冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ
完成ロマン武器
ラウールとサクラはロマン武器を受けとるため、【武器防具の店 ギアイヤ】に向かった。
ギアイヤではイヤードが出迎えてくれた。
「おう! 出来てるぜ。気に入らなくても注文品だから、調整はしてやるが、買わないっていうことはできないからな!」
「ちゃんと買いますよ~。私のロマンはどこ?」
「ちょっと待ってろ。」
そう言うとイヤードが奥から布をかぶせた何かを持って来た。そしてサクラに突き出した。
「まずは持ってみろ!」
「よっ!」
サクラは重さを感じさせないほど軽々と持ち上げた。
「重さはどうだ? あまり軽く感じすぎても駄目だぜ。」
「これくらいなら振りやすいと思う・・・。今までの大鎌よりは軽い?」
「今までのより軽すぎるから、そこは俺の腕でカバーした。」
「じゃあさっそく布をとってもいい?」
「おう! 俺の傑作を見てみろ、そして驚け!」
サクラは被せてある布を一気に外した。
そして出てきた大鎌は、真っ黒だった。
逆L字型で、柄は真っすぐ。そして手で持ちそうな数か所は四角くなっている。他の大部分は円形だ。
刃は湾曲が少なく、先が鋭い。刃の幅も柄に合わせたのか、全幅は20㎝、全長は60㎝。長柄は170㎝。サクラの体格からすると大きく見える。
「ん~~~~! いいねこれ! これいいよラウール! 私の理想に近いよ! 色もこれどうやったのイヤードさん!」
「色については、俺が独自に生み出した手法だから内緒だ! だが、強度も上がるぞ。刃はミスリル。柄はドラゴンの骨を加工。いい出来だぜ我ながら!」
「ありがとう! これで私のロマンが・・・、うれしい!!」
「そこまで喜んでもらえるなんて、頑張ったかいがあるぜ!」
「うん! 気に入ったよ。後はこれをこうやってアイテムボックスに入れて、いきなり出す!」
おい!サクラは何をしてるんだ・・・。アイテムボックス、収納魔法はこの世界では見られたら・・・。
「さくら! それは何だ!?」
「あっ!」
「もしかして・・・、伝説の・・・?」
サクラは慌てすぎてあたふたしている。
言い訳も出てこないようだ。
「イヤードさん、このことは内緒でお願いします。サクラは、魔法がものすごくうまいんですよ。これを知られると、旅が続けられなくなるから・・・。」
ラウールが必死に頭を下げた。
そして目の前のイヤードはまだ戸惑っているようだ。
少し時間がたつとようやくサクラも声が出て来て、ラウールと一緒にお願いをし始めた。
「俺は客の情報をばらまくつもりはない。だから安心しろ。容量が大きいバックだと思ってたが、ドラゴンの骨を出したのも、そう言う事か。」
「はい、そうなんです。でもありがとう、内緒にしてくれると言ってもらえて、安心した。」
もう見られてしまったサクラは、ロマン武器を収納したり、取り出したりを繰り返して笑っている。
ちょっと怖いよサクラ・・。
そしてイヤードさんはきちんとしていて、余った素材を返してきた。
そして僕が代表してお金を支払った。
そこから、素材の買取の交渉が始まり、イヤードさんにミスリルインゴットと、レットドラゴンの骨の一部、うろこを売却した。
店を出たラウールは、一気に実家まで移動した。
~~~~~~
「さてサクラさん? うれしいのはわかるけど、気を付けてね?」
「はいラウールさん、気を付けます・・・。」
「わかってくれたらいいよ。じゃあ、名前を付けようよ!」
「うん! 考える。」
ラウールとサクラは家の中であーでもない、こーでもないと案を出し合った。
ご飯も食べつつ、両親を待ちつつ、長い時間がたっても決まらない。
そこで、名前は追々付けることで二人の意見は一致した。
使っていく中でいい名前が浮かぶ可能性があると。
それまでは仮で【ロマンの大鎌】と呼ぶことにした。
~~~~~~
僕とサクラは、武器も手に入れたからこれからどうしようかを話し合った。
ミックとララにも相談した。するとミックが話した言葉がこれだ。
「ラウールもサクラも拠点をここにできると思う。しかし俺は反対だ。いくら転移が便利とはいえ、旅をするんだろ?旅と言うのは拠点に戻ることを言うのか?ちがうだろ。だから、時々戻る程度にして、普段は別の移動手段で旅を続けるべきだ。戻りたいときはすぐに戻れるだろ?」
そう言われて僕はその通りだと思った。
転移での移動を否定はしないでくれた父様。
だけれど、旅と言うものは、世の中を見て歩くためにはゆっくりと歩むべき時もある。
僕はサクラともう一度話し合った。
するとサクラもその意見に賛成をしていて、戻る時は転移もする。
しかし普段の移動は徒歩か馬車。
そして時々はミックとララに会いに来る。
その意見でまとまった。
「父様、母様。早速だけど旅に出るよ。明日は一日準備をして、次の日には出発する。次の行き先に近いところには転移で移動するけど。」
