神の使徒、魔王卿となり平和を求む

こにユウ

一筋縄ではいかないらしい

訓練所に着いたのだが、そこにはAクラスの面々がいた。もちろんエリス嬢もだ。

「おや?Xクラスの皆さん、どうしてこちらに?」

白々しく、Aクラスの担任が聞いてきた。小太りで傲慢そうな俺の苦手なタイプだ。

「シルード先生。午前中は私のクラスが使う予定でしたが?それなのになぜAクラスの生徒とあなたが?」

「それはね。今日の午前も午後も我がクラスが使おうと思いまして…」

「なんだと?」

ビーナ先生。切れかけてるなぁ。頼むから大罪スキルは使わないでくれよ。
止めるの大変だから…

「いえね?落ちこぼれのXクラスの方々が使われるよりは、優秀な我がAクラスが使った方が有意義だと思いましてね?」

その言葉で、青筋をうかべるビーナ先生。これはやばいな。



仕方ない。

「では、それほど自信があるのでしたらAクラスの方々と俺とで決闘をしませんか?」


その一言でザワザワなっていた生徒たちも、口論していた先生2人も静かになる。

「君は~…確か首席のナーガくんだね?」

最初に口を開いたのはシルード先生。覚えてはいたんだな。

「はい。そうです。」

「決闘をするということ自体はいいと思うがね?当然対価が必要だよ?なにせ決闘なんだから。」

「たしかに。でしたらこちらが要求するのは本日、午前中よの訓練場の使用許可と…」

俺は指をさし言った。

「エリス・エル・シュワン嬢をXクラスに引き抜きたい。」

ザワっ!!!

さすがにこれには黙っていられなかったかAクラスの生徒たちは色々言ってきたが…

「良いでしょう。」

シルード先生は条件を飲みやがった。エリス嬢は冗談半分だったのだが、飲んでくれるのだったらそれに越したことはない。

「では、こちらの条件ですが…」

「なんでしょうか」

少し間を開けて

「レイエル・フィールをAクラスに向かい入れる。そして、ビーナ先生。貴女を私の側室に迎える。」

ザワザワ!!

そう来たか。そこまでしなくてもいいな。先生に危険が及ぶのならばしなくても…

「良いでしょう。受けます」

ビーナ先生!?

「先生。何考えてるんですか!?もし彼が負けたらどうするんですか!?」

俺を睨みながら、先生に問いつめるニルベルクくん。もっと言え!もっと言え!

「彼が負けることなどありませんよ。仮にも首席なのですから。」

…断れないな。人の人生かかってるんだ。負ける訳にはいかない。というか俺が負けても王様の本妻なのだから、そんなことにはならないだろうが。

「では、Aクラス対ナーガくんでいいかな?」

その発言に驚くXクラス。それもそうだろう。1対20なんだ。さすがに勝てないと思うだろう。

「ええ、構いませんよ。」

しかし、俺は構わない。この程度なら負ける気はしない。

「ダメ。構…う」

そう言って俺の横にレイが立った。
何してはるん?

「2対20…いい…よね?」

「…良いでしょう。それくらいのハンデは差し上げます。」

ハンデって…。20いる時点でそっちにハンデが偏ってるだろうに…

「では!5分後に始める!各自作戦会議を!」

そうビーナ先生が仕切ってAクラスとXクラスに別れた。

「すいません。先生。めんどくさくなってしまって…」

ホントに、悪いと思ったので謝りに行ったが

「いやいいぞ!本気でぶっ飛ばしてこい!」

思ってたより、やる気の先生。これは頑張らないとな。

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コメント

  • サトゥー

    異世界ってバカばっかだね…

    1
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