冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ
ラウールの相談
今日は朝から冒険者ギルドに行かず、朝食を食べたあと、そのままテーブルでラウールはサクラに相談を持ちかけた。
「これからのことを相談してもいい?そろそろ違う街に行こうかと思ってるんだけど。」
「そうね、私はラウールが行きたい所でいいわよ。」
「そうか~、行きたいところを決めれてないから、どっち方面に行くかだけでも考えて。」
「わかった。だけど直ぐには思いつかないな~。ラウールは?」
「僕も、行ったことのない所ってだけで、ここって言うところがね~。何かいい案はないかな?」
2人は少しの間無言で考えたが、いい場所が見つからなかった。
「人に今は聞くのもなー、とりあえず依頼でも受けるサクラ?」
「そうね、何か依頼票を見てみたら浮かぶかもね。後は冒険者ギルドで聞こえてくる話とかでね。」
そう言い、2人は冒険者ギルドに向かった。
~~~~~~~
冒険者ギルドはいつも通りの賑やかさだった。
そして【黒猫】の2人も、ギルマスのお陰で、騒ぎには巻き込まれない。ギルマスには感謝している2人だった。
依頼票を2人は確認した。
いつも通りの依頼がほとんどで、めぼしいものはない。それでも低ランク帯のものも確認していった。
「これなんてどうラウール?」
そう言ってサクラが一枚の依頼票を指差した。
【長期護衛:帝国までの護衛を依頼したい】
「ん~、帝国は行ってみたいけど、長期か~。」
「じゃあこれは?」
【森に魔物が増えています。魔物討伐をお願いします。できるだけランクの高い魔物を討伐してください。】
「小さな村からの依頼だね。普段なら受けたい依頼だけど、その森って学園行事でいく予定だったところでないサクラ?」
「そうね、よく見るとその森ね。じゃあパス。」
また2人は依頼票を見てまわっている。
しかし、めぼしい依頼は見つけることが出来なかった。
「サクラ? ちょっと酒場で果実水でも飲んで休もっか?」
「そうね。特に急いでいるわけでないしね。」
2人は酒場に行き、果実水を注文しテーブルについた。
そして、少しの間飲み物を口にして、ぼーとしていた。
『おい聞いたか?今度勇者召喚があるみたいだぜ!』
『本当か? 魔王が出現したって言う噂も聞かないぜ。』
『あ~、魔王なんて出てきてないぜ。俺が聞いた話だと、自分の側に強いやつを置いておきたい貴族がするみたいだぜ。』
『そんなことができるのか?』
『召喚陣は完成させたみたいだぜ。国や教会にある召喚陣を見れる立場の貴族らしいからな。』
『なんでそれをお前が知っているんだ?』
『どこにでも情報を洩らすやつはいるもんだ。特に今回は国が今ある物を使うんでなくて、ある意味で情報を盗んでいるからな。関わっている人数は多くなるさ。』
『そんなもんか? ちなみにどこの誰だ?』
『それがなんとな、この国の、教皇の弟の子らしいぞ。』
『あーあの、大きな口では言えないろくでなしか~。』
『ああ、そのろくでなしだ。後は噂が本当で、召喚陣が上手く作動したら、もうすぐ行われるはずだ。』
『じゃあこの街に勇者が・・・。』
『おーい、2人とも、待たせたな行こうぜ!』
そういうやりとりをして、冒険者たちは外に出ていった。
~~~~~~
「ラウール聞いた?テンプレよ。ただし魔王なし、国の召喚でなしだけど。」
「そうだね・・・。国で召喚するわけでないみたいだけどね・・・。ただ、噂だし、成功するかわからないし、どうしよう?」
「私はもう少しこの街に残りたくなった!ラウールが反対するならどこへでも行くけど・・・。」
ラウールは少し考えた。どっちがこの世界を楽しめるか。旅で色々見てまわるのは、初めての体験を楽しみにしているのも、1つの理由である。だったら、ここで少し待って、結果を確認してからでも出発はいいのではないかと。
