合同籠球マネージャー
第78話 不気味な相手
ハーフタイム残り3分、相沢さんが再び選手たちを集めて指示を出す。
「本当の実力差が出るのはここからだ、この第3クォーターでどちらがハードワークできるかで勝敗が決まってくると思え!」
「はい!」
「よっしゃ、スタートのメンバーに戻していくぞ、準備しろ。」
「はい。」
スターティングファイブのメンバーが再びコートへと向かっていった。
俺は相沢さんの指示を聞いてから、再びベンチへと座った。
「大樹」
「はい」
するとコートの中を見ながら相沢さんが話しかけてきた。
「この後のタイムアウトのタイミングはお前に任せる」
「え?」
そう言い残して、相沢さんは何もしゃべらなくなってしまった。
俺は頭が真っ白になり、心臓がバクバクと音を立てて血液がドクドクと流れていくのが分かった。
第3クォーター、川見高校からの攻撃で試合が再開される。
後半から陣地が変わり、ベンチ側に川見が攻撃、相手ベンチ側に相手が攻撃という形に変わっていた。
高橋先輩がゆっくりとボールを運んで相手陣内へと持ってきた。
相手は変わらずマンツーマンディフェンスを敷いているようであった。
高橋先輩が左の国吉君へとパスを送る。国吉くんはドリブルを突いて、マークマンを剥がそうとするが、相手の粘り強いディフェンスの前に中々振り切ることが出来ない。
すると、「国吉」と大きな声が聞こえ、奥側から航一が走りこんできていた。
国吉君は今だ!と言ったように航一先輩へパスを送った。
その時であった、航一にパスが渡った瞬間相手ディフェンス全員が一斉に航一を囲みにかかった。
フリースローライン辺りで受け取った航一は、相手に囲まれそうになりながら、何とか振り切ろうとドリブルを開始した。そして、シュートへ持っていこうと強引にもジャンプをした。
相手もシュートを打たせまいと二人掛かりで航一のシュートをブロックしにかかった。
航一はそれを見て、空中でボールを持ち変えてサイドにいた選手へパスを出そうと試みた。
しかし、そのパスを相手チームは狙っていた。先ほどまで航一を囲もうとしていた3人は、航一がパスをすることを予想してパスカットがいつでもできる状況にスタンバイをしていた。
航一は苦し紛れに高橋先輩へと針の穴を通すかのようなパスをした。だが、そんなパスコースを読んでいたかのように相手選手が航一のパスをカットした。
ルーズボールになったボールを高橋先輩が必死に追いかけるが、相手選手の方が一歩早くボールに追いついて回収する。
そのまま勢い余ってボールへ向かってきた高橋先輩をドリブルで華麗に交わして相手選手はがら空きの川見陣内へとパスを出した。
すでに2人の選手が川見陣内へと走りこんでおり、一人の選手が落ち着いてパスを受け取ると、そのままレイアップシュートを決めきった。
俺は思わず腰に手を当てて、天を仰いだ。
再び川見の攻撃、またもゆっくりと高橋先輩が空いて陣内へとボールを運んでいく。
今度は高橋先輩がドリブルで中央へと切りこんでいく。
相手選手は高橋先輩の突破をさせまいと、必死に食らいついてくる。
ドリブルを辞めた高橋先輩は、反対サイドでノーマークになっている航一へとパスを出そうとした。
その時だ、高橋先輩が航一を見た瞬間。相手選手が高橋先輩の周りからスゥっと離れてパスカットの体制に入った。
高橋先輩はしまったと言った感じでパスを出すのを止めようとした。しかし、時すでに遅く必死に止めようとしたボールを手元から話してしまい、力ない中途半端なパスが飛んでしまいボールは相手選手の手の中に納まってしまった。
またもやボールを奪われて相手にノーマークシュートを決められてしまった。
何かがおかしい…俺は川見の2回のミスを見て、相手チームのディフェンス方法に疑問を感じていた。
マンツーマンディフェンスではない??だが、相手選手は一人一人マークマンを決めて付いているし…何か決め打ちでもしているようなそんなディフェンスにも感じられた。
俺はタイムアウトを要求してその謎について一回整理するかどうか考えたが、もう一度相手のディフェンスを確認してからにしてみようと思った。
すると、今度は相手マークマンを華麗に交わした航一がスリーポイントラインでパスを受け取り、そのままシュートを放ち決め、オフェンスに成功した。
スコアは38対40となり、一旦タイムアウトを取る決断を辞めた。
そして、相手チームの攻撃に対して筒香先輩がファールをしたところで、相手選手が2人を交代させた。
センターの選手を下げて、ガードの選手を投入してきた。
正気か??うちには筒香先輩がいるんだぞ??
