5000兆円と金髪ロリサンタで令和日本をぶっ壊す 〜魔法のがま口財布は最強チートアイテムだった!〜

ナガハシ

おすそ分け

 金髪ロリサンタと過ごした聖夜は、とても素晴らしいものだった。
 言っておくが、やましいことは何もしていない。
 普通に飲んで食ってお喋りしただけだ。


「して、どうするのじゃ?」
「うーん、どうするか」


 5000兆円をどう使えば世界を救えるのか。
 これは、簡単そうで難しい問題だ。


「とりあえず、みんなに少しずつ配りたいな」
「そうじゃのう、クリスマスじゃし」


 うむ、クリスマスプレゼントに偽装して配れば、世間もそんなに騒がないだろう……。
 いや、そんなわけあるか。


「というか、どうやって配るんだ?」
「そこはサンタにおまかせなのじゃ」


 といってロリは、幼い胸をとんと叩いた。


「出来るのか?」
「それが出来てこそのサンタクロースじゃて……」


 まあ、そうだよな。


「して、いくら配るんじゃ」
「んー、とりあえず100万円づつ?」


 1億2千万人に100万円づつ配ったら、120兆円になる。
 まだまだ4880兆円も残っている。


「んじゃ、配ってくるの」


 と言うと、ロリは一瞬にして姿を消した。


「配ってきたのじゃ」


 そしてすぐに戻ってきた。
 玄関から。


「早いな」
「サンタクロースはみんな量子化できるからの」


 ガチSF設定じゃないか。
 子供には聞かせられないな……。


「ついでに手紙も添えてきたでのう」
「なんて?」
「こんなんでな」


 と言って、ロリは一枚の紙を渡してくる。


『サンタからの贈り物です。いいことに使ってくださいね!』


「ふむ……」


 せっかくだから、もう一言付け加えたいな。


「もう一回、手紙を配ってもらうことはできるか?」
「ええよ、なんて書くんじゃ?」


 俺は紙切れの上に、追加の一文を書き足した。


『良いことに使った人には、半年後にまたあげます』


「なるほど、これでみんなしっかり、良いことに使ってくれるの!」
「そうだな」


 俺たちはそう言って無邪気に笑い合うと、テーブルの上を片付けた。
 良い子はそろそろ寝る時間だ。







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