これがあたしの王道ファンタジー! 〜愛と勇気と装備変更と〜
前略、宴会と悲鳴と
その夜は宴会だった。遺跡の踏破と隠れ住んでいた呪術師を捕まえたことを祝い。酒場側が冒険者を集めて開いてくれたのだ。
「よう嬢ちゃん!あんたがリーダーか?とりあえず食いな!」
「ありがとう!知らない人!いただきまーす!」
漫画でしか見たことのない骨付きの肉にかぶりつく。うん!美味しい!
今日、一緒に死線を乗り越えた仲間達もあちこちで楽しんでるみたい。
「それでさ!そこでギュンて飛んで、あたしの弾にさ!」
リッカは他の冒険者達に今日のことを興奮気味に語っている。遺跡で見せた弱気な表情はもうどこにもない。
「えぇ…大変興味深い遺跡でした。」
ラルム君は魔術師仲間?同じようにローブを着た人達と静かに飲み交わしてる。あのあと呪術師を縛ったあと遺跡の文字をゆっくりと読んでいた。なにか前に進めたらいいな。
孤高なる暗黒騎士は……ここにはいない。あの後すぐに、子供達のまつ場所へ帰ってしまった。寂しいけど寂しくない、だってまた会うって約束したからね。
「なにをふけっているんですか。」
この声、もはや安心感すらある。
「ちょっとね。出会いと別れについて。」
仕方ない、みんな冒険者だ。それぞれ、欲しいものややりたいことがあって旅をしている。だから
「寂しいなんて勝手だよね。」
あたしの独りよがりで誰かの足枷になってはいけない。やっぱり明日は前にしかないのだ。
「別にいいじゃないですか。」
「え?」
あまりに予想外の反応に驚く、てっきり厳しい言葉が飛んでくるものだと………
「仲良くなった人と分かれるのが寂しい、当たり前です。人は孤独に生きれるようにできてません。」
「私達は冒険者です。自分だけの冒険がしたくて世界を回ります。出会いも別れも日常茶飯事です。」
いつになく喋るリリアン。そして、と前置いて
「その2つは矛盾しません。別れの度に寂しいた思ってもいいじゃないですか。」
「だって、また会えるんですから。自分なりの道を歩き続ければ、明日は前にしかないんでしょう?」
そうだ……そうだね!
「ありがとう、リリアン。元気でたよ。」
満足げな顔で、なによりです。優しい言葉だった。
「それと3つほど質問が」
「ん?なにかな?」
「諦めない、諦めない。なにが貴方をそこまでさせるのですか?」
あぁ、それか……それに関しては話すつもりはない。昔の事は、元の世界の話しはあたしの人格形成に深く関わっているが、少なくともネオスティアにその話しを持ち込むつもりはない。
嘘をついてもバレるだろうから、言えないと言うことを伝える。
「だからさ、主人公になりたいからってことで納得してくれないかな?」
やっぱり納得いかなそうだけど、諦めたように次の質問に移ってくれた。
「では2つ目、あれは口説き文句ですか?」
んん?質問の意図がわからない。あれ、とは?
「あの『〜〜なら、あたしが〜〜』ってやつですよ。ノノさんにもいってましたよね?」
あ、あれか
「深い意味はないよ、勢いで喋ってるからね。」
本当だ、別に口説いてるわけじゃない。
「そうですか。では最後の質問です。」
まだ納得のいってないようなリリアンは、あたしの腕を固めて………腕を固めて?
「ラルムさんにメイド服を着せようとしてましたね?とんなに完璧なメイドが近くにいるのに。」
ギリギリと腕に圧がかかる。これ、折れちゃわない?
「最高のメイドはリリアン様です。と言うまで離しません。」
ま、まずい…!!リリアンは本気だ…!そういうところだぞ!!
「て、訂正する気はないよ!」
こっちも折れる気はない!
「少し強めに締めましょう。」
ぎゃあぁぁぁああああっ!!!!!
