合同籠球マネージャー
第14話 城鶴高校バスケ部
翌日、午前中に練習を終えた俺たち五人は、城鶴高校へ足を運んでいた。
城鶴高校、地元では有名な県立高校でもあり、区の中心部からバスで10分ほどのアクセスであるにも関わらず人気を誇っている高校だ。
俺たちは校舎の入り口で来場手続きを済ませ、来校者のスリッパに履き替える。来校者用のスリッパって幅広じゃないから足が入らないんだよね…車いすだから歩いてて脱げそうになる心配はないんだけど、足をプラプラとしてるとそのままスリッパがすっと飛んでいってしまいそうである。
職員室の前に向かうと、紺のスーツ姿の中年の男性が出迎えてくれた。
「どうも初めまして、暑い中お越しくださりありがとうございます。私は、城鶴高校バスケ部顧問の古田と申します。相沢のほうからお話は伺っております」
俺たちに丁寧に自己紹介を古田さんは行った。この人も第一印象はとても優しい印象を受ける。
「初めまして、川見高校女子バスケットボール部コーチの瀬戸大樹と申します。このようなお恥ずかしい格好での挨拶で申し訳ありません」
「いえいえ、どんでもない」
古田さんは腰を低くしながら首を左右に振っている。
「そして、こちらがうちの女子部員です」
「初めまして、桜梨世と申します」
梨世はペコリと頭を下げる。
「君が桜さんだね、静から噂はかねがね聞いているよ」
悪意があるわけではなく、にこやかに答えた。
「あ、はい、そうですか…」
梨世は苦笑の笑みを浮かべながらもトーンを落とさず外面の顔で対応していた。
ほかのメンバーも自己紹介を終え、さっそく案内されて体育館へ向かう。
「うちの女子部員は基本的には男子と同じタイミングで練習しているんだけども、どうしてもゲーム形式中心の練習になると男子と同じコートに立たせるのは厳しい子もいるからね…それで、今回のお話を提案した形です」
「なるほど」
相槌を打ちながら古田さんの話を聞いているうちに体育館に到着した。
「ここがうちの体育館です」
体育館はバスケットコート2面を何とか作れるほどの大きさで、正面の入り口から向かって左側がバスケ部、右側でバレー部が練習をおこなっていた。
今はちょうど5対5のゲーム形式の練習を行っているようであった。男子部員がオールコートを縦横無尽に動き回っている。
古田さんがスッと端のほうを通り、隅のほうでパス練習を行っていた女子部員を呼んできた。
一人は黒髪にお団子に結んだ髪型。姿の身長160センチほどのすらっとした体系に、黒の練習着を見につけた美少女であった。ボールを腰の位置においている姿が様になっている。
二人目は同じく黒を基調としてバスケットボールが真ん中にペイントされたシャツに、黒を基調として横に白のラインが入ったズボンをはいた、黒髪ショートカットの身長150センチほどのいかにもスポーツマンらしい様相をしている少女であった。
最後の一人は、金髪の髪に白い練習着と緑のズボンを身に着けてフワッとした印象を受ける170センチちょっとで俺よりも少し高いと思われる背丈に、こちらもすらっとしたボディーラインに大きく育った胸が強調されていた。これは…渡辺に引けを取らないのではないかと思わず感心してしまう。
「彼女たちが我校の女子バスケ部員です」
「初めまして、2年の黒須亜美と申します」
さきほどのお団子美少女が挨拶をしてくる。
「小林柚です、1年です!」
「1年の形原ティアリーです、よろしくおお願いします」
残りのスポーツマン少女と金髪巨乳美女の二人も自己紹介をしてきた。
「黒須さんに、それから小林ちゃんとティアリーちゃんでいいかな??俺は川見高校女子バスケ部コーチの瀬戸大樹だ、よろしく」
俺も三人に自己紹介する。
「初めまして瀬戸さん、噂はかねがね静から聞いています」
黒須さんが俺に向かってそう答えた。噂とはなんの噂であろうか?少々心配だ…
「今日は、合同チーム結成に関して私たちとお話がしたいとのことでお越しいただいたとお聞きしています」
黒須さんが丁寧に敬語で話しかけてくる。どうやら部員にもちゃんと合同チームの件は伝わっているようで安心した、それならば話がはやい。だが、その前に・・・
「黒須さんもそんなにかしこまらなくていいよ、俺ら同い年みたいだし、別にそんなにかしこまられても困るし」
俺が黒須さんに意を伝えると、すこし緊張が解けたのかにこやかな表情になった。
「そうですね…じゃあ。これからは瀬戸くんって呼ばせてもらうね」
「あぁ、よろしく頼む」
堅苦しさを黒須さんとの間から取り除いたところで、本題に入ろうとしたのだが、肝心の人物がいないようであった。
「あれ?そういえば、静は…?」
「あぁ、静ちゃんはあそこだよ」
黒須さんがコートの方を指さす。
そこにはコート上で、男子と共にプレーをしている一人の女性がいた。真ん中できれいに結んだ黒くてきれいなポニーテールを揺らしながらコートを走り回る女の子は男子にも引けを全くとらないプレーを見せていたのだった。