相手チームにとっては完全に不利な状況であった。
相手チームが2本のフリースローを決めた時だった。
陣地に戻らずに5人全員が前からパスカットの体制に入ったのだった。
「本当の実力差が出るのはここからだ、この第3クォーターでどちらがハードワークできるかで勝敗が決まってくると思え!」
「はい!」
「よっしゃ、スタートのメンバーに戻していくぞ、準備しろ。」
「はい。」
スターティングファイブのメンバーが再びコートへと向かっていった。
俺は相沢さんの指示を聞いてから、再びベンチへと座った。
「大樹」
「はい」
するとコートの中を見ながら相沢さんが話しかけてきた。
「この後のタイムアウトのタイミングはお前に任せる」
「え?」
そう言い残して、相沢さんは何もしゃべらなくなってしまった。
俺は頭が真っ白になり、心臓がバクバクと音を立てて血液がドクドクと流れていくのが分かった。
第3クォーター、川見高校からの攻撃で試合が再開される。
後半から陣地が変わり、ベンチ側に川見が攻撃、相手ベンチ側に相手が攻撃という形に変わっていた。
高橋先輩がゆっくりとボールを運んで相手陣内へと持ってきた。
相手は変わらずマンツーマンディフェンスを敷いているようであった。
高橋先輩が左の国吉君へとパスを送る。国吉くんはドリブルを突いて、マークマンを剥がそうとするが、相手の粘り強いディフェンスの前に中々振り切ることが出来ない。
すると、「国吉」と大きな声が聞こえ、奥側から航一が走りこんできていた。
国吉君は今だ!と言ったように航一先輩へパスを送った。
その時であった、航一にパスが渡った瞬間相手ディフェンス全員が一斉に航一を囲みにかかった。
フリースローライン辺りで受け取った航一は、相手に囲まれそうになりながら、何とか振り切ろうとドリブルを開始した。そして、シュートへ持っていこうと強引にもジャンプをした。
相手もシュートを打たせまいと二人掛かりで航一のシュートをブロックしにかかった。
航一はそれを見て、空中でボールを持ち変えてサイドにいた選手へパスを出そうと試みた。
しかし、そのパスを相手チームは狙っていた。先ほどまで航一を囲もうとしていた3人は、航一がパスをすることを予想してパスカットがいつでもできる状況にスタンバイをしていた。
航一は苦し紛れに高橋先輩へと針の穴を通すかのようなパスをした。だが、そんなパスコースを読んでいたかのように相手選手が航一のパスをカットした。
ルーズボールになったボールを高橋先輩が必死に追いかけるが、相手選手の方が一歩早くボールに追いついて回収する。
そのまま勢い余ってボールへ向かってきた高橋先輩をドリブルで華麗に交わして相手選手はがら空きの川見陣内へとパスを出した。
すでに2人の選手が川見陣内へと走りこんでおり、一人の選手が落ち着いてパスを受け取ると、そのままレイアップシュートを決めきった。
俺は思わず腰に手を当てて、天を仰いだ。
再び川見の攻撃、またもゆっくりと高橋先輩が空いて陣内へとボールを運んでいく。
今度は高橋先輩がドリブルで中央へと切りこんでいく。
相手選手は高橋先輩の突破をさせまいと、必死に食らいついてくる。
ドリブルを辞めた高橋先輩は、反対サイドでノーマークになっている航一へとパスを出そうとした。
その時だ、高橋先輩が航一を見た瞬間。相手選手が高橋先輩の周りからスゥっと離れてパスカットの体制に入った。
高橋先輩はしまったと言った感じでパスを出すのを止めようとした。しかし、時すでに遅く必死に止めようとしたボールを手元から話してしまい、力ない中途半端なパスが飛んでしまいボールは相手選手の手の中に納まってしまった。
またもやボールを奪われて相手にノーマークシュートを決められてしまった。
何かがおかしい…俺は川見の2回のミスを見て、相手チームのディフェンス方法に疑問を感じていた。
マンツーマンディフェンスではない??だが、相手選手は一人一人マークマンを決めて付いているし…何か決め打ちでもしているようなそんなディフェンスにも感じられた。
俺はタイムアウトを要求してその謎について一回整理するかどうか考えたが、もう一度相手のディフェンスを確認してからにしてみようと思った。
すると、今度は相手マークマンを華麗に交わした航一がスリーポイントラインでパスを受け取り、そのままシュートを放ち決め、オフェンスに成功した。
スコアは38対40となり、一旦タイムアウトを取る決断を辞めた。
そして、相手チームの攻撃に対して筒香先輩がファールをしたところで、相手選手が2人を交代させた。
センターの選手を下げて、ガードの選手を投入してきた。
正気か??うちには筒香先輩がいるんだぞ??
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