異世界に召喚されて魔族になりました

ルルーチルニド

11,クーデターの開始よ

「さあ、他の所の奴隷達も解放しに行きましょう!隷属の首輪は魔素を過剰に送れば壊れるわ!」
「行くぞ!」
「無闇な殺傷は避けるように言伝もよろしくお願いね!」
「任せときな!」「脱出のタイミングは任せたぜ!リーダー!!」

リーダーっ?!
活気づいた元奴隷達は1つ目の大男がこじ開けた鉄格子から一斉に散らばって行った

「…あの風香?」
「なぁに?」
「いつまでくっついてるんです?」
「満足するまで〜♪」

風香がしがみついて離れないんだけど…
かわいいわね
でも、いつまでもこうしてられないわ

「私達も行きましょう」
「えー、まだ〜」
「終わったらいっぱい甘えていいから」
「むぅ…わかった」

何この可愛い生物

さて、マップを埋めながら奴隷達を解放していきましょう
そろそろ看守達も気がつく頃合よ
気がついて状況把握から魔法士共が来るのは早くて30分ってところかしらね

私達がいた牢屋から1番近くの別の牢屋に移動すると、もう全員解放したらしく別の所に移動しようとしていた

「あっ、リーダー!!」

私に気がついた猫人族が叫びながら近づいてくる
リーダー呼びは何とかならないのかしら

「足の早い何人かに言伝を頼むわ」
「はい!」
「15分後にどこか広い空間に全員集合せよ、と」
「わかりました!」

元気がいいわね
猫人族は走っていきそこから数人が散り散りに走り去って言った

「コウモリ」
「なんでしょうご主人様」

今で姿を隠していたコウモリ二匹が突然頭上に現れる

「片方はまだ解放されてない奴隷の居場所をさがして」
「はい!」
「もう片方は集合した元奴隷達の居場所を教えて、ついでに守れるなら守っておいて」
「わかりました!まだ戦力はほとんどありませんが尽力します!」

全ては救えないにしろなるべく多く解放してあげたいわ

「リンリン今のコウモリ達は…?」
「眷属らしいわ」
「眷属ぅ?!」
「いつの間にか居たのよ」
「ふ〜ん」
「色々と手伝ってくれるみたい」

なんて話しながら歩いていると

「っ!リンリン!」

風香が指さした先には看守が居た

「クソッ!!ゴミ共がなんでこんな!!」

焦っているようね
ここまで大規模な反乱は起きたことが無いのね
首輪なんかに頼るからこうなるのよ

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