ガヤガヤと活気の溢れる宴会で、あたしの悲鳴は騒ぎの中に紛れていった。
「よう嬢ちゃん!あんたがリーダーか?とりあえず食いな!」
「ありがとう!知らない人!いただきまーす!」
漫画でしか見たことのない骨付きの肉にかぶりつく。うん!美味しい!
今日、一緒に死線を乗り越えた仲間達もあちこちで楽しんでるみたい。
「それでさ!そこでギュンて飛んで、あたしの弾にさ!」
リッカは他の冒険者達に今日のことを興奮気味に語っている。遺跡で見せた弱気な表情はもうどこにもない。
「えぇ…大変興味深い遺跡でした。」
ラルム君は魔術師仲間?同じようにローブを着た人達と静かに飲み交わしてる。あのあと呪術師を縛ったあと遺跡の文字をゆっくりと読んでいた。なにか前に進めたらいいな。
孤高なる暗黒騎士は……ここにはいない。あの後すぐに、子供達のまつ場所へ帰ってしまった。寂しいけど寂しくない、だってまた会うって約束したからね。
「なにをふけっているんですか。」
この声、もはや安心感すらある。
「ちょっとね。出会いと別れについて。」
仕方ない、みんな冒険者だ。それぞれ、欲しいものややりたいことがあって旅をしている。だから
「寂しいなんて勝手だよね。」
あたしの独りよがりで誰かの足枷になってはいけない。やっぱり明日は前にしかないのだ。
「別にいいじゃないですか。」
「え?」
あまりに予想外の反応に驚く、てっきり厳しい言葉が飛んでくるものだと………
「仲良くなった人と分かれるのが寂しい、当たり前です。人は孤独に生きれるようにできてません。」
「私達は冒険者です。自分だけの冒険がしたくて世界を回ります。出会いも別れも日常茶飯事です。」
いつになく喋るリリアン。そして、と前置いて
「その2つは矛盾しません。別れの度に寂しいた思ってもいいじゃないですか。」
「だって、また会えるんですから。自分なりの道を歩き続ければ、明日は前にしかないんでしょう?」
そうだ……そうだね!
「ありがとう、リリアン。元気でたよ。」
満足げな顔で、なによりです。優しい言葉だった。
「それと3つほど質問が」
「ん?なにかな?」
「諦めない、諦めない。なにが貴方をそこまでさせるのですか?」
あぁ、それか……それに関しては話すつもりはない。昔の事は、元の世界の話しはあたしの人格形成に深く関わっているが、少なくともネオスティアにその話しを持ち込むつもりはない。
嘘をついてもバレるだろうから、言えないと言うことを伝える。
「だからさ、主人公になりたいからってことで納得してくれないかな?」
やっぱり納得いかなそうだけど、諦めたように次の質問に移ってくれた。
「では2つ目、あれは口説き文句ですか?」
んん?質問の意図がわからない。あれ、とは?
「あの『〜〜なら、あたしが〜〜』ってやつですよ。ノノさんにもいってましたよね?」
あ、あれか
「深い意味はないよ、勢いで喋ってるからね。」
本当だ、別に口説いてるわけじゃない。
「そうですか。では最後の質問です。」
まだ納得のいってないようなリリアンは、あたしの腕を固めて………腕を固めて?
「ラルムさんにメイド服を着せようとしてましたね?とんなに完璧なメイドが近くにいるのに。」
ギリギリと腕に圧がかかる。これ、折れちゃわない?
「最高のメイドはリリアン様です。と言うまで離しません。」
ま、まずい…!!リリアンは本気だ…!そういうところだぞ!!
「て、訂正する気はないよ!」
こっちも折れる気はない!
「少し強めに締めましょう。」
ぎゃあぁぁぁああああっ!!!!!
ガヤガヤと活気の溢れる宴会で、あたしの悲鳴は騒ぎの中に紛れていった。
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