冒険者パーティー【黒猫】の気まぐれ

sazae9

デーブンさんからのダンジョン情報

久しぶりの再会を懐かしみ、お互いにこれまでの事を語り合った後、ラウールはダンジョンについてフルートさん聞いてみた。


 「おい!俺が教えてやるよ!なんていったって【放浪の羊】の情報通は俺だからな!だてに荷物運びや道具を使ってみんなをフォローしてないぜ。俺は情報集めもうまいんだぜ!」


そうデーブンさんが言い、フルートに口を開かせなかった。


 【ダンジョンとは】
 見た目はただの洞窟の入り口のように見える。
 中に入ると、今までの外の環境とは全く別の空間につながっている。
 別の空間はまだ解明されていない空間。
おそらくは異空間と呼ばれるもの。
しかし、森だったり、塔だったり、草原だったりと階層によって姿を変えるダンジョンもある。
 上がない作りの穴でも、上に登って攻略していくタイプもある。
 魔物が出現する。そして、魔物は生命力がなくなり、ある程度時間がたつと、ダンジョンに飲み込まれる。
 魔物を討伐後、解体し素材にして持ち運んでいるものはなくならない。
 魔物全部を運ぶためにはマジックボックスなど、空間の魔法がかかっているものでしか運べない。
 魔石は魔物がダンジョンに飲み込まれた後は地面に残る。
ダンジョンにはいろいろな罠があり、中には状態異常や呪いが付くものもある。
ダンジョン特有のアイテムを手に入れることが出来る。
 魔物が持っていた武器はダンジョンに吸収されない。
 魔物が持っているアイテム以外は、宝箱からだけ手に入れることが出来る。
 宝箱はダンジョンのどこかにある物と、ボス部屋と言われる部屋の魔物を討伐すると出現する物がある。
 難しい状況の宝箱の方が、良いものが出る。
 開ける人によって中身が変わる可能性もあると考えられている。
どの程度の広さがあるのかは、ダンジョンによって違う。
ダンジョンが変化するときもあるが、予想はできない。
ダンジョンによって、入り口に戻ることが出来る魔法陣が置かれている場所もある。
ダンジョンの最後は行き止まりで、魔法陣があり、入り口に戻ることが出来る。
ダンジョンの最後の部屋は、必ずボスがおり、そのダンジョンに出現する魔物の中で、一番強い。
 一度発生したダンジョンが、人の手でなくなったことはない。
 条件はわかっていないが、ダンジョンがただの穴に戻ることがある。


 「ん~大体そんな感じだな。あとは、自分達にあったダンジョンで戦闘力を上げたり、魔物の素材を集めたりすることで依頼を達成している感じかな。どうだ?わかったかラウール?」
どや顔デーブンさんだ。


 「大体わかりましたよデーブンさん。それでですけど、僕達にとって初めてなのが、罠なんです。デーブンさんたちはどうやって見極めてるんですか?」


 「それはだな・・・。勘だ!!」
そう言ってラウールを指さした。


 「勘!?」


 「それは嘘だ。本当は魔力を使う。」


 「嘘?そして魔力?」


 「そうだ。そしてこれはニックから教えてもらおう。頼んだぞニック。」


なぜかリーダーでないのにリーダー風なデーブンだ。
そして、一緒のテーブルにいたニックがラウールに説明をし始めた。


 「罠はね、気配を探るのと似た感じなんだ。気配を探るときって魔力を混ぜたほうが分かりやすいだろ。だから、ダンジョンの壁や床に魔力を込めた気配察知をして歩くと、なんとなく違和感があってわかるんだ。」


 「へ~そうなんですね。じゃあ、宝箱に罠があったりしても?」


 「宝箱についてはそれだけだとわからないよ。宝箱の場合は、僕たちは罠回避ができないから、開けてすぐにできるだけ離れたり、防御してるんだ。だから、盾もうまく使ってね。」


 思ったより力技だ。これは僕のスキルに期待しよう。


 「ありがとう。なんとなくわかったよ。」


 「どうだ!うちのニックもすごいだろ!」
とデーブンさんがまた話の主役に躍り出た。


 「そうですね~・・・。」


それからはまたみんなで話しをして親交を深めた。
しばらくは【放浪の羊】もクライスの街に滞在していると言うから、何かあったら頼ろうと思う。


 ~~~~~~~~~~


 時間がたち、そろそろ寝る時間が近づき、ラウールとサクラは、ラウールの部屋にいた。
 「色々聞けたし、まずは簡単そうなダンジョンに行ってみる?」


 「そうね、出来るだけ簡単で、雰囲気を感じることが出来るところを冒険者ギルドで聞いてみましょ。」


 「じゃあ決まりだね。明日は朝から冒険者ギルドに行ってみよう!」


そう2人で話し合った。冒険者ギルドではうわさをされていても無視をすることを決めて。
そして、パーティー名はもう少し考える事にして。


 「「おやすみ!」」



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