神の使徒、魔王卿となり平和を求む

こにユウ

お話するらしい

今、俺とレイは生徒会室にいる。っていうか、椅子に座って生徒会長と昼食を食べている。なぜ、このようなことになっているかというと、
理事長室を出た後、ゆっくりご飯を食べれる場所が欲しいと提案したところ

「ならば生徒会室に!!」

と生徒会長に言われたので俺とレイは生徒会室について行った。ほぼ強引だったが
生徒会室には5つの弁当があり、そのうち2つを貰うことにした。弁当を多く注文してしまったのだとか。

「美味しいですか?」

「はい。すごく美味しいです」

「バースの方が…美味…しい

 「・・・」

「そ、そうなのですね。では今度紹介してくださいますか?」

レイは親指を立ててグッドとすると
すぐに食べるのを再開した。レイ、普通に美味いんだろ。意地を張りたいだけで

その後、他愛のない話をしながら昼食を食べ終わり、俺は本題を切り出した。

「生徒会長。あなたはどうして俺たちをここへ?」

「はい?ですがお話の前に私のことはアリスとお呼びください。」

「でも国王の妹さんで…」

「あら、お兄さんから聞いていらっしゃらないのですか?」

「…えっと?」

「私とアルゴノート様は婚約しているんですよ?」

「・・・」

兄さん、そういう大切なことは早めに教えてよ。

「はぁ。分かりました。兄さんには後で文句を言うとしてあなたのことはアリスさんと呼ばせていただきます。」

「はい。そのようにお願いします。レイエルさんもいいですね?」

「ん」

「それで、お話とは?」

「はい。お願いします。私を弟子にしてください!」

「!?」

これは想定外…でもないか。兄さんが強いんだし足を引っ張りたくはないのだろう。

「いいですよ。ですが何をお教えすれば?」

「まさか、二つ返事で貰えるとは…」

そして少し考え込んでアリスさんは

「剣術を教えてください。魔法も剣術も、というのは欲張りすぎな気がしますので」

「別に構いませんよ。剣術を教える過程で魔法は必要になりますからね。」

「そうなの…ですか?」

「はい。特に俺が使っている剣術は魔法と剣術が融合したようなもので…」

「わかりました。ナーガ君がそういうのでしたら、お願いします。」

「はい。ですがあまり人目のつかないところがいいですね。どこがいいでしょう?」

「そうですね…」

俺に頼んでくるということは他の人には特に国王陛下やアルゴ兄さんには見つかりたくないはずだ。となると…

「神界…いく?」

今まで黙って聞いていたレイさんがいい提案をした。8割が爆弾発言だが

「えっと、それはいくらなんでも無理なのでは…」

「いえ、行けますよ?」

「行けちゃうんですか!?」

「えぇ。行けますよ。なぜ行けるかは企業秘密ですが」

そこまで言うと、アリスさんはため息をついて「はぁ、アルゴノートさんの弟さんですね」
とぽつりと行って

「分かりました。では放課後に教会に行きましょう。」

「はい。そうしましょう。」

「ん。私も…ついていく…から」

という事で放課後に3人で教会に行くことが決定した。

キーンコーンカーンコーン

「あ、昼休みが終わったな。」

「いえ、ナーガくん。これは昼からの始業のチャイムです」

横でアリスさんが顔を真っ青にして言ってきた。あー。先生が怖いんだろうなぁ。

しかしだ。これ俺とレイもヤバくね?

その後、俺たちが慌てて片付けをして走って教室に戻った。


レイが1人転移魔法を使ったのは言うまでもあるまい…

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