異世界に召喚されて魔族になりました

ルルーチルニド

5,魔素は感覚で扱うもの

その日の夜から魔素を扱うための練習が始まる
と言ってもラトルは教えることなどした事がなく苦労しているようだわ

「まず、魔素ってのは身体の中や空気中に充満しているんだ。それを自分の意思を電波させて共鳴させる、そしたら魔素が思い通りに変化、活動してくれる。そして魔素が変化したものが魔法と呼ばれる」
「共鳴…いまいち感覚が分からないわね」
「あたしも出来ねぇ」
「とりあえず見せてみるか」

ラトルは壁に向かい手を向け軽く力を込めて

「ふんっ!」

と一声の後、手のひらから小さな光の玉が生まれて辺りが少し明るくなった

「おぉー!すごいな!」
「少し暖かいね」
「俺は魔法系はあまり得意じゃないんだけどな。あと、自然系魔法はより具体的なイメージがあるとやりやすいかな」

自然系魔法…つまりは火や水とかかしら?
具体的なイメージね…
まだまだ習得には時間がかかりそうだわ

「そろそろ1時間くらい経つし今日は寝よう」
「まだまだ出来ないのに」
「焦ったってしょうがないわ」
「へいへい」

横になりながら魔素についてまとめてみる
・魔素とは生物の体内や自然界にある目に見えない物
・それらに意思を共鳴させて魔素を変化させる
・変化には具体的なイメージが必要
こんなところかしら?
明日は少し意識しながらやってみましょう

朝、私は叩き起された…

「リンリン!リンリン!!起きてってば!!」
「むにぃ…まだ少し…」
「リンリンってば!」

無理矢理身体を起こさせられてこしょばされる

「ちょっ!わかった!!分かったからって!」
「理華が!魔法使えたんだっ!」
「っ?!」

飛び起きた

「す、鈴音さんも見てくださいよ!」

珍しく興奮気味な口調で理華が魔法を発した
手のひらからはラトルのより強力な光の玉が生まれていた
部屋中が眩しくなったわね
魔素に適正があったのかしら
それより…頭の輪っかがひかってるんだけど…

「凄いわね、それより輪っか光ってない?」
「えっと…嬉しくて光ったみたいで」
「看守に見つかるとやばいからまず、落ち着きましょ」
「はい」

輪っかはしばらくして輝きを落ち着かせた

私も負けてられないわ
まあ、練習するまえに仕事開始の爆音が鳴り響く
こっちも何とかしなきゃね

作業をこなしながら魔素を感じる事に意識を向けつつ周りを観察しているけれど何も成果がないまま朝食の時間になる

私はレーションを1口だけ食べて風香にあげる

「風香、あげるわ」
「リンリン大丈夫なの?」
「知ってるでしょ?私は朝食べられないの」
「むぅ、知ってるけど…」

心配してくれるのはありがたいけど食べられないものは仕方ないのよ
1日の食事で栄養素色々と足りなさそうなので一口は食べるけど
厳しいわ
そのうち食べられるようにしておかないと…


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