これがあたしの王道ファンタジー! 〜愛と勇気と装備変更と〜
前略、剣士と銃士と魔術師と孤高なる暗黒騎士と
「随分と早かったですね。」
酒場へと引き返してきたあたし達は、とりあえず何かを飲んでいるリリアンに状況の説明をした。ミルク?可愛いな!
てか、リリアンならあの岩を壊せるんじゃない?いてもあたしに対する理不尽な仕打ちをそういうところにいかしてほしい。
「残念ながら、話しを聞く限り今の私では無理です。」
これがあるので、リリアンは両手を掲げる。リリアンができないとなるとう〜ん。
「やはり他の冒険者達に依頼するしかないのでしょうか……」
うつむくラルム君、ただ、諦められている学問だと言うなら、岩の撤去は当分先になるだろう。
なにか手段はないか、あたしはない頭をフル回転させ方法を探す。男だろうと女だろうと悲しむ顔は見たくない。
様々なアイデアが考えては消え、考えては消え……
ダメだ!わっかんない!少し諦めかけたあたし達に背後から。
「ならば我がいこう。」
この声……低く重いけど、どこか思いやりを感じるこの声は……
振り返ればそこに孤高なる暗黒騎士が立っていた音もなく。
「孤高なる暗黒騎士!!」
「「ぎゃあぁぁあああーー!!」」
再開を喜ぶあたしとは対象的にリッカとラルム君は絶叫。あ、そういえばリッカに至っては恐怖のあまり賞金稼ぎやめたんだっけ。
かくかくしかじか、怯える2人にあたしは孤高なる暗黒騎士が子供思いの優しい人であること、一緒に買い物に行ったことなどを話し。理解を求める。
「そっか!いい人なんだね!」
すぐに馴染むリッカ。
「そ、そうですか……よろしく…お願いします…」
まだ少し警戒ぎみのラルム君、ちょっとずつ仲良く慣れればいいな。
「でもいいの?孤高なる暗黒騎士。子供達が待ってるんじゃない?」
「まだなんの礼もしてない故な。安心しろ、ぷりんはくーる便で送ったからな。」
「ありがとう、心強いよ!」
クール便?もうツッコまない
「孤高なる暗黒騎士さん。」
ミルクを飲み終えたリリアンが立ちふさがる、 まさか戦うつもり!?
いつもの蛮行とはかけ離れた、優雅な仕草で頭をさげて
「私の弟子の引率、ありがとうございます。ですができる限り経験を積ませたいので、最低限のフォローを努めてほしいのです。」
「承知した。」
なるほど、楽をするなってことね。
「では僕はクエストの再設定をしておきますね。」
「ではミルクをもう一杯」
「あたしもなんか飲む〜〜」
みんな散り散りに時間を潰す。あたしは……
「ねぇ、今時間があるならさ、歩き方教えてくれない?」
「承知した。」
特訓をすることにした。
「ほっ、ほっ」
しばらく足音を立てない歩き方の特訓をする。なるほど重心が大事なんだね。
「歩き方も戦闘の基礎、これを習得すればできることも増えよう。」
孤高なる暗黒騎士はその人柄に反さず、丁寧に教えてくれた。リリアンのスパルタになれた身体に優しさが染み渡る。
「あとはひたすらに反復練習するまでだ。」
「うん、ありがとう。じゃあそろそろ戻ろうか。」
あと1歩で掴めそうだけど……なにかきっかけが、これができるようになれば速く走れそうだし、ジャンプ力とかも上がりそうだけど……
「う〜〜ん……」
唸りながら歩く、なにかきっかけが……
「は〜〜い、ラックベル名物のケバブどうですか〜〜」
なんで街の名物がケバブなのかはおいといて、この声……なんか聞いたことあるような……
「そこの9999ポイントのお姉さんどうですか〜〜」
9999ポイント?美味しそうな匂いとなぜか知ってる人の少ない情報に振り返る。
「やっほ〜〜セツナン。」
「この天使が!!」
瞬間、剣を抜いて飛ぶ。あ、できた。
いつもより静かで格段に高いジャンプ。その高さのまま!斬る!
「あぶなぁ!!」
白刃取り!?ちぃ!腐っても天使か!
「いきなりなにすんですか!」
「絶対に殺す、そう言ったはずだ。」
「言われてませんけど!?」
あ、リストに書いただけだった。
「見事な跳躍だ。」
後ろの孤高なる暗黒騎士。うん、お陰様でね。
「あ、孤高なる暗黒騎士さん、お疲れ様です。」
軽く会釈。礼儀正しい天使だった。
「セツナンも乙〜〜」
手をひらひら、失礼な天使だった。
「てか前から思ってたけど、なんであたしにはそんなにテキトーなの?もっと大事に扱って?」
「ほら、セツナンはマブじゃん?」
「えぇ……やだなぁ……」
唐突なマブ宣言にあたしはこれ以上の関わりは不要と酒場へ急ぐのだった。
「2つ貰おうか。」
「毎度あり〜〜」
奢ってもらったケバブは悔しいけど美味しかった。
酒場に再集結、メンバー確認。
「えっと…剣士のあたしと」
「銃士のあたしと!」
「魔術師の僕と」
「孤高なる暗黒騎士である」
成り行きで剣士を名乗ったけどこれでいいのだろうか。
「孤高なる暗黒騎士ってかっこいいな〜〜あたしも二つ名とかほしい!」
はしゃぐリッカにわかる、と同意。二つ名で名を轟かせたい。
「貴方には立派な二つ名があるじゃないですか。」
突然のリリアン。あたしに二つ名???
