しがない男子生徒の日常
1日目
今日は高校の入学式だ。昼頃に入学式が始まったが流行病のせいで在校生は出席しなかった。そして入学式が終わるとクラス分けがあり、僕のクラスには同中の同級生は4人だけだった。クラス分けを確認し終わるとクラスごとに移動を始めた。
僕達は教室に着いて席を確認し終わるとそれぞれの席に着いた。そして入学式会場で紹介があった担任の新田慎吾が教室に入ってきた。
「こんにちは、改めて自己紹介をするぞ。1年2組の担任の新田慎吾だ。1年間よろしく!」
「「「よろしくお願いします!」」」
「うん、いい返事だ。そして後ろにたっている人は副担任の鈴木裕子さんだ」
「こんにちは、副担任の鈴木裕子です。よろしくお願いします」
「「「よろしくお願いします」」」
「副担任は俺がいない時の担任をしてくれる。あと、授業のサポートもしてくれる。まぁその話は置いといて、今から提出物の回収を始めるぞ。俺が言った物を後ろから回して前に持ってくれ」
提出物の回収は10分程で終わった。
「本当ならここで自己紹介をするんだが流行病のせいで後日行うぞ。その日までに自己紹介文を考えてくるのが宿題だ。今日はこの位で終わりだ。起立!礼!」
「「「ありがとうございました」」」
ホームルームが終わったので僕は同中の  同級生のもとへ向かった。
「よー、心穏」
僕が向かったのは同じソフトテニス部の太田心穏。心穏は唯一無二の友達であり、親友だ。心穏にだけは砕けた話し方ができる。心穏はコミュニケーション能力が高いので友達が沢山いる。だが、何故か今は心穏の周りに友達はいなかった。
「お、勇気じゃないか」
おっと、僕の名前を紹介してなかったね。僕は永崎勇気だ。え?誰に話してるかって?そんなの知らないよ!
「一緒に下まで行かない?」
「お、勇気から誘ってくれるなんて久しぶりだな!確か1ヶ月ぶりだっけか?」
「脳に障害でも抱えてるの?つい最近も誘ったじゃない、ゲームに」
「勇気はゲームが恋人だもんな!」
「なんかそこまで真っ直ぐ言われるとちょっと悲しいね」
そう、僕は紛れもないアニメ・ゲームオタクだ。だが、勉強に手を抜いたことがないので成績はそこそこいい。そうしながら階段を降りると玄関辺りが混んでいた。
「やっぱりそうなるよね。ほとんどのクラスがホームルーム終わったから」
そうして15分程そこで話していると少しづつ下駄箱が空いてきた。なので慎吾が僕の手を引っ張りながら、
「そろそろ空いてきたから強引にいこう」
慎吾の言う通りに無理矢理通り、外に出られた。外に出て少し歩いた所で座ると、慎吾の周りに人が集まってきた。慎吾はかなりのイケメンで周りには常に女子が寄ってくる。
「あ、あの!LINE交換しませんか!」
と、何人かのグループの中の一人が慎吾に話しかけた。
「ああ、いいよ」
と言うとスマホを出しQRコードを見せた。そのグループが全員交換し終わり、去っていくと僕が話しかけた。
「モテモテだね!やっぱりイケメンは違うわぁ」
「や、やめろよ!」
と話していたが慎吾は、
「すまん!他の友達に呼ばれたらから行ってくるわ。あ、勇気も行くか?」
「行かないよ、僕が人見知りでコミュ障ってこと知ってて言ってるでしょ?」
「バレたか……まぁ、とりま行ってくるわ」
「行ってらっしゃい」
そう言うと僕は独りになった。だが、そこに別の中学のソフトテニス部の1人が話しかけてきた。
「あ、君勇気君だよね。LINE交換しようよ!」
「分かった、QRコードでいい?」
「いや、フルフルでしょ」
「あ、そうですか」
そんなことしているうちにLINE交換ができた。
「交換できたね。あと、僕の元ペアの子のLINEのアカウント送っとくね」
「分かった」
「じゃあね」
「あ、勇気。また1人でいるの?何度友達と一緒にいなさいといえば分かるの?」
「ごめんなさい」
「まぁ今日は入学式だからあまり怒らないけど次こんなとこ見かけたら許さないからね」
「はい」
僕のお母さんはオタクの事についてネチネチと言ってくる。そのせいで人間不信になって友達ができないでいる。え?慎吾はって?それとこれは違うんだよ。
「さっさと門で写真撮って帰るわよ」
「はい」
お母さんの言う通り今日は写真を取ってから追加の教科書を買って帰った。
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