これがあたしの王道ファンタジー! 〜愛と勇気と装備変更と〜
前略、銃と拳と
「動くな、手をあげろ。」
緩やかな坂道を登りきり。開けた道へでてきたあたし達の前に唐突な強盗宣言。これまたありきたりなセリフだなぁ。
「お断りします。」
ブレないなぁ……
「あなたが黒い悪魔ね、数々の悪行、知ってるだから!」
おっと、リリアンのお客さんだったか。実際悪魔みたいなものだけど、なにも知らずに悪行とか言われるのは気分よくないね。仕方ない、誤解を解くためにここはあたしが………
「全てにおいて特に否定しませんが、これはいささか失礼では?まず名乗るべきかと」
「あ、ごめんなさい。あたしはリッカ。悪人退治専門の冒険者!賞金稼ぎ!」
否定しないんだ!?まぁリリアンのお客さんならあたしが口出すことではない。強そうな人には関わらないでおこう。
「あいむ、じゃすてぃすうぉんでっとはんたー!」
多分、アホの人だ関わらないでおこう。
「私を倒したいのはわかりました。では先に私の生徒が相手になりましょう。」
リリアンとアホの人を置いて街でも見てこようかな?と先に行こうとしてたところを呼び止められる。
え、生徒?
「う〜ん……いくら生徒だとしても関係ない人と戦うのは正しくない気がするような?」
お、意外と話しがわかるじゃないか。うんうん穏便にすまそうよ。
「悪魔の生徒を先に倒しておくのも、正義の賞金稼ぎの仕事だと思いますよ。」
「戦いましょう、悪魔の生徒!」
「乗せられるのはやぁーい!」
自分を持とうよ!しっかりと!仕方ない、とイヤイヤながら剣を抜き、カゴを降ろす。人とまともに戦うのは初めてかも…
「いっくわよー!」
掛け声と共に2丁の銃を取り出すリッカ……なるほど賞金稼ぎなんだから銃だよね、
「………て、銃!?」
「え?そんなに珍しいかな?」
「珍しいってか死ぬでしょ!一発で!」
「貴方の世界の銃がどんなものかは知りませんが。この世界では飛び道具であり打撃武器です。」
「その心は……?」
「あたってもめちゃくちゃ痛いだけだよ!!」
朗らかなリッカの声、ちくしょう!それがいやなんだ!
「私の弟子を名乗っておいて、銃を持ち出されたから負けましたは通りませんよ。」
あれ?さっきは生徒とか言ってなかった?いや、どちらにせよ名乗った覚えはないのだけど……
「それに銃を想定した訓練もしたでしょう。思い出して下さい。」
「そんなのやったっけ……」
えーっと………もしかしてリリアンの投げた石からひたすら逃げ続けたあの理不尽の事を言ってるのだろうか。
あれは特訓ではない、ただの暴力である。
繰り返す、特訓ではない暴力である。だいたい、いつまであたしは、石の入ったカゴを背負うなんていう時代錯誤な特訓をさせられるのか。それ+特訓(暴力)である。たまったものではない。
「思い出せたようですね。それに加えて弾が一発当たるごとに………」
「はいはい、どうせ石を増やすんでしょ…」
「岩を増やしましょう。」
負けられない戦いがそこにあった。
「「先手必勝!!」」
あたしとリッカの声が重なる。ちぃ!お互い考える事は同じか!
放たれるリッカの弾丸。ええいままよ!頑張れ反射神経。踏ん張れ運動神経。死ぬ気で振り払う!
片手剣から伝わる衝撃、それでも耐えれる!装備変更、双剣へ!
「あれ!?増えた!」
お、初めての反応、ならもっと驚かせてあげる!
片手剣、両手剣、双剣とローテーションのように武器を変える。
「面白ーい!まるでピエロみたい!」
ピエロ……ピエロか……悪くないかな!
「スキあり!」
しばらく打ち合ってようやく見つけたチャンス。
装備変更、大剣へ!ここ1番の大振りで!
ゆっくりと流れる時間、前にもこんなことあったような?
