俺をとりまく彼女らからの愛が深すぎる
第13話 ブラックスワン
「連絡先消して?」
俺の腕にすり寄ってくる美少女、宇都宮花憐は容姿善し、立ち振舞い善し、学問悪しとちょっと抜けたがちがちお嬢様だ。
女性不審がちの俺にも良くしてくれるようなヤツで、きっと口に出せなくとも花憐の笑顔に救われてきた奴もいるはずだ。
そんな花憐がまさか友達の連絡先を消せ、だなんて言うとは...。
正直俺はビックリしているし、何故花憐がそんなことを思ったのかさえわからない。
ただ、心境の変化があったとするならそれは火曜日なのだろう。
もしそうならばきっかけは俺ということになる...。
「どうして?どうして消せなんて...」
「九路瀬さんに悪ぅ~い虫さんがつかないためだよ?」
「虫さんって...、あいつは幼馴染みなんだぞ」
「でも、あいつ九路瀬さんの前では完ッ全にメスの顔してたぁ。私、九路瀬さんのの隣にいるだけで許せないの」
「そんなの、そんなのじゃあ、ひなは、ひなはどうするんだよ!」
俺は声を荒げた。
確かの俺はひなが苦手だ。
でも自分の親しい人を侮辱されるのは不快だ。
「あんなやつほっといて私だけを見て?私だけを呼んで?私には何しても良いんだよ?」
...花憐。
これはきっと俺のせいなんだ。
俺が自分を大切にしろって言ったから、こんなはずじゃなかった。
こんなの花憐の首を閉めているようじゃないか。
「...りだ。無理だ」
「...は?」
「そんなことをできないよ」
「ううん。違うよ?できるできないの話じゃないの。やるんだよ?」
完全におかしくなってる。
俺は花憐にありのままでいてほしいだけなのに...。
と、花憐が腕に抱きつくのをやめて、今度は俺を押し倒した。
「じゃぁ、いいよ?今の約束はなし。ちょっとわがままだったよね。今度は今できるお願い」
「と、取り敢えず離れてよ、聞くから」
完全に花憐に主導権を握られている。
「だぁめ。信用できない」
俺は花憐を睨む。
が、花憐は変わらぬ様子で俺をうっとりと見つめている。
らちがあかないな。
「あぁ!もうわかった!でなんなんだよ、お願いって?」
すると彼女はパァっと明るくなって、さらりとこう述べた。
「好きです。セックスしましょ?」
俺は絶句した。
彼女が怖い。
一週間でこの変貌ぶりなのも驚いたが、まさかそんなことが欲求だなんて。
そんなことを考えている暇もなく、花憐は俺のシャツをめくり、臍のしたの辺りをべろべろとなめ回し始めた。
「ぬふぅ!!美味しい!九路瀬さんのお腹美味しい!べろっ、あぁぁあ。九路瀬さんの全部私にちょうだぁい」
花憐は必死な顔つきで俺を舐め回している。
彼女の官能的な表情とあえぎ声が俺の脳を刺激した。
だが俺の心は萎えていた。
まずしないし、そんな気分にもなれない。
さわらないでほしい。
顔を見たくない。
声を聞きたくない。
抱きたくない。
もう、会いたくない。
「ってくれ」
「え?」
花憐はキョトンとしていて何を言われたのかわからない様子だった。
「もう帰ってくれ!帰れ!帰れよ!」
「あっ、え?ちょ、九路瀬さあぐっ!?!?」
気がつけば俺は花憐の首を閉めていた。
もういい。
来るな。
「帰れぇぇぇ。帰れぇぇぇぇえ!」
「なさい、ごめんなさい!許して、ください。もうしませんからぁ」
「あっ」
俺は花憐の首から手をほどいた。
彼女は震えながら、えづきながら、荷物をまとめて逃げていった。
窓から差し込む夕焼けがとてもきれいだった。
しんとなる部屋。
なんてことをしてしまったんだ。
これで間違いなくお見合いは解消。
彼女も傷つけた。
あんなの犯罪だ。
俺は一生この過去と向き合っていくのか。
毒蛇に身体中巻き付かれたような寒気が襲った。
否、身震いした。
でもあの細い首、もがく華奢な身体、あえぐ声。
ぞくぞくしたな。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
お疲れ様です。
九路瀬もなにかに目覚めちゃったっぽいですね。
フォロー、レビュー、応援、星お願いします。
順調です!