「悪魔の弟子と」
「絶対に嫌だ!!!」
どうやらリリアンの中であたしは弟子に決まったらしい。
酒場へと引き返してきたあたし達は、とりあえず何かを飲んでいるリリアンに状況の説明をした。ミルク?可愛いな!
てか、リリアンならあの岩を壊せるんじゃない?いてもあたしに対する理不尽な仕打ちをそういうところにいかしてほしい。
「残念ながら、話しを聞く限り今の私では無理です。」
これがあるので、リリアンは両手を掲げる。リリアンができないとなるとう〜ん。
「やはり他の冒険者達に依頼するしかないのでしょうか……」
うつむくラルム君、ただ、諦められている学問だと言うなら、岩の撤去は当分先になるだろう。
なにか手段はないか、あたしはない頭をフル回転させ方法を探す。男だろうと女だろうと悲しむ顔は見たくない。
様々なアイデアが考えては消え、考えては消え……
ダメだ!わっかんない!少し諦めかけたあたし達に背後から。
「ならば我がいこう。」
この声……低く重いけど、どこか思いやりを感じるこの声は……
振り返ればそこに孤高なる暗黒騎士が立っていた音もなく。
「孤高なる暗黒騎士!!」
「「ぎゃあぁぁあああーー!!」」
再開を喜ぶあたしとは対象的にリッカとラルム君は絶叫。あ、そういえばリッカに至っては恐怖のあまり賞金稼ぎやめたんだっけ。
かくかくしかじか、怯える2人にあたしは孤高なる暗黒騎士が子供思いの優しい人であること、一緒に買い物に行ったことなどを話し。理解を求める。
「そっか!いい人なんだね!」
すぐに馴染むリッカ。
「そ、そうですか……よろしく…お願いします…」
まだ少し警戒ぎみのラルム君、ちょっとずつ仲良く慣れればいいな。
「でもいいの?孤高なる暗黒騎士。子供達が待ってるんじゃない?」
「まだなんの礼もしてない故な。安心しろ、ぷりんはくーる便で送ったからな。」
「ありがとう、心強いよ!」
クール便?もうツッコまない
「孤高なる暗黒騎士さん。」
ミルクを飲み終えたリリアンが立ちふさがる、 まさか戦うつもり!?
いつもの蛮行とはかけ離れた、優雅な仕草で頭をさげて
「私の弟子の引率、ありがとうございます。ですができる限り経験を積ませたいので、最低限のフォローを努めてほしいのです。」
「承知した。」
なるほど、楽をするなってことね。
「では僕はクエストの再設定をしておきますね。」
「ではミルクをもう一杯」
「あたしもなんか飲む〜〜」
みんな散り散りに時間を潰す。あたしは……
「ねぇ、今時間があるならさ、歩き方教えてくれない?」
「承知した。」
特訓をすることにした。
「ほっ、ほっ」
しばらく足音を立てない歩き方の特訓をする。なるほど重心が大事なんだね。
「歩き方も戦闘の基礎、これを習得すればできることも増えよう。」
孤高なる暗黒騎士はその人柄に反さず、丁寧に教えてくれた。リリアンのスパルタになれた身体に優しさが染み渡る。
「あとはひたすらに反復練習するまでだ。」
「うん、ありがとう。じゃあそろそろ戻ろうか。」
あと1歩で掴めそうだけど……なにかきっかけが、これができるようになれば速く走れそうだし、ジャンプ力とかも上がりそうだけど……
「う〜〜ん……」
唸りながら歩く、なにかきっかけが……
「は〜〜い、ラックベル名物のケバブどうですか〜〜」
なんで街の名物がケバブなのかはおいといて、この声……なんか聞いたことあるような……
「そこの9999ポイントのお姉さんどうですか〜〜」
9999ポイント?美味しそうな匂いとなぜか知ってる人の少ない情報に振り返る。
「やっほ〜〜セツナン。」
「この天使が!!」
瞬間、剣を抜いて飛ぶ。あ、できた。
いつもより静かで格段に高いジャンプ。その高さのまま!斬る!
「あぶなぁ!!」
白刃取り!?ちぃ!腐っても天使か!
「いきなりなにすんですか!」
「絶対に殺す、そう言ったはずだ。」
「言われてませんけど!?」
あ、リストに書いただけだった。
「見事な跳躍だ。」
後ろの孤高なる暗黒騎士。うん、お陰様でね。
「あ、孤高なる暗黒騎士さん、お疲れ様です。」
軽く会釈。礼儀正しい天使だった。
「セツナンも乙〜〜」
手をひらひら、失礼な天使だった。
「てか前から思ってたけど、なんであたしにはそんなにテキトーなの?もっと大事に扱って?」
「ほら、セツナンはマブじゃん?」
「えぇ……やだなぁ……」
唐突なマブ宣言にあたしはこれ以上の関わりは不要と酒場へ急ぐのだった。
「2つ貰おうか。」
「毎度あり〜〜」
奢ってもらったケバブは悔しいけど美味しかった。
酒場に再集結、メンバー確認。
「えっと…剣士のあたしと」
「銃士のあたしと!」
「魔術師の僕と」
「孤高なる暗黒騎士である」
成り行きで剣士を名乗ったけどこれでいいのだろうか。
「孤高なる暗黒騎士ってかっこいいな〜〜あたしも二つ名とかほしい!」
はしゃぐリッカにわかる、と同意。二つ名で名を轟かせたい。
「貴方には立派な二つ名があるじゃないですか。」
突然のリリアン。あたしに二つ名???
「悪魔の弟子と」
「絶対に嫌だ!!!」
どうやらリリアンの中であたしは弟子に決まったらしい。
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