「あたしのホントーの武器は!」
リッカが銃を投げ捨て叫ぶ、あ、これ…
「実はこの拳!!」
腹部に炸裂するリッカの鉄拳。決着、あたしの負け。リッカはなんだか考え込みながら近づいてきて。
「う〜ん戦ってみて思ったけど、あなた達悪人じゃないね」
戦い方がまっすぐだもの、だから、ごめんなさい!と頭を下げる。
「なに、いいってことよ。」
「倒れながらでは滑稽なだけですね。」
うるさい、誰のせいだと。
「あなたのお名前は?」
リッカの問いかけ、そういえば名乗ってなかった。
「セツナだよ、よろしくね」
握手と共に分かれる。負けたけど爽やかな風が吹いたような出会いだった。
「勝てば、いろいろはぎ取れたものを」
後ろの悪魔は相変わらずだった。
緩やかな坂道を登りきり。開けた道へでてきたあたし達の前に唐突な強盗宣言。これまたありきたりなセリフだなぁ。
「お断りします。」
ブレないなぁ……
「あなたが黒い悪魔ね、数々の悪行、知ってるだから!」
おっと、リリアンのお客さんだったか。実際悪魔みたいなものだけど、なにも知らずに悪行とか言われるのは気分よくないね。仕方ない、誤解を解くためにここはあたしが………
「全てにおいて特に否定しませんが、これはいささか失礼では?まず名乗るべきかと」
「あ、ごめんなさい。あたしはリッカ。悪人退治専門の冒険者!賞金稼ぎ!」
否定しないんだ!?まぁリリアンのお客さんならあたしが口出すことではない。強そうな人には関わらないでおこう。
「あいむ、じゃすてぃすうぉんでっとはんたー!」
多分、アホの人だ関わらないでおこう。
「私を倒したいのはわかりました。では先に私の生徒が相手になりましょう。」
リリアンとアホの人を置いて街でも見てこようかな?と先に行こうとしてたところを呼び止められる。
え、生徒?
「う〜ん……いくら生徒だとしても関係ない人と戦うのは正しくない気がするような?」
お、意外と話しがわかるじゃないか。うんうん穏便にすまそうよ。
「悪魔の生徒を先に倒しておくのも、正義の賞金稼ぎの仕事だと思いますよ。」
「戦いましょう、悪魔の生徒!」
「乗せられるのはやぁーい!」
自分を持とうよ!しっかりと!仕方ない、とイヤイヤながら剣を抜き、カゴを降ろす。人とまともに戦うのは初めてかも…
「いっくわよー!」
掛け声と共に2丁の銃を取り出すリッカ……なるほど賞金稼ぎなんだから銃だよね、
「………て、銃!?」
「え?そんなに珍しいかな?」
「珍しいってか死ぬでしょ!一発で!」
「貴方の世界の銃がどんなものかは知りませんが。この世界では飛び道具であり打撃武器です。」
「その心は……?」
「あたってもめちゃくちゃ痛いだけだよ!!」
朗らかなリッカの声、ちくしょう!それがいやなんだ!
「私の弟子を名乗っておいて、銃を持ち出されたから負けましたは通りませんよ。」
あれ?さっきは生徒とか言ってなかった?いや、どちらにせよ名乗った覚えはないのだけど……
「それに銃を想定した訓練もしたでしょう。思い出して下さい。」
「そんなのやったっけ……」
えーっと………もしかしてリリアンの投げた石からひたすら逃げ続けたあの理不尽の事を言ってるのだろうか。
あれは特訓ではない、ただの暴力である。
繰り返す、特訓ではない暴力である。だいたい、いつまであたしは、石の入ったカゴを背負うなんていう時代錯誤な特訓をさせられるのか。それ+特訓(暴力)である。たまったものではない。
「思い出せたようですね。それに加えて弾が一発当たるごとに………」
「はいはい、どうせ石を増やすんでしょ…」
「岩を増やしましょう。」
負けられない戦いがそこにあった。
「「先手必勝!!」」
あたしとリッカの声が重なる。ちぃ!お互い考える事は同じか!
放たれるリッカの弾丸。ええいままよ!頑張れ反射神経。踏ん張れ運動神経。死ぬ気で振り払う!
片手剣から伝わる衝撃、それでも耐えれる!装備変更、双剣へ!
「あれ!?増えた!」
お、初めての反応、ならもっと驚かせてあげる!
片手剣、両手剣、双剣とローテーションのように武器を変える。
「面白ーい!まるでピエロみたい!」
ピエロ……ピエロか……悪くないかな!
「スキあり!」
しばらく打ち合ってようやく見つけたチャンス。
装備変更、大剣へ!ここ1番の大振りで!
ゆっくりと流れる時間、前にもこんなことあったような?
「あたしのホントーの武器は!」
リッカが銃を投げ捨て叫ぶ、あ、これ…
「実はこの拳!!」
腹部に炸裂するリッカの鉄拳。決着、あたしの負け。リッカはなんだか考え込みながら近づいてきて。
「う〜ん戦ってみて思ったけど、あなた達悪人じゃないね」
戦い方がまっすぐだもの、だから、ごめんなさい!と頭を下げる。
「なに、いいってことよ。」
「倒れながらでは滑稽なだけですね。」
うるさい、誰のせいだと。
「あなたのお名前は?」
リッカの問いかけ、そういえば名乗ってなかった。
「セツナだよ、よろしくね」
握手と共に分かれる。負けたけど爽やかな風が吹いたような出会いだった。
「勝てば、いろいろはぎ取れたものを」
後ろの悪魔は相変わらずだった。
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