冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ
第十六話 冒険者ギルドへの伝言
僕達は町に戻り宿に一泊した後冒険者ギルドに赴いていた。
数日離れていただけだが、僕達に伝言があった。
買い戻し依頼に関することと、昨日の騎士からだと言うことだ。こちらは名乗ったが、騎士も名乗っていた気がするが覚えていなかった。
始めに買い戻し依頼についての結果をギルマスが説明したいと言うこと。
次に、急がないので出来ることなら首都まで出向いて欲しいと言うことだ。無理であれば先ずは金銭的な報酬をクレイダの町の冒険者ギルドで受けとることが出来るようにする。
しかし直接お礼を言いたい貴族もいるようで、この町に本人が出向くことは立場的にも出来ないそうだ。
どちらもギルマス案件と言われ今時間があるとからと、いつものギルマスの部屋に入った。
「お前らは何をしているんだ? まだ冒険者になって少ししかたっていないのに、あの方から声がかかるなんてな。」
何故か疲れた表情のギルマス。
「知りませんよそんなことは。僕達がたまたまその場に居合わせただけでしょ。知っててやってる訳じゃあなくて、たまたまが続いているだけですよ。それに、あの方って誰ですか?」
「そう言えば知らなかったんだな。馬車に紋章が付いてただろ? 護衛依頼の時も商人に聞かなかったのか?」
ん~、聞いた気もするけど、長い永い記憶が残っているから、一回くらい? いや印象に残らないと覚えることが出来ていないな。
「忘れました! 教えてくださいギルマス!」
やや不満げな顔でギルマスは何かを考えている。
「お前ら、俺の名前は覚えているか?」
はっ!
ギルマスって呼んでいたから……覚えていない。
「バルーンさん…………バルーン・トリオトス。」
確か、風船を鳥が落とすさんだったはず。
僕の答えを聞いたギルマスが顔をしかめた。
「バミューダ・トライアングルでしょ!」
サクラも当てにいったがギルマスが下を向いたから違うようだ。
「我はバームクーヘンでだと思う!」
クロウも参戦したが、バームクーヘンは流石に違ったよな?
僕達の答えを聞いたギルマスはやや元気がなく
「バムーン・トリトス……。」
そう名乗った。
「あー、ソウダッタソウダッタ。覚えていたよ! もちろんわざとだよ! 皆が間違えるわけがないじゃないか。」
「それは嘘だな!」
ギルマスが苦笑いをしながら怒鳴ってきた。
ギルマスの名前は置いておいて、貴族について少し説明があった。
ギルマスの名前を覚えていないことは許されるが、一応貴族なギルマス。
貴族としての立場であれば失礼な事をしているととられ、相手が怒る事もある。
良い貴族や気さくな性格の貴族は笑って許してくれるだろうが気をつけるように言われた。
ま~本当に間違えられない時は鑑定で調べたら良いので大丈夫だろう。
「それでだが二つお前らに言っておくことがある。一つが買い戻しは適正価格で取引が終わった。買い戻されなかったものはこれ以上待っていても時間の無駄だろう。そして唯一紋章入りのナイフだが、予想しているかもしれないがここクレイダの町の領主の物だ。」
予想まではしないけど、何か問題が発生した?
「領主が三男に持たせていたナイフで、買い戻しとしては安いがギリギリ適正価格で書いとるそうだ。そして貴族としての失態だから、今回ナイフを取り戻した冒険者を教えろと言われた。」
それは確かギルマスも予想していたような。
「だが冒険者ギルドとしては教えないと伝えた。例え貴族でも買い戻しの約束ごとは曲げることは出来ない。ただし貴族が自ら調査してたどり着く場合がある。」
「それは防ぐことは出来ないの? それに、僕達の口でも塞ごうとするの?」
少し言いにくそうにしながらもギルマスは答えてくれた。
「その可能性もある。だから俺は二つ目の話だが、王都ファンフートに向かってほしい。そこにはお前らが護衛して回復薬を届けた子の親、貴族がいる。騎士も助け馬車の中には病に陥った子の弟が乗っていた。丁度お礼を直接言いたいと話しているから、会ってクレイダの町の領主を牽制しろ。おそらく悪いようにはされん。」
ふーん。
悪い貴族には良い貴族の後ろ楯か。
ま~今回の人生ではそれも良いのかな。
「どんな感じで行動したらいいの?」
「すぐ王都に向かうと決めるのなら、俺が盗賊討伐をした冒険者と認める書状を持たせよう。それを王都の冒険者ギルドに提出すると相手から何か反応があるだろう。そして直接お会いしたときに困ってますと伝えたら良い。」
それだけなら簡単かな。
「面会する時に着る服がないんだけど。」
「そこはそんなに気にしないはずだ。あの方は気さくだからな!」
「へ~、ギルマスも面識があるの?」
「あるぞ。あちらから声をかけて下さるのだ。努力している人が好きだと言っているぞ。」
ん~、努力か。
ま~どんな事があっても大丈夫かな。
面会する方向で動くか。
そう決めたら僕達はギルマスの案に乗ることにした。
ギルマスは今回の買い戻しの報酬を僕達に渡し、あの方と言う貴族の名前を教えてくれた。王都の冒険者ギルドへの書状も持たせてくれた。
後は早めに王都にいくと良いと言われて僕達は冒険者ギルドを後にした。
町に出た僕達は今回のお金で装備をここで揃えるか、王都で揃えるか迷っていた。
数日離れていただけだが、僕達に伝言があった。
買い戻し依頼に関することと、昨日の騎士からだと言うことだ。こちらは名乗ったが、騎士も名乗っていた気がするが覚えていなかった。
始めに買い戻し依頼についての結果をギルマスが説明したいと言うこと。
次に、急がないので出来ることなら首都まで出向いて欲しいと言うことだ。無理であれば先ずは金銭的な報酬をクレイダの町の冒険者ギルドで受けとることが出来るようにする。
しかし直接お礼を言いたい貴族もいるようで、この町に本人が出向くことは立場的にも出来ないそうだ。
どちらもギルマス案件と言われ今時間があるとからと、いつものギルマスの部屋に入った。
「お前らは何をしているんだ? まだ冒険者になって少ししかたっていないのに、あの方から声がかかるなんてな。」
何故か疲れた表情のギルマス。
「知りませんよそんなことは。僕達がたまたまその場に居合わせただけでしょ。知っててやってる訳じゃあなくて、たまたまが続いているだけですよ。それに、あの方って誰ですか?」
「そう言えば知らなかったんだな。馬車に紋章が付いてただろ? 護衛依頼の時も商人に聞かなかったのか?」
ん~、聞いた気もするけど、長い永い記憶が残っているから、一回くらい? いや印象に残らないと覚えることが出来ていないな。
「忘れました! 教えてくださいギルマス!」
やや不満げな顔でギルマスは何かを考えている。
「お前ら、俺の名前は覚えているか?」
はっ!
