俺をとりまく彼女らからの愛が深すぎる
第9話 花憐ライジング
女の子にポテトチップスは微妙かな?と思ったのでクッキーにしてみた。
これから俺と花憐で勉強会を開く。
ま、俺が一方的に教えるだけなんだがな。
勉強を教えるのは良いとして、俺には解決しなければならないことが一つあった。
花憐の挙動についてである。
今日の花憐と昨日の花憐。
どちらが本物かなんてわかりはしない。
ただ、
「ぜったい、無理してるよなぁ」
もじもじしたりするのは分かる。
顔が赤くなるのも分かる。
だが手癖だ。
両手ですりすりしたりするのはわざとだろう。
それにやたらする上目遣い、あれもどこか不自然だった。
とにかく俺の気が持たない。
とにかく俺は花憐にありのままの状態でいてほしい。
昨日のあのはにかんだ笑顔がみたい。
あんな媚びるようなヤツは、ダメなんだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「ただいま」
ズドンッ!たったったったったったったった。
なにかにつまずいたのか大きな音がして、それから階段を下りてくる音が。
「あっ、おかえりなさい!」
「すごい音がしたけど、大丈夫?」
「っ~///大丈夫です!」
どうやらつまずいてこけたらしい。
これはたまたま?それともわざと?
まぁそういうのは落ち着いて聞くことにしよう。
「とりあえず、勉強するか」
「はい!いっぱい教えてください」
俺たちは三階に上がると、デスクに教材を広げ、勉強を開始。
「どの教科がわからないか、チェックするね?」
「あっ、はい。お願いします!」
花憐には1教科10分ほどで終わる小テストをしてもらった。
普通の進学校、私立校なら60点取れればまぁ許せるぐらいの遊びみたいなテストだが...
果たして星ノ村のお嬢様の実力はいかに!
...1時間後
「あの...終わりました」
「うん。採点するね」
俺は各教科の採点を始めた。
国語〈総合〉:51点
おぉ、お馬鹿というわりには取れているんじゃないか?知らんけど。
が、花憐の本領(もち悪い意味で)が発揮されたのはそこからだった。
「す、数学〈1·A〉が24点...!?」
戦慄した。
まさかこの小テストでこの点数をとるものが現れるとは...。
だがその後も31、35、40、29...
災厄は訪れて止まない。
「本当のバカじゃないか...」
「す、すみません!」
くそぅ、明日が火曜日なのが悔やまれる。
「取り敢えず数学だ!因数分解はおろか式の展開すら怪しいじゃないか。他は土曜日に回すから。で、日曜日は2年の教科の予習!」
「わかりました。」
?なんだろう。心なし元気がないように見えるのだけれど。さっきまですごい熱?いや圧力?だったから。
もしかして点数が悪いから落ち込んでいるのか?
「元気ないな。そんなに落ち込まなくてもいいよ。これからさ」
すると花憐はふっと自嘲気味に笑った。
「はい。落ち込んでいるって言うのもそうだったんですけど。気を張り詰めていたので...」
...疲れたってことか。
「その事、なんだけど」
「?」
花憐は力なさげに首をかしげた。
「今日の花憐はちょっとおかしいぞ。なんか俺に媚びるような目線とか仕草とか。って、まぁあって2日のやつに言われるのもって感じだよな」
「...」
「...」
「...なんでもお見通し、ですね」
「やっぱり、演技だったのか...」
「...1日でばれるなんてがっかりです」
「なんでこんなことを?普通にしていれば良いじゃないか」
花憐は首を強く横に振った。
「駄目です。」
「私のような魅力のない女はこうしないと殿方に構っていただけない。こうしないと九路瀬さんに見てもらえない。そう思ったんです。」
そんなことを...。
「ふふっ、馬鹿ですよね、私。結局九路瀬さんを振り回していたんですもの」
花憐はまた力なさげに自嘲する。
なよなよしているヤツは嫌いだ。
―すぐ間違うから
なよなよしているヤツは嫌いだ。
―すぐ謝るから
なよなよしているヤツは嫌いだ
―大切なものをすぐなくすから
俺はとうとう我慢できず、声を荒げた。
「そうだ。お前はばかだ!弱虫だ!頭も悪い、要領も悪い、おまけに性格も悪いと来たもんだ。お前の優れているところなんてな、せいぜいその容姿と親の財力だ。いや、親の財力なんてお前の優れているところには数えられないな!つまりせいぜいその程度だ!」
花憐は涙を流している。
つーっと頬を伝う涙を見てこれ以上はやめようか、と思った。
でも
「でもな、優れたところなんてな、これから頑張ればいくらでも増えてくんだよ!」
花憐がはっとなる。
そうだ。それで良い。気づけ、花憐自信の魅力に。
「お前は恵まれてるよ。容姿と親の財力なんて努力しても変えられないからな!お前がダメなところなんて変えられる部分だけだろうが!だからお前は、もっと自分を大事にしろ!!」
俺は心の限り叫んだ。
花憐の心に1つの希望が生まれた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
お疲れ様です。ろりおです。更新しました。
花憐、がんばれ!僕も勉強がんばるからな!
