これがあたしの王道ファンタジー! 〜愛と勇気と装備変更と〜
前略、出会いと別れと
「うぅ……酷い目にあった……」
「自業自得です。」
結局昨日はリリアンに締め落とされて、あまり楽しめなかった。まぁでも、あの騒動の中心にいて、みんなが労ってくれた。それだけでも思い出に残る出来事だったと言えるだろう。
「次の目的地は『テンカ』です。」
「あれ?次は港町って言わなかった?」
そこから船にのり、『青の領地』を目指すとリリアンは言っていた。
「貴方は剣をそのままにしていくつもりですか?」
なるほど、リリアンは折れた大剣のことを言ってくれてるみたい。確かに石像との戦いで折れてしまった、あたしの大剣は何度装備変更をしても戻ることはなかった。
「『テンカ』に行けば直せるの?」
「はい、あそこには鍛冶師がいますからね。」
なるほど、壊れた武器は鍛冶師に。ネオスティアのルールらしい。
しかし『テンカ』か、ルート的に行けないと思ってたけどギンとの約束も果たせそうだ。
聞けば鍛冶師は存在自体が珍しく、特定の街にしかいないらしい。当然ここ『ラックベル』にもいない。
「どんな街なのかなぁ」
「私も行ったことがないので詳しくはないですが、最近、いい噂を聞きませんね。」
ありゃ、それは怖いね。あの気のいいギン達がいる街だし、勘違いであってほしいけど……
「そろそろ出発?」
その予定ですが、リリアンは酒場の外を指して、
「まだお別れを済ませてないのでは?」
別れが辛いから、面を向かってさよならするのはやめておこうと思ってた。昨日のリリアンの言葉がよぎる。
「ありがとう、ちょっと行ってくるよ!」
はい、静かに答えて、あたしを見送ってくれた。
「待って!二人とも!」
「セツナ?」「セツナさん?」
やっと追いついた、2人も出発するみたい。
「2人はどうするの?」
「あたしは他の街とか周ろうかなって、やりたいこと探したいし!」
笑顔のリッカ。その笑顔に迷いはなかった。
「僕は学園に戻ります。皆さんのおかげで『召喚術』の研究も進みそうです。」
ラルム君も、もう諦めるなんて言葉を連想できないくらい晴れ晴れとした表情だった。
答えはわかってるでも聞かずにはいられない。だって人は孤独に生きれるようにできてない。寂しいと思ってもいいから。
「ねぇ、これから少し遠回りして『青の領地』まで行くんだけどさ。一緒に行かない?寂しいよ。」
2人は顔を見合わせて、少し笑って。
「ありがと、セツナ!でもあたしは1人で行くよ。自分のやりたいこと、夢を見つけて。セツナみたいにそれを応援してあげたいからね!」
「僕も1人で行きます。もう諦められた学問なんて、言いません、僕が言わせません。1人でいても1人で夢を追うわけじゃないですから。そしてセツナさんみたいな主人公になりたいから。」
だよね、わかってた。
「ほら、リリアンちゃんが待ってるよ?」
振り向けば、少し離れたところでリリアンが立っていた。うん、わかったよ。
「それじゃあ2人とも!またね!」
「またね!」「それではまた」
背を向け、走り出す。寂しいけど寂しくない。それでもちょっと寂しくて。それを知られたくなかったから、少しだけ走ることにした。
「自業自得です。」
結局昨日はリリアンに締め落とされて、あまり楽しめなかった。まぁでも、あの騒動の中心にいて、みんなが労ってくれた。それだけでも思い出に残る出来事だったと言えるだろう。
「次の目的地は『テンカ』です。」
「あれ?次は港町って言わなかった?」
そこから船にのり、『青の領地』を目指すとリリアンは言っていた。
「貴方は剣をそのままにしていくつもりですか?」
なるほど、リリアンは折れた大剣のことを言ってくれてるみたい。確かに石像との戦いで折れてしまった、あたしの大剣は何度装備変更をしても戻ることはなかった。
「『テンカ』に行けば直せるの?」
「はい、あそこには鍛冶師がいますからね。」
なるほど、壊れた武器は鍛冶師に。ネオスティアのルールらしい。
しかし『テンカ』か、ルート的に行けないと思ってたけどギンとの約束も果たせそうだ。
聞けば鍛冶師は存在自体が珍しく、特定の街にしかいないらしい。当然ここ『ラックベル』にもいない。
「どんな街なのかなぁ」
「私も行ったことがないので詳しくはないですが、最近、いい噂を聞きませんね。」
ありゃ、それは怖いね。あの気のいいギン達がいる街だし、勘違いであってほしいけど……
「そろそろ出発?」
その予定ですが、リリアンは酒場の外を指して、
「まだお別れを済ませてないのでは?」
別れが辛いから、面を向かってさよならするのはやめておこうと思ってた。昨日のリリアンの言葉がよぎる。
「ありがとう、ちょっと行ってくるよ!」
はい、静かに答えて、あたしを見送ってくれた。
「待って!二人とも!」
「セツナ?」「セツナさん?」
やっと追いついた、2人も出発するみたい。
「2人はどうするの?」
「あたしは他の街とか周ろうかなって、やりたいこと探したいし!」
笑顔のリッカ。その笑顔に迷いはなかった。
「僕は学園に戻ります。皆さんのおかげで『召喚術』の研究も進みそうです。」
ラルム君も、もう諦めるなんて言葉を連想できないくらい晴れ晴れとした表情だった。
答えはわかってるでも聞かずにはいられない。だって人は孤独に生きれるようにできてない。寂しいと思ってもいいから。
「ねぇ、これから少し遠回りして『青の領地』まで行くんだけどさ。一緒に行かない?寂しいよ。」
2人は顔を見合わせて、少し笑って。
「ありがと、セツナ!でもあたしは1人で行くよ。自分のやりたいこと、夢を見つけて。セツナみたいにそれを応援してあげたいからね!」
「僕も1人で行きます。もう諦められた学問なんて、言いません、僕が言わせません。1人でいても1人で夢を追うわけじゃないですから。そしてセツナさんみたいな主人公になりたいから。」
だよね、わかってた。
「ほら、リリアンちゃんが待ってるよ?」
振り向けば、少し離れたところでリリアンが立っていた。うん、わかったよ。
「それじゃあ2人とも!またね!」
「またね!」「それではまた」
背を向け、走り出す。寂しいけど寂しくない。それでもちょっと寂しくて。それを知られたくなかったから、少しだけ走ることにした。
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