本当に召喚があっても、僕たちは止めることは出来ない。もしいい人で、困っている事が分かれば、可能なら手助けしても良いのではないかと。
もし、テンプレ通り悪いやつがいたら、それは無視して旅立てばいい。
更に、複数召喚で、誰か1人が使えないと放り出されたら、助けてあげても良いのではないかと。
「そうだね。もしかして本当なら、僕たちが手助けできる場合もあるし、様子を見よっか。」
「ありがとうラウール。出会えないかも知れないけど、ろくでなしなら、直ぐにお披露目しそうだしね。」
「ね~。だから、いい人で限定で困っていたらね、助けてあげようよ。」
「「できる範囲で!」」
そう話し合いが終わり、2人はしばらくこの街に残り、この街周辺の依頼をするか、街をブラブラすることにした。
~~~~~~
「そうと決まれば、今日はどうする?噂の貴族の家の近くにでもいってみる?僕は名前も覚えていないけど、サクラはこの街の、国の教皇の名前はわかる?」
「・・・そういえばわからない。」
「でしょう。僕もだけどね。まずは教皇とその弟と、ろくでなしって言われる子供については調べよっか?」
結局2人は冒険者ギルドに戻った。
そして何でも相談受付で名前を知った。
住んでいる所はみんな同じ辺りで、誰でも知っている情報だからと教えてくれた。
そして今度こそ教えてもらった場所についた。
教皇は当然王宮で、その弟は隣の城だった。そしてろくでなしは、更にその隣の城にいるようだ。
ここまで来たことがなかった2人は、こんなに城が続いているものかと驚いた。
そして、噂になっているのに、こんなに近いのに止めないのはどうしてなのか疑問に思った。
教皇はいい人と聞いている。
弟もいい人らしい。
それなのにナゼ?
あくまで噂だったのか?
色んな考えが浮かんだラウールだったが、時間がたてばわかることだと、考えを切り替えた。
ただ、魔力の調整で送られてきたラウールがいる。転生や転移者が増えた場合、世界の魔力量がどうなるのかだけ気になった。
そして2人は買い物を楽しんでから宿屋わかばに帰るのであった。
「これからのことを相談してもいい?そろそろ違う街に行こうかと思ってるんだけど。」
「そうね、私はラウールが行きたい所でいいわよ。」
「そうか~、行きたいところを決めれてないから、どっち方面に行くかだけでも考えて。」
「わかった。だけど直ぐには思いつかないな~。ラウールは?」
「僕も、行ったことのない所ってだけで、ここって言うところがね~。何かいい案はないかな?」
2人は少しの間無言で考えたが、いい場所が見つからなかった。
「人に今は聞くのもなー、とりあえず依頼でも受けるサクラ?」
「そうね、何か依頼票を見てみたら浮かぶかもね。後は冒険者ギルドで聞こえてくる話とかでね。」
そう言い、2人は冒険者ギルドに向かった。
~~~~~~~
冒険者ギルドはいつも通りの賑やかさだった。
そして【黒猫】の2人も、ギルマスのお陰で、騒ぎには巻き込まれない。ギルマスには感謝している2人だった。
依頼票を2人は確認した。
いつも通りの依頼がほとんどで、めぼしいものはない。それでも低ランク帯のものも確認していった。
「これなんてどうラウール?」
そう言ってサクラが一枚の依頼票を指差した。
【長期護衛:帝国までの護衛を依頼したい】
「ん~、帝国は行ってみたいけど、長期か~。」
「じゃあこれは?」
【森に魔物が増えています。魔物討伐をお願いします。できるだけランクの高い魔物を討伐してください。】
「小さな村からの依頼だね。普段なら受けたい依頼だけど、その森って学園行事でいく予定だったところでないサクラ?」
「そうね、よく見るとその森ね。じゃあパス。」
また2人は依頼票を見てまわっている。
しかし、めぼしい依頼は見つけることが出来なかった。
「サクラ? ちょっと酒場で果実水でも飲んで休もっか?」
「そうね。特に急いでいるわけでないしね。」
2人は酒場に行き、果実水を注文しテーブルについた。