城鶴高校、地元では有名な県立高校でもあり、区の中心部からバスで10分ほどのアクセスであるにも関わらず人気を誇っている高校だ。
俺たちは校舎の入り口で来場手続きを済ませ、来校者のスリッパに履き替える。来校者用のスリッパって幅広じゃないから足が入らないんだよね…車いすだから歩いてて脱げそうになる心配はないんだけど、足をプラプラとしてるとそのままスリッパがすっと飛んでいってしまいそうである。
職員室の前に向かうと、紺のスーツ姿の中年の男性が出迎えてくれた。
「どうも初めまして、暑い中お越しくださりありがとうございます。私は、城鶴高校バスケ部顧問の古田と申します。相沢のほうからお話は伺っております」
俺たちに丁寧に自己紹介を古田さんは行った。この人も第一印象はとても優しい印象を受ける。
「初めまして、川見高校女子バスケットボール部コーチの瀬戸大樹と申します。このようなお恥ずかしい格好での挨拶で申し訳ありません」
「いえいえ、どんでもない」
古田さんは腰を低くしながら首を左右に振っている。
「そして、こちらがうちの女子部員です」
「初めまして、桜梨世と申します」
梨世はペコリと頭を下げる。
「君が桜さんだね、静から噂はかねがね聞いているよ」
悪意があるわけではなく、にこやかに答えた。
「あ、はい、そうですか…」
梨世は苦笑の笑みを浮かべながらもトーンを落とさず外面の顔で対応していた。
ほかのメンバーも自己紹介を終え、さっそく案内されて体育館へ向かう。
「うちの女子部員は基本的には男子と同じタイミングで練習しているんだけども、どうしてもゲーム形式中心の練習になると男子と同じコートに立たせるのは厳しい子もいるからね…それで、今回のお話を提案した形です」
「なるほど」
相槌を打ちながら古田さんの話を聞いているうちに体育館に到着した。
「ここがうちの体育館です」
体育館はバスケットコート2面を何とか作れるほどの大きさで、正面の入り口から向かって左側がバスケ部、右側でバレー部が練習をおこなっていた。
今はちょうど5対5のゲーム形式の練習を行っているようであった。男子部員がオールコートを縦横無尽に動き回っている。
古田さんがスッと端のほうを通り、隅のほうでパス練習を行っていた女子部員を呼んできた。
一人は黒髪にお団子に結んだ髪型。姿の身長160センチほどのすらっとした体系に、黒の練習着を見につけた美少女であった。ボールを腰の位置においている姿が様になっている。
二人目は同じく黒を基調としてバスケットボールが真ん中にペイントされたシャツに、黒を基調として横に白のラインが入ったズボンをはいた、黒髪ショートカットの身長150センチほどのいかにもスポーツマンらしい様相をしている少女であった。
最後の一人は、金髪の髪に白い練習着と緑のズボンを身に着けてフワッとした印象を受ける170センチちょっとで俺よりも少し高いと思われる背丈に、こちらもすらっとしたボディーラインに大きく育った胸が強調されていた。これは…渡辺に引けを取らないのではないかと思わず感心してしまう。
「彼女たちが我校の女子バスケ部員です」
「初めまして、2年の黒須亜美と申します」
さきほどのお団子美少女が挨拶をしてくる。
「小林柚です、1年です!」
「1年の形原ティアリーです、よろしくおお願いします」
残りのスポーツマン少女と金髪巨乳美女の二人も自己紹介をしてきた。
「黒須さんに、それから小林ちゃんとティアリーちゃんでいいかな??俺は川見高校女子バスケ部コーチの瀬戸大樹だ、よろしく」
俺も三人に自己紹介する。
「初めまして瀬戸さん、噂はかねがね静から聞いています」
黒須さんが俺に向かってそう答えた。噂とはなんの噂であろうか?少々心配だ…
「今日は、合同チーム結成に関して私たちとお話がしたいとのことでお越しいただいたとお聞きしています」
黒須さんが丁寧に敬語で話しかけてくる。どうやら部員にもちゃんと合同チームの件は伝わっているようで安心した、それならば話がはやい。だが、その前に・・・
「黒須さんもそんなにかしこまらなくていいよ、俺ら同い年みたいだし、別にそんなにかしこまられても困るし」
俺が黒須さんに意を伝えると、すこし緊張が解けたのかにこやかな表情になった。
「そうですね…じゃあ。これからは瀬戸くんって呼ばせてもらうね」
「あぁ、よろしく頼む」
堅苦しさを黒須さんとの間から取り除いたところで、本題に入ろうとしたのだが、肝心の人物がいないようであった。
「あれ?そういえば、静は…?」
「あぁ、静ちゃんはあそこだよ」
黒須さんがコートの方を指さす。
そこにはコート上で、男子と共にプレーをしている一人の女性がいた。真ん中できれいに結んだ黒くてきれいなポニーテールを揺らしながらコートを走り回る女の子は男子にも引けを全くとらないプレーを見せていたのだった。
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