都合上、次回から1話ごとの文章が減ります。その分話数、更新頻度が上がります。
品質は落としませんのでこれからもよろしくお願いします。
コメント、フォロー、応援、星よろしくお願いします。
よろしければレビューもお願いします。
これから俺と花憐で勉強会を開く。
ま、俺が一方的に教えるだけなんだがな。
勉強を教えるのは良いとして、俺には解決しなければならないことが一つあった。
花憐の挙動についてである。
今日の花憐と昨日の花憐。
どちらが本物かなんてわかりはしない。
ただ、
「ぜったい、無理してるよなぁ」
もじもじしたりするのは分かる。
顔が赤くなるのも分かる。
だが手癖だ。
両手ですりすりしたりするのはわざとだろう。
それにやたらする上目遣い、あれもどこか不自然だった。
とにかく俺の気が持たない。
とにかく俺は花憐にありのままの状態でいてほしい。
昨日のあのはにかんだ笑顔がみたい。
あんな媚びるようなヤツは、ダメなんだ。
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「ただいま」
ズドンッ!たったったったったったったった。
なにかにつまずいたのか大きな音がして、それから階段を下りてくる音が。
「あっ、おかえりなさい!」
「すごい音がしたけど、大丈夫?」
「っ~///大丈夫です!」
どうやらつまずいてこけたらしい。
これはたまたま?それともわざと?
まぁそういうのは落ち着いて聞くことにしよう。
「とりあえず、勉強するか」
「はい!いっぱい教えてください」
俺たちは三階に上がると、デスクに教材を広げ、勉強を開始。
「どの教科がわからないか、チェックするね?」
「あっ、はい。お願いします!」
花憐には1教科10分ほどで終わる小テストをしてもらった。
普通の進学校、私立校なら60点取れればまぁ許せるぐらいの遊びみたいなテストだが...
果たして星ノ村のお嬢様の実力はいかに!
...1時間後
「あの...終わりました」
「うん。採点するね」
俺は各教科の採点を始めた。
国語〈総合〉:51点
おぉ、お馬鹿というわりには取れているんじゃないか?知らんけど。
が、花憐の本領(もち悪い意味で)が発揮されたのはそこからだった。
「す、数学〈1·A〉が24点...!?」
戦慄した。
まさかこの小テストでこの点数をとるものが現れるとは...。
だがその後も31、35、40、29...
災厄は訪れて止まない。
「本当のバカじゃないか...」
「す、すみません!」
くそぅ、明日が火曜日なのが悔やまれる。
「取り敢えず数学だ!因数分解はおろか式の展開すら怪しいじゃないか。他は土曜日に回すから。で、日曜日は2年の教科の予習!」
「わかりました。」
?なんだろう。心なし元気がないように見えるのだけれど。さっきまですごい熱?いや圧力?だったから。
もしかして点数が悪いから落ち込んでいるのか?
「元気ないな。そんなに落ち込まなくてもいいよ。これからさ」
すると花憐はふっと自嘲気味に笑った。
「はい。落ち込んでいるって言うのもそうだったんですけど。気を張り詰めていたので...」
...疲れたってことか。
「その事、なんだけど」
「?」
花憐は力なさげに首をかしげた。
「今日の花憐はちょっとおかしいぞ。なんか俺に媚びるような目線とか仕草とか。って、まぁあって2日のやつに言われるのもって感じだよな」
「...」
「...」
「...なんでもお見通し、ですね」
「やっぱり、演技だったのか...」
「...1日でばれるなんてがっかりです」
「なんでこんなことを?普通にしていれば良いじゃないか」
花憐は首を強く横に振った。
「駄目です。」
「私のような魅力のない女はこうしないと殿方に構っていただけない。こうしないと九路瀬さんに見てもらえない。そう思ったんです。」
そんなことを...。
「ふふっ、馬鹿ですよね、私。結局九路瀬さんを振り回していたんですもの」
花憐はまた力なさげに自嘲する。
なよなよしているヤツは嫌いだ。
―すぐ間違うから
なよなよしているヤツは嫌いだ。
―すぐ謝るから
なよなよしているヤツは嫌いだ
―大切なものをすぐなくすから
俺はとうとう我慢できず、声を荒げた。
「そうだ。お前はばかだ!弱虫だ!頭も悪い、要領も悪い、おまけに性格も悪いと来たもんだ。お前の優れているところなんてな、せいぜいその容姿と親の財力だ。いや、親の財力なんてお前の優れているところには数えられないな!つまりせいぜいその程度だ!」
花憐は涙を流している。
つーっと頬を伝う涙を見てこれ以上はやめようか、と思った。
でも
「でもな、優れたところなんてな、これから頑張ればいくらでも増えてくんだよ!」
花憐がはっとなる。
そうだ。それで良い。気づけ、花憐自信の魅力に。
「お前は恵まれてるよ。容姿と親の財力なんて努力しても変えられないからな!お前がダメなところなんて変えられる部分だけだろうが!だからお前は、もっと自分を大事にしろ!!」
俺は心の限り叫んだ。
花憐の心に1つの希望が生まれた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
お疲れ様です。ろりおです。更新しました。
花憐、がんばれ!僕も勉強がんばるからな!
都合上、次回から1話ごとの文章が減ります。その分話数、更新頻度が上がります。
品質は落としませんのでこれからもよろしくお願いします。
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