そして、少しの間飲み物を口にして、ぼーとしていた。
『おい聞いたか?今度勇者召喚があるみたいだぜ!』
『本当か? 魔王が出現したって言う噂も聞かないぜ。』
『あ~、魔王なんて出てきてないぜ。俺が聞いた話だと、自分の側に強いやつを置いておきたい貴族がするみたいだぜ。』
『そんなことができるのか?』
『召喚陣は完成させたみたいだぜ。国や教会にある召喚陣を見れる立場の貴族らしいからな。』
『なんでそれをお前が知っているんだ?』
『どこにでも情報を洩らすやつはいるもんだ。特に今回は国が今ある物を使うんでなくて、ある意味で情報を盗んでいるからな。関わっている人数は多くなるさ。』
『そんなもんか? ちなみにどこの誰だ?』
『それがなんとな、この国の、教皇の弟の子らしいぞ。』
『あーあの、大きな口では言えないろくでなしか~。』
『ああ、そのろくでなしだ。後は噂が本当で、召喚陣が上手く作動したら、もうすぐ行われるはずだ。』
『じゃあこの街に勇者が・・・。』
『おーい、2人とも、待たせたな行こうぜ!』
そういうやりとりをして、冒険者たちは外に出ていった。
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「ラウール聞いた?テンプレよ。ただし魔王なし、国の召喚でなしだけど。」
「そうだね・・・。国で召喚するわけでないみたいだけどね・・・。ただ、噂だし、成功するかわからないし、どうしよう?」
「私はもう少しこの街に残りたくなった!ラウールが反対するならどこへでも行くけど・・・。」
ラウールは少し考えた。どっちがこの世界を楽しめるか。旅で色々見てまわるのは、初めての体験を楽しみにしているのも、1つの理由である。だったら、ここで少し待って、結果を確認してからでも出発はいいのではないかと。
本当に召喚があっても、僕たちは止めることは出来ない。もしいい人で、困っている事が分かれば、可能なら手助けしても良いのではないかと。
もし、テンプレ通り悪いやつがいたら、それは無視して旅立てばいい。
更に、複数召喚で、誰か1人が使えないと放り出されたら、助けてあげても良いのではないかと。
「そうだね。もしかして本当なら、僕たちが手助けできる場合もあるし、様子を見よっか。」
「ありがとうラウール。出会えないかも知れないけど、ろくでなしなら、直ぐにお披露目しそうだしね。」
「ね~。だから、いい人で限定で困っていたらね、助けてあげようよ。」
「「できる範囲で!」」
そう話し合いが終わり、2人はしばらくこの街に残り、この街周辺の依頼をするか、街をブラブラすることにした。
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「そうと決まれば、今日はどうする?噂の貴族の家の近くにでもいってみる?僕は名前も覚えていないけど、サクラはこの街の、国の教皇の名前はわかる?」
「・・・そういえばわからない。」
「でしょう。僕もだけどね。まずは教皇とその弟と、ろくでなしって言われる子供については調べよっか?」
結局2人は冒険者ギルドに戻った。
そして何でも相談受付で名前を知った。
住んでいる所はみんな同じ辺りで、誰でも知っている情報だからと教えてくれた。
そして今度こそ教えてもらった場所についた。
教皇は当然王宮で、その弟は隣の城だった。そしてろくでなしは、更にその隣の城にいるようだ。
ここまで来たことがなかった2人は、こんなに城が続いているものかと驚いた。
そして、噂になっているのに、こんなに近いのに止めないのはどうしてなのか疑問に思った。
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弟もいい人らしい。
それなのにナゼ?
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