感情を覚えた令嬢

パンデミック

学園で過ごす

周りには色々な花が咲き誇っている、花畑のようで、とても美しい景色だった。



令嬢と婚約者は2人で学園の敷地に足を踏み出した。そこはまるでお城のように広くて、美しくて。普段大きい家に住んでいる令嬢でもその広さに感動した。



新しい挑戦だった。



学園で過ごすのはとても楽しかった。



新しい友達も、競い合うライバルも沢山出来た。



ただ令嬢は知っていた、自分に感情がないことを気味悪がられ周りの人に人形令嬢や、気味が悪いなど、色々言われていることを。



気づかないフリをした、何も知らないフリを。



どうしようもなかった。



学園内でも婚約者と2人で過ごす時間は多かった。



とても居心地が良かった、婚約者は令嬢に優しかった。



優しくされた分、令嬢は婚約者に優しさと愛情を渡した。 



愛情は難しくて分からなかったけど、令嬢なりに愛情を伝えていた。



婚約者に可愛いと言って貰える笑顔のトレーニングもしていた。



本当に好きだったのだ。



婚約者から送られてくるプレゼントは令嬢の好みにピッタリで、何もかもがお気に入りだった。



送られてくる手紙も大切にして、取られないようにしまっていた。



学園に入って色々なことが変化した。



だけど令嬢と婚約者は変わらなかった。



だから高等部に入ってからあんなことが起きるとは思ってなかった。

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