく言ってみたらダメだった
ミスト:じゃあもうちょっと待ってれば
ミスト:いい女って仕事蔑ろにしないもんだよw
月姫:さりげなくのろけるなよなw
ミスト:バレタwww


 気心が知れたミストと話すと気が晴れた。
(嫌われたんじゃないしな)
 今度いつタイミングが来るかわからないが、とりあえず☆乙女☆との結婚話は保留にして、次いつ会えるかを考えながら眠りについた。

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