5000兆円と金髪ロリサンタで令和日本をぶっ壊す 〜魔法のがま口財布は最強チートアイテムだった!〜

ナガハシ

半年たちましたが

 さて、がま口の中に残っているのは。


 日本円:約3700兆円
  物資:約100兆円分


 物資の方をやたらと使ってしまった。
 世界的に見れば、やはり物の方が不足しているのだろう。


 月日が流れ、じわじわとその効果が出てきている。
 今年の夏は世界的に気温が下がるだろうという予測が既に出ている。
 オゾンホールの塞がる時期も早まりそうだとか?


 CO2吸収装置の寿命は25年ほどなのだが、それまでには人類は、自前でそれを用意できるようになっているだろう。
 というか、なってくれ。


 スマホを手にした子供たちは、始めは何だかわからないようだったが、それが遊びに使えることを知ると飛び上がって喜んでいた。
 そして、世界中の子供たちが、サンタクロースの実在を確信したのである。
 そのうち、新しい宗教が勃興するかもしれない……。


 潤沢な電力を手に入れた途上国の人達は、街に小さな工場を作るようになった。
 様々な機械や電化製品を自前で用意できるようになり、農業生産力がじわじわと上がってきている。
 商売人達も、スマホで仕入れた情報によって、先進国と渡り合うようになった。


 人口抑制効果はまだ確認出来ていないが、近い将来、その将来推計に変化があるだろうことを、今は信じたい。


 てなわけで。


「約束の半年後じゃな」


 クリスマスから半年が経ち、今は6月の終わりである。
 もうすぐ夏が来るのだが、軽井沢には霧が立ち込め、一日中寒く、さすがに避暑地なだけはあった。
 これでも昔より暑くなったんだって、地元の人は言うんだけど。


「じゃあ、良いことをした人には100万円をあげよう」
「良いことってなんじゃろな?」


 うーん、実に曖昧とした条件だったぜ……。


「悪いことをしていなければ、ひとまず良いこととしよう」
「悪いことってなんじゃろな?」


 うーん、それはそれで曖昧見舞だな。


「まず、犯罪を犯した人はバツだ」
「スピード違反とかもかのう?」
「うん……」


 交通安全意識が低い人はダメだろうな。


「車を持っている人の殆どになるんじゃが……」
「マジか」


 道路交通法がザルすぎる!


「まあ、仕方ない……」
「うむ」
「あと、女の人に酷いことした人もバツだ」
「大抵の男はダメということになるんじゃが……」


 最低だな、日本男児!


「毎晩のようにイヤンイヤン言わせてたりするしのう」
「いや、それは嫌じゃないんだと思うよ?」


 サンタさんに全部見られてますよ!


「子供を泣かせた奴なんか論外だ!」
「親が一番子供を泣かしとるんじゃが……」


 ああ、もしかしたらこれが一番深刻かもしれん……。
 親に対する罰が、子に対する罰にもなってしまう……。


 うーん、考えろ。
 考えろ……俺。









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