俺の腕にすり寄ってくる美少女、宇都宮花憐は容姿善し、立ち振舞い善し、学問悪しとちょっと抜けたがちがちお嬢様だ。
女性不審がちの俺にも良くしてくれるようなヤツで、きっと口に出せなくとも花憐の笑顔に救われてきた奴もいるはずだ。
そんな花憐がまさか友達の連絡先を消せ、だなんて言うとは...。
正直俺はビックリしているし、何故花憐がそんなことを思ったのかさえわからない。
ただ、心境の変化があったとするならそれは火曜日なのだろう。
もしそうならばきっかけは俺ということになる...。
「どうして?どうして消せなんて...」
「九路瀬さんに悪ぅ~い虫さんがつかないためだよ?」
「虫さんって...、あいつは幼馴染みなんだぞ」
「でも、あいつ九路瀬さんの前では完ッ全にメスの顔してたぁ。私、九路瀬さんのの隣にいるだけで許せないの」
「そんなの、そんなのじゃあ、ひなは、ひなはどうするんだよ!」
俺は声を荒げた。
確かの俺はひなが苦手だ。
でも自分の親しい人を侮辱されるのは不快だ。
「あんなやつほっといて私だけを見て?私だけを呼んで?私には何しても良いんだよ?」
...花憐。
これはきっと俺のせいなんだ。
俺が自分を大切にしろって言ったから、こんなはずじゃなかった。
こんなの花憐の首を閉めているようじゃないか。
「...りだ。無理だ」
「...は?」
「そんなことをできないよ」
「ううん。違うよ?できるできないの話じゃないの。やるんだよ?」
完全におかしくなってる。
俺は花憐にありのままでいてほしいだけなのに...。
と、花憐が腕に抱きつくのをやめて、今度は俺を押し倒した。
「じゃぁ、いいよ?今の約束はなし。ちょっとわがままだったよね。今度は今できるお願い」
「と、取り敢えず離れてよ、聞くから」
完全に花憐に主導権を握られている。
「だぁめ。信用できない」
俺は花憐を睨む。
が、花憐は変わらぬ様子で俺をうっとりと見つめている。
らちがあかないな。
「あぁ!もうわかった!でなんなんだよ、お願いって?」
すると彼女はパァっと明るくなって、さらりとこう述べた。
「好きです。セックスしましょ?」
俺は絶句した。
彼女が怖い。
一週間でこの変貌ぶりなのも驚いたが、まさかそんなことが欲求だなんて。
そんなことを考えている暇もなく、花憐は俺のシャツをめくり、臍のしたの辺りをべろべろとなめ回し始めた。
「ぬふぅ!!美味しい!九路瀬さんのお腹美味しい!べろっ、あぁぁあ。九路瀬さんの全部私にちょうだぁい」
花憐は必死な顔つきで俺を舐め回している。
彼女の官能的な表情とあえぎ声が俺の脳を刺激した。
だが俺の心は萎えていた。
まずしないし、そんな気分にもなれない。
さわらないでほしい。
顔を見たくない。
声を聞きたくない。
抱きたくない。
もう、会いたくない。
「ってくれ」
「え?」
花憐はキョトンとしていて何を言われたのかわからない様子だった。
「もう帰ってくれ!帰れ!帰れよ!」
「あっ、え?ちょ、九路瀬さあぐっ!?!?」
気がつけば俺は花憐の首を閉めていた。
もういい。
来るな。
「帰れぇぇぇ。帰れぇぇぇぇえ!」
「なさい、ごめんなさい!許して、ください。もうしませんからぁ」
「あっ」
俺は花憐の首から手をほどいた。
彼女は震えながら、えづきながら、荷物をまとめて逃げていった。
窓から差し込む夕焼けがとてもきれいだった。
しんとなる部屋。
なんてことをしてしまったんだ。
これで間違いなくお見合いは解消。
彼女も傷つけた。
あんなの犯罪だ。
俺は一生この過去と向き合っていくのか。
毒蛇に身体中巻き付かれたような寒気が襲った。
否、身震いした。
でもあの細い首、もがく華奢な身体、あえぐ声。
ぞくぞくしたな。
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お疲れ様です。
九路瀬もなにかに目覚めちゃったっぽいですね。
フォロー、レビュー、応援、星お願いします。
順調です!
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