「おう、それじゃあたまには帰って来いよ。そして、また会えるから、時別な見送りはしないからな。」
「私もよラウール。何かあったらまた顔を見せに来てね。サクラもよ。」
「「はい!」」
その日の夜、次の日の夜はみんなで色々と話をした。
そして出発の日、僕たちの行き先は・・・。
ギアイヤではイヤードが出迎えてくれた。
「おう! 出来てるぜ。気に入らなくても注文品だから、調整はしてやるが、買わないっていうことはできないからな!」
「ちゃんと買いますよ~。私のロマンはどこ?」
「ちょっと待ってろ。」
そう言うとイヤードが奥から布をかぶせた何かを持って来た。そしてサクラに突き出した。
「まずは持ってみろ!」
「よっ!」
サクラは重さを感じさせないほど軽々と持ち上げた。
「重さはどうだ? あまり軽く感じすぎても駄目だぜ。」
「これくらいなら振りやすいと思う・・・。今までの大鎌よりは軽い?」
「今までのより軽すぎるから、そこは俺の腕でカバーした。」
「じゃあさっそく布をとってもいい?」
「おう! 俺の傑作を見てみろ、そして驚け!」
サクラは被せてある布を一気に外した。
そして出てきた大鎌は、真っ黒だった。
逆L字型で、柄は真っすぐ。そして手で持ちそうな数か所は四角くなっている。他の大部分は円形だ。
刃は湾曲が少なく、先が鋭い。刃の幅も柄に合わせたのか、全幅は20㎝、全長は60㎝。長柄は170㎝。サクラの体格からすると大きく見える。
「ん~~~~! いいねこれ! これいいよラウール! 私の理想に近いよ! 色もこれどうやったのイヤードさん!」
「色については、俺が独自に生み出した手法だから内緒だ! だが、強度も上がるぞ。刃はミスリル。柄はドラゴンの骨を加工。いい出来だぜ我ながら!」
「ありがとう! これで私のロマンが・・・、うれしい!!」
「そこまで喜んでもらえるなんて、頑張ったかいがあるぜ!」
「うん! 気に入ったよ。後はこれをこうやってアイテムボックスに入れて、いきなり出す!」
おい!サクラは何をしてるんだ・・・。アイテムボックス、収納魔法はこの世界では見られたら・・・。
「さくら! それは何だ!?」
「あっ!」
「もしかして・・・、伝説の・・・?」
サクラは慌てすぎてあたふたしている。
言い訳も出てこないようだ。
「イヤードさん、このことは内緒でお願いします。サクラは、魔法がものすごくうまいんですよ。これを知られると、旅が続けられなくなるから・・・。」
ラウールが必死に頭を下げた。
そして目の前のイヤードはまだ戸惑っているようだ。
少し時間がたつとようやくサクラも声が出て来て、ラウールと一緒にお願いをし始めた。
「俺は客の情報をばらまくつもりはない。だから安心しろ。容量が大きいバックだと思ってたが、ドラゴンの骨を出したのも、そう言う事か。」
「はい、そうなんです。でもありがとう、内緒にしてくれると言ってもらえて、安心した。」
もう見られてしまったサクラは、ロマン武器を収納したり、取り出したりを繰り返して笑っている。
ちょっと怖いよサクラ・・。
そしてイヤードさんはきちんとしていて、余った素材を返してきた。
そして僕が代表してお金を支払った。
そこから、素材の買取の交渉が始まり、イヤードさんにミスリルインゴットと、レットドラゴンの骨の一部、うろこを売却した。
店を出たラウールは、一気に実家まで移動した。
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「さてサクラさん? うれしいのはわかるけど、気を付けてね?」
「はいラウールさん、気を付けます・・・。」
「わかってくれたらいいよ。じゃあ、名前を付けようよ!」
「うん! 考える。」
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ご飯も食べつつ、両親を待ちつつ、長い時間がたっても決まらない。
そこで、名前は追々付けることで二人の意見は一致した。
使っていく中でいい名前が浮かぶ可能性があると。
それまでは仮で【ロマンの大鎌】と呼ぶことにした。
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僕とサクラは、武器も手に入れたからこれからどうしようかを話し合った。
ミックとララにも相談した。するとミックが話した言葉がこれだ。
「ラウールもサクラも拠点をここにできると思う。しかし俺は反対だ。いくら転移が便利とはいえ、旅をするんだろ?旅と言うのは拠点に戻ることを言うのか?ちがうだろ。だから、時々戻る程度にして、普段は別の移動手段で旅を続けるべきだ。戻りたいときはすぐに戻れるだろ?」
そう言われて僕はその通りだと思った。
転移での移動を否定はしないでくれた父様。
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