ギルマスって呼んでいたから……覚えていない。
「バルーンさん…………バルーン・トリオトス。」
確か、風船を鳥が落とすさんだったはず。
僕の答えを聞いたギルマスが顔をしかめた。
「バミューダ・トライアングルでしょ!」
サクラも当てにいったがギルマスが下を向いたから違うようだ。
「我はバームクーヘンでだと思う!」
クロウも参戦したが、バームクーヘンは流石に違ったよな?
僕達の答えを聞いたギルマスはやや元気がなく
「バムーン・トリトス……。」
そう名乗った。
「あー、ソウダッタソウダッタ。覚えていたよ! もちろんわざとだよ! 皆が間違えるわけがないじゃないか。」
「それは嘘だな!」
ギルマスが苦笑いをしながら怒鳴ってきた。
ギルマスの名前は置いておいて、貴族について少し説明があった。
ギルマスの名前を覚えていないことは許されるが、一応貴族なギルマス。
貴族としての立場であれば失礼な事をしているととられ、相手が怒る事もある。
良い貴族や気さくな性格の貴族は笑って許してくれるだろうが気をつけるように言われた。
ま~本当に間違えられない時は鑑定で調べたら良いので大丈夫だろう。
「それでだが二つお前らに言っておくことがある。一つが買い戻しは適正価格で取引が終わった。買い戻されなかったものはこれ以上待っていても時間の無駄だろう。そして唯一紋章入りのナイフだが、予想しているかもしれないがここクレイダの町の領主の物だ。」
予想まではしないけど、何か問題が発生した?
「領主が三男に持たせていたナイフで、買い戻しとしては安いがギリギリ適正価格で書いとるそうだ。そして貴族としての失態だから、今回ナイフを取り戻した冒険者を教えろと言われた。」
それは確かギルマスも予想していたような。
「だが冒険者ギルドとしては教えないと伝えた。例え貴族でも買い戻しの約束ごとは曲げることは出来ない。ただし貴族が自ら調査してたどり着く場合がある。」
「それは防ぐことは出来ないの? それに、僕達の口でも塞ごうとするの?」
少し言いにくそうにしながらもギルマスは答えてくれた。
「その可能性もある。だから俺は二つ目の話だが、王都ファンフートに向かってほしい。そこにはお前らが護衛して回復薬を届けた子の親、貴族がいる。騎士も助け馬車の中には病に陥った子の弟が乗っていた。丁度お礼を直接言いたいと話しているから、会ってクレイダの町の領主を牽制しろ。おそらく悪いようにはされん。」
ふーん。
悪い貴族には良い貴族の後ろ楯か。
ま~今回の人生ではそれも良いのかな。
「どんな感じで行動したらいいの?」
「すぐ王都に向かうと決めるのなら、俺が盗賊討伐をした冒険者と認める書状を持たせよう。それを王都の冒険者ギルドに提出すると相手から何か反応があるだろう。そして直接お会いしたときに困ってますと伝えたら良い。」
それだけなら簡単かな。
「面会する時に着る服がないんだけど。」
「そこはそんなに気にしないはずだ。あの方は気さくだからな!」
「へ~、ギルマスも面識があるの?」
「あるぞ。あちらから声をかけて下さるのだ。努力している人が好きだと言っているぞ。」
ん~、努力か。
ま~どんな事があっても大丈夫かな。
面会する方向で動くか。
そう決めたら僕達はギルマスの案に乗ることにした。
ギルマスは今回の買い戻しの報酬を僕達に渡し、あの方と言う貴族の名前を教えてくれた。王都の冒険者ギルドへの書状も持たせてくれた。
後は早めに王都にいくと良いと言われて僕達は冒険者ギルドを後にした。
町に出た僕達は今回のお金で装備をここで揃えるか、王都で揃えるか